ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路  (90回)

2010年03月27日 | 思い出話
              平成15年11月16日
           第82番札所 根香寺(ねごろじ)




           距離:26K   白峰寺 … 根香寺 … 旅館 百々屋  (2)

第82番 根香寺への道はすぐ山に入りました。私たちの前をアベックが歩い
ている、足元を見ると普通の靴である。「な~んだ、あんな靴でも歩ける道な
んや、ハイキングコースって書いてあったものね」と思いつつ歩いておりました。
しばらく行くとアベックさんが戻ってきました。前方を見ると道は登り急坂「そ~
やろ、そんな格好では駄目やろ! そ~やと思ったわ」と心の中でつぶやきな
がら、彼らを見送りました。

白峰は残雪に由来し、青峰は松が多いことから付いたといわれています。アッ
プダウンを繰り返しながら進みます。もし道を間違わなければ(私たちは間違
って、旧道を登って、白峰へ…)この道を歩いて白峯に入ることになっています。

ゴロゴロの下り道を目の下に見たとき、電話が鳴りました。こばやしさんからで
した。私の方からも何度もお電話したのですが、電源を切っておられるのか繋
がりませんでした。久しぶりに聞くこばやしさんの声に、自分の足元が、ゴロゴ
ロの急斜面であることを忘れておりました。アット気が付いたときには、見事に
尻餅をついていましたし、携帯電話も手から離れておりました。あわてて拾い
上げると、こばやしさんのお話は続いていて、気が付いておられないようなの
で、尻餅をついたままお話を続けました。

坂ノ下で主人が待っておりました「滑りやすいところがあると電話したら話中
だった」「見事に転んだわ。こばやしさんと話中で、立ち止まって話せばいい
のに話しながら歩いたから…」見事に滑って、腰を打っているので心配しまし
たが、大丈夫のようでした。

途中、中学生の団体に出会いました。社会見学というかその土地を知る為の
遠足のようでした。先生のほかに、案内人のような人が付いていて、周りの木
や草の説明を受けていました。(7年前に中学生の彼らは、もと今年社会人な
んですね)私の姿を見つけると、大きな声で「こんにちわ!」と挨拶してくれま
した。通り過ぎた私の耳に「今日はお遍路さんが多いですね。珍しい事です」
という案内人の声が聞こえてきました。今この道を歩いているのは、先ほどの
男性、主人、白峰に登ってこられたご夫妻、そして私と5人だけだと思うので
すが、5人でも多いのだろうか? バスの観光遍路といわれる人が圧倒的に
多いものね。




    

第82番 根香寺 は山門は本当に狭く、山門に着くと一端、階段で下って、
すぐ又階段(上の写真)を登るという、本堂に着くのにU字の登るようになって
います。

ここは「紅葉」で有名なお寺だそうで遍路だけではなく、一般の家族連れも来
ていました。

本堂には回廊から入るようになっていました。回廊式「万体観音堂」(3万体を
越す観音像が並んでいます)があり、本堂を中心にコの字型に繋がっています。
3万体の観音様は都道府県別に納められています。ほんの一部ですが、すり
足で進まなければ歩けない真っ暗な場所があるのです。何の為でしょうね?

ご本尊の千手観世音像は桜の1本彫りで、33年に一度しか開帳されない秘仏
で、去年(平成14年)がその年に当たったそうです。ご縁が無かったということ
でしょう。でもどうして、そんなに秘するのでしょうか?見られて減るものでは無
いと思うのですが…、私罰当たりなこと言っているのでしょうか?
                       (1330回)



           ↑  「万体観音堂」の回廊越しに「紅葉」を写したものです

     
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする