世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「咲き定まる」

2008年09月21日 22時32分55秒 | Weblog
半蔵門にある山種美術館へ行った。ここは旧山種証券の寄付によって設立された美術館なのである。
小規模だったけれど、なんとも静謐な雰囲気を持つ美術館であった。
「百寿を超えて」と題された展覧会。


奥村土牛、小倉遊亀、片岡球子の三人による日本画が展示されていた。
全員、100歳を迎えても画家の現役だった。

以前、私は小倉遊亀の「浴女」を観たことがある。
遊亀(ゆき)という印象的な名前は、彼女の筆づかいなどと共に、私の記憶にとどまるところになった。
今日の自分的メインは彼女の絵。
そのなかでも「咲き定まる」っていう作品が気に入った。


牡丹の花粉の立体感、そこから広がる花弁に至るまで、リアルで綺麗であった。
思わず触れてしまいそうになるぐらい…。
木下利玄の歌で、
「牡丹花は 咲き定まりて 静かなり 花の占めたる 位置のたしかさ」
というのがある。
遊亀はこの歌を知ってて、この絵を描いたのだろうか?と解説文には描いてあった。

「咲き定まる」
なんて良い言葉なんだろうか。
絶妙なポジショニングも表題とマッチしていた。


続いて、遊亀の「舞う(舞妓)」

年端のいかない舞妓の初々しさが伝わってくるような作品。
振袖の豪華さとそのあどけない表情が「舞妓」という職業の奥深さを醸し出している。
しなやかで躍動感のある本作品の前で、しばらく佇んでしまった。


スーパー長寿画家の絵を観て、生きるパワーをもらえた気がした。
山種美術館といえば、速水御水の「炎舞」。

炎に吸い寄せられる多くの蛾。
この美術館に所蔵されているはずなんだが、今日は観ることができなかった。
とても好きな絵なんである。
コレを観たら、ルーベンスの絵を観たパトラッシュとネロのように昇天できそうな気がする。
天使が荷台を轢いて降りてくるような気がするんである。

その時、私は小脇に抱えた吉熊に、こう言うだろう。

「吉熊、疲れたよ。なんだかとっても眠いんだ…」

って。


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紋章

2008年09月21日 11時55分28秒 | Weblog
クマ公爵の紋章。

よく描けたので記念にアップしてみた。
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彼岸の夢

2008年09月21日 09時52分11秒 | Weblog
「癌が治りましたので、今日から教室に戻れます」
って、Cちゃんは言った。
少し痩せた体を制服に包み、はにかみながら彼女は挨拶をした。

私はすっかり安堵し、授業中、何度も彼女の姿をチラ見していた。
帰宅し、彼女に快気を祝う手紙を書こうと便箋を取り出すが、気に入ったものが見つからぬ。
やっとの思いで探しだしたお気に入りの便箋に文章をしたためるが、万年筆が滲んで書けぬ…。

苛々しながら、そっと瞼を開ける。
朝だった。
そして、今まで見ていたものが夢だったと気づく。

そうだ。
5年前の冬。
Cちゃんは癌で亡くなったんだ。


寂しいな。
亡くなった人に会えないのは、寂しい。

秋晴れの朝の光の中、どうしても彼女に会いたいと願う私がいた。
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ROSE OF PAIN

2008年09月19日 23時08分01秒 | Weblog
マイミクみかん殿のブログを拝読し、久々にXが聴きたくなった。
Xの曲はみんな好きなのだけれども、今宵は「ROSE OF PAIN」を聴きませう。

出だしはギターでバッハのトッカータとフーガ二単調というのが洒落ている。

初めは静かな曲調なんだが、次第に激しくなり昇天!
素敵すぎる。
演奏時間12分。
…長すぎる。

歌詞は、流血の伯爵婦人バートリ・エルジェーベトというハンガリーの王妃がモチーフになっている。

このバートリっていう人がスゴいんである。


400年前のある日。
粗相をした侍女をボコったバートリ。
その血が手の甲にかかり、血を拭き取った後の肌が美しくなったように思えた…!

それから、若い処女の血液を求め、侍女や近隣の娘を拉致しては生き血を搾り取り、血液が温かいうちにその中に身を浸す、という残虐極まりない行為を繰り返すようになった。
被害者は650人。


その刑具として「鉄の処女」を作らせ、用いたと言われている。
(※鉄の処女…拷問具)

↑画像は明治大学博物館蔵の鉄の処女


美しさや若さを追求する気持ちは、今も昔も、そしてどんな土地の女性にも共通するものだと思う。
私も化粧品、大好きだし。
でもそれまで残虐な方法を使ってまでも美と若さを追求する欲求は持ち合わせていない。
血より、エルクシールの美容液の方が効果覿面だと冷静に思う。

また、バートリは、拷問器具で若い女の指を切断し苦痛な表情を見て笑ったり、使用人に命じて皮膚を切り裂いたり、性器や膣を取り出し、それを見て興奮するなど、性癖異常者だったとのこと。

私の性癖ったら、眼鏡ぐらいだ。
あーよかった。
一般ピープルで…。

でも、なんか拷問って聞くと…若干興奮するのは私だけだろうか。

いや。
東京タワーの蝋人形館に拷問を再現したコーナーがあり、…ちょっと興奮したことを思い出した。

水車に背を縛られた人。
床には剣山みたいな針が刺さっており、水車が一周するごとに、縛られた人の腹に見事にヒットするやつ。
その度に人形が
「ふんぎゃー!」
って叫ぶ、あれ。

言葉には表せないドキドキ感が、今も忘れられない。

表向きは
「東京タワーからの景色、きれいだったね」
と親に東京見物の感想を述べていたんだが、実は、蝋人形館の拷問器具に果てしなく感動を覚えていた小学4年生の私。

水車は回転し続け、大学4年生の時に再訪したときもあの人形は雄叫びを挙げていたっけ。
ごむたいな。

残虐には興味がないが、拷問には…興味というか、官能的な響きを感じてしまう。

話が大きくズレた。
そんなこんなで「ROSE OF PAIN」

王妃の血生臭い殺戮を見続けた城の薔薇を視点とした最高傑作なんである。

もう薔薇になりきっちゃってるよ…作詞者YOSHIKI。
着眼点が素晴らしい。



「白い素肌に真珠の首飾りを装い
 叫気の血とたわむれ、踊り始める

 愛をなくした心 殺戮の喜びに燃える
 She will kill to make herself more beautiful
 犠牲を宝石に変えても

 悲劇のすべてを、息を殺して見つめる


 Slice them! Slice them till they're running in blood
 逃げまわる女を
 Tear up! tear up till their red blood runs dry
 裸の体をつるしあげて

 憎しみに殺し合う 時の流れのなかで
 血で洗う 体の輝き求めて
 欲望に抱かれた心生き場を見失い
 愛のすべてを引き裂く 涙さえ見せずに」

 Rose of pain,全てを
 見つめ おびえる
 Rose of Pain」


最高だ~。

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寝てるし…。

2008年09月19日 23時07分25秒 | Weblog
帰宅したら、クマたちが寝ていた。

ちゃっかり、私の羊さんアイピローを使ってるし…!
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ロリヰタ

2008年09月18日 22時03分14秒 | Weblog
昨夜っていうか、今日の深夜にやっていたNHKの「東京☆カワイイTV」という番組でゴスロリの特集がなされていた。
ゴスロリとは「ゴシックアンドロリータ」のことである。
ロリータには、淡い色調をベースにした甘ロリや和服を貴重とした和ロリというもの等が存在するらしい。

ロリータったら、私の大好きな作家・嶽本野ばら先生である。
昨年、彼のサイン会に行ったんだが、やはり全身ロリータであった。
彼の「下妻物語」を観て、深キョン扮する桃子には触発されたんだが、でも当時私はもう20代の半ばであったし、ロリータ服に身を包む勇気は持てなかった。
何より、洋服を購入する基準が「会社に着ていけるもの」「着まわしのきくシンプルなもの」であるからに、ロリータとは対極にあるような格好をしてしまっている。
実際、嶽本先生のサイン会にはロペのスーツで出陣した。
周囲の女子は全身ロリータであったのに…。


ロリータに憧れつつも、ロリ服の袖を通せないジレンマが、「京都で舞妓に変身」という違った形になって表れているのかもしれない。


昨日は10人のロリータさんが番組に登場していた。
「あなたの宝物を見せてください」
と言われ、各々が差し出したものは、手作りのブローチや自分が描いた洋服のデザイン画などであった。

ふわふわひらひらな洋服を着用し、しゃべり方もおぼつかない様子の彼女たちを最初は興味津々に見ていたんだが、次第に惹かれるようになった。
一貫した精神面でのバックボーンや持続させる芯の強さがないと、ロリータは着こなせないというのが、昨日の番組を見た率直な感想だ。
昨日の番組では発せられなかったが、色々調べてみると、「コスプレでロリータをしてほしくない」というのがロリータさんたちのほぼ一致した意見とのこと。
軟派な気持ちでは近寄れないロリータは、私の永遠の憧れである。
黒のフリフリワンピに、レースがたっぷりあしらわれたヘッドドレス、ニーソックスに先が丸い靴。立て巻きロールの髪。

嗚呼、なんて素敵なのでせう。

無難にまとめて無難に生きている私は、街で彼女たちを見る度に、心の中でそっと溜め息を吐きつづけるんだろう。

そんな私は、甘ロリならぬ「尼ロリ」か…?

番組の最後にMALICE MIZERのMana様という方がインタビューを受けてらしたんだが、彼自らはお話にならなかった。
なんと通訳の女性が代弁していたんだが…。

とにかく顔だけは…と思い、今日は上下の睫毛にたっぷりとマスカラを塗ってみた。
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バトンをいただきました。

2008年09月18日 22時02分35秒 | Weblog
マイミクぽにょまる殿からバトンをいただきました。


1、名前は?
→亮子

2、歳は?
→30歳。

3、寝るの好き?
→睡眠導入剤(マイスリー★★★)が効果を発揮する3分前が好き。

4、恋人いる?
→いない。いても困る…。

私のモットー。
非彼氏三原則。
持たず、作らず、持ち込まず。

5、タイプは?
→上記の三原則を掲げながら、タイプがあるっていうのも矛盾なんだが。

頭の良い人。
眼鏡。
七三分けの髪型。
長髪を長い指で掻き分ける仕草が好き。

芸能人で言うと、小室哲哉。
ドラマで言うと、「ハゲタカ」の鷲津政彦。
二次元で言うと、ムスカ。

6、元カレ元カノの人数は?
→記憶にございません。→過去は捨てた。
(ぽにょまる殿と同意見)

7、SorM
→Sになりたいと常々考えている。

8、今何してる?
→ブログに答えてる。

9、野球派?サッカー派?
→どちらもルールを知らない。

10、タバコ吸ってる?
→吸っています。2箱/1day
人生の楽しみの90%は喫煙。
あとの5%はクマ。
あとの5%は自分。

11、吸ってる人は種類何?
→1種類。セーラムのピアニッシモ。
売り切れていたらペシェ。

12、お酒飲める?
→逆流性胃炎になってから、めっきり飲めなくなった。
最近は少し復活!

13、夜の仕事したことある?
→ない。

14、バイトしたことある?
→大学時代、近所の鉄板焼屋さんでバイトをしていた。
お客さんの前で、肉のブロックを切り分けることができる。

15、何歳に見られる?
→歳相応。

16、ぶっちゃけ何人に告白された?
→今、真剣に数えたけれど、思い出せない。

17、髪何色?
→地毛。
栗色。
本当は烏の濡羽のような黒髪に憧れている。

18、ピアス何個開けてる?
→0個。痛いことは極力避けているので恐らく一生貫通させないであろう。

19、身長何cm?
→153.5cm

20、携帯の機種は?
→au W53K(ピンク)

21、送り主の事好き?
→好きですよ。

22、送り主との出会いは?
→このブログが切欠で知り合えたマイミクみかん殿とのオフ会(昨年7/7に開催)で知り合えた。ジェントルな眼鏡男子です。

終わり

バトンを強奪なさいたい方は、どうぞ。

ししまる。
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喫茶・心療内科

2008年09月17日 22時18分51秒 | Weblog
心療内科デー。

最近クマ医師はまたテレビに出ている。
昨日もテレビで彼を見た。
普段はしないネクタイが「借り物?」って感じで違和感ありあり。

今日は実物を拝見。
クマクマクマ!

彼はクマはクマでも羆のような大柄なクマではなく、月の輪熊のような小柄なクマに似ている。
むっくりとした雰囲気が可愛い。


2週間分の身の回りにおける「イライラしたこと」「不安に思ったこと」「どうしたらいいのか?」ということを誘導尋問により掘り起こされる。
私は、あまりクマ医師を困らせたくないという思いから優秀な患者を演じてしまう。
唯一反論したのは禁煙外来を薦められたときだ。私が激しく拒否したら、彼は二度と薦めてこなくなった。
良い子ちゃん患者の仮面を、クマ医師は赤子の指を捻るかのように脱がせる。

別におもしろ可笑しく話しているわけではないのに、クマ医師ったら、…笑ってる。
そりゃ、会社の机にリラックマのぬいぐるみを設置する30歳女子の私を想像したら笑うだろうよ…。
ここが喫茶店だったら、普通に会話している人々っていうような感じである。
もしくは、「徹子の部屋」ならぬ「クマ医師の部屋」?
彼となら普通に話せる。
ここが診察室であることを忘れさせるぐらいに。
唯一、電子カルテに忙しなく書きなぐる彼の指を除けば。


彼は「こうすべき」とはあまり言わない。
患者に一通り話させて、解決策を気づかせるんである。

うまい…、うますぎる~(←十万石まんじゅうのCM)

「今のあなたなら乗り越えられます。安定しているので、雑音はうまく聞き流しましょう」
と勇気づけられる。薬より効果があるのは彼の言葉なのかもしれない。

「駄目でしたら我慢しないで来てくださいね」
と、優しいクマ医師の言葉を励みにあと次回心療内科デーまでの13日、頑張りまっしょい。


一昨日、実家に帰省したとき、父の運転する車に乗ったんだが、酔ってしまった。
その胃の不快感がいまだに治らないとクマ医師に相談した。
原因はパキシルとのこと。
あいつめ…!

パキシルは胃の不快感を助長させるので、あまりにひどいときは酔い止め薬を飲むようにと言われた。

まあそんなんで、診察終了。

会計をするとき、診察室からクマ医師が鼻をかむ音が聞こえてきた。

医者の不用心?

おだいじに。
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ツイていない

2008年09月16日 22時09分19秒 | Weblog
リーマン破綻を受け、世界中の市場が打撃を受けた。
日経平均株価終値は605円安の11,609円。今年の最安値を更新。


朝から注視していたんだが、あれよあれよという間に12,000円を割ってしまった。
我が胸に去来するのは11年前の山一證券の経営破綻。
当時、大学3年生だった私。
記者会見で涙を流した山一證券社長のこととか、今日、久々に思い出した。

それにしても、なんてツイていない時期に私は生きているんだろう。
バブルの頃は小学生でその恩恵にあずかれず、女子高校生のときは女子大生ブーム。
大学受験は団塊ジュニア世代が集中して今よりも大変だった。
やっとの思いで大学生になった途端に女子高校生ブーム到来。アムラーとか流行ったっけ。
就職超氷河期の中、面接で圧迫面接を受け、ようやく職に就けたものの、市場は冷えきっていて、なんとも…。

昨日、父が
「社会主義でもなく資本主義でもない、新しい経済の仕組みができればいいんじゃないかなあ」
と、ニュースを観ながら呟いた。
「何か良い案でもあるの?」
と私が尋ねたところ
「誰か頭の良い人が作らないかなぁ~」
と、呑気な答えが返ってきた。

…。



原油の高騰に伴う物価上昇、サブプライム住宅ローン問題に伴う経済の悪化、私の生きる世の中はまだまだ暗くて長いトンネルの最中にいるのかもしれない。

それでも何とか、毎日食うに困らない生活をしていけている。
笑っていられる。

ツイてはいないけれども、決して不幸ではないと思えられるだけ、まだまだマシなんだろう。
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焼きおにぎり

2008年09月16日 12時56分01秒 | Weblog
今日のランチは焼きおにぎり3つ。
昨日、母が持たせてくれたもの。

焦げ目がついた素朴な醤油味。

おふくろの味だにゃ~。

美味しかった。

午後も頑張ろう!
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宇都宮の休日

2008年09月15日 21時58分48秒 | Weblog
朝早くに起き、宇都宮美術館へ行く。

母と妹、女三人で。
宇都宮美術館の庭は広大!やっほ~!




宇都宮の名誉市民(?)「ハートをいただく片翼の天使」(サンドロ・キア作)



「レオナール・フジタ展」(9/14~11/9)
藤田嗣治の絵は、近親感がある。ちょっとした理由から、毎日彼のある絵を見ようとすればすぐに見られる環境に私はいる。

さて、今回の企画展。
日本で生まれ、フランスに帰化し、フランス人として生涯を終えた藤田嗣治の作品が数多く展示されていた。見ごたえたっぷり。おすすめ。

彼独特の手法が描き出す柔らかそうな乳白色の肌に、すっかり魅了された。


特に、福岡市美術館が所有している「仰臥裸婦」が素敵だなって思った。
柔らかそうな髪の質感、触りたくなる肌、あと顔の描写が素晴らしい!
睫毛一本一本のカーブが繊細で、毎日化粧している身としては、参考にさせていただこうと思った。
約80年前。
女性の細部をこのように描く殿方がいたこと自体にも感動した。

私は密かに、美しい裸婦像が好きである。
ルーブル美術館で購入したポスターを部屋に貼ってるんだが、それも裸婦。
今回の企画展で「仰臥裸婦」の絵はがきを購入し、机のコルクボードに貼った。

藤田嗣治はエッセイも残しており、その文章にも触れることができた。
共感できる一文に会えたので、必死にメモしてきた。

「…むしろ孤独に生きて雑音を耳に入れなければ時間を自分のために持つことができると益々思うようになつた。これが今日の私の実情で願いである。それでパリから隠棲して寒村に住居して門戸を閉じている。世の中を棄てたのではない遠ざかつただけのことだ。(1967藤田嗣治 芸術試論)


私の言いたいことや生き方を代弁してくれているような気がして、とても印象的だった。


ランチは美術館内にあるイタリア料理。「ベラヴィスタ」にて。
ここは雰囲気がよく、いつも混んでいる。


外で一服中の私、順番待ちをしている母ヨーコたんを撮影。


鶏肉と茄子のクリーム入りカレーリゾット。美味しかった。

食事をしながら、今日の藤田嗣治の絵について感想を述べあっていた。
「礼拝」という絵は、西洋人の人々が夢のような場所でマリア様を拝んでいる絵なのであるが、藤田自身が絵の中に入っちゃっているんである。

真面目な宗教画に自画像をさりげなく描いてしまう画家…。

そんな彼のナルシストっぷりを話していたら、急に吹き出してしまった私。
ごはん粒をゴジラのように撒き散らしてしまった。


デザートは、オレンジのババロア。
爽やかな味わい。


妹は横浜でベイスターズの試合を見るために早めに帰京。
私は母と実家に戻り、昼寝。
サンマの焼ける匂いで目が覚め、起きてモリモリ食した。


今回も楽しい帰省だった。

リーマンブラザーズが経営破綻、メリルリンチが買収されたことをニュースで知った。
明日はブラックチューズデーか?

一週間、頑張りまっしょ!

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大江千里 秋唄

2008年09月15日 17時46分46秒 | Weblog
大江千里 秋唄


実家にて、ネットに興じていたら懐かしい歌に遭遇。
NHKみんなのうたで放送されて以来、秋になったら口づさむ歌。
分りやすいっちゃあ分りやすいんだが、でもなんか、こう、胸を鷲掴みにされる歌詞と曲。映像もいい。


秋よ秋の秋みだれし日~♪


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バトン、いただきました★

2008年09月15日 00時18分07秒 | Weblog
みかん殿からバトンいただきました。

【バトン】

1.ときめく○○な人 3つ

・電卓を左手でたたく人。
→私ができないことができる人の象徴。

・雰囲気がある人。
→夜想曲が似合う雰囲気の人に惹かれる。

・頭のいい人
→空気が読める人。見習える点が多い。


2.嫌いな○○な人 3つ

・面倒臭い人
→かかわりたくない。

・男尊女卑な人
→かかわりたくない。

・私に迷惑をかける人
→かかわりたくない。


3.お金をかけられるもの 3つ

・本
・夏旅
・いっしょにいて楽しい友達との交際費
(みかん殿と一緒です)


4.好きなもの 3つ

・煙草
・クマ
・自分


5.今欲しいもの 3つ

・プリザーブドフラワー(薔薇)が入ったガラスの置物
→心療内科の受付に飾ってあるのと同じものが欲しい。
・クマ(ダイヤ)のプチネックレス
→欲しい…。
・マンション
→40歳までには欲しいナ。

6.このバトンを受け取ってくれそうな6人

受け取ってくださいな。

7.その6人を色でたとえると?

★ぽにょまる殿
→紫。アナスイのあの紫色です。
謎多き素敵殿方です。

★芋子殿
→虹色。
レインボー。
元気なデザイナー乙女です。
何色にも染まれる可能性を秘めています。

★アンディー殿
→竹色。
若々しくて眩しい緑。
優しくて、でもユーモアがある殿方です。

★あやみ殿
→オレンジ。
いつでも明るくて優しいあやみ殿。
中学校時代からの親友。
太陽のような乙女です。

★わかめ殿
→さくら色。
中学校時代からの親友。
アグレッシヴで頭脳明晰な教壇の花。
来年も卒業生を送り出すんだねぇ。
袴姿の写メ、きぼん。

★残り一人は・・・あなただ!!
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秋の帰省

2008年09月14日 23時46分45秒 | Weblog
妹と待ち合わせをして、お昼すぎに実家に帰省。
新盆なのに帰省しなかった罪悪感があり、早い電車で帰った。
前回の帰省の際、父と喧嘩をしてしまったので、若干気まずいかなぁと案じていたんだが、駅まで迎えにきてくれた父は、普段と変わりないので安心した。


久々に帰る実家。
線香をあげて、まずは祖父母にごあいさつ。
近況を報告しあい、大笑いをした。

あと、夏旅のお土産の贈呈。
弟には尾道ラーメンを、
両親には福寿園のお茶を、
妹にはよーじやの脂取り紙と豚の箸置き


庭先に出る。
すっかり秋の花が咲いていた。
春先の庭も賑やかで好きだが、秋の花もしっとりとしていて好き。
春の七草はかゆに入れて食を楽しむものだが、秋の七草は鑑賞するものらしい。

★秋の七草★
萩、葛、女郎花、藤袴、桔梗、撫子、薄。



萩。
秋だにゃ~。


ほおずき。
朱色が鮮烈。


スミレ。


両親と妹と一緒に、インターパークの福田屋に行く。
ここら辺の開けっぷりには目を見張るものがある。
一昔前はたんぼだらけだったのに。
いつの間にか、ちょっとした街になっているではないか。
そういえばここらへんの地名は「インターパーク」になったらしい。



夕御飯は自宅ですき焼き~♪
弟もやってきて、久々に家族全員が揃う。
思い出話に花が咲き、父が祖母の遺品を引っ張りだしてきた。
私や従兄弟たちの洋服。
戦争を経験した祖母はなかなか物を捨てられない人だった。


母が編んでくれたカニさんチョッキ。
お気に入りだった。


これも母の手編み。
りんごの光沢が、なんだか巧妙。

っていうか、母よ。
吉熊の靴を編んでくれるって言っていたのに…。
トボケているのは気のせいか?ん?

今も、1階の茶の間からは、妹と弟と父の酔っ払いご機嫌会話が、秋雨に混じって2階の部屋まで聞こえてくる。

久々に、「家族っていいな」と思った。



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「おくりびと」

2008年09月14日 11時27分41秒 | Weblog
今まで観た映画の中でかなりのお気に入りにランクインすると思われる映画に遭遇した。

「おくりびと」

生と死。
日常に忙しく生きているとふと忘れる死という存在。
人間はみんな死という病のキャリアであり、いつかは死ぬ。でも、明日も明後日も日常に自分がいることを疑う人は少ないと思う。
私もそうだ。

今年の春、私は祖母を亡くした。
通夜・告別式のあの二日間は、非日常的な時空だったと思う。
多くの親戚、父の涙、花に囲まれた祖母の遺体、火葬場に送られるときの機械的な音…そういうものは日常生活とは切り離されているもので、あまり目にするものではない。


今回の映画は納棺師の話。
東京の楽団でチェロを弾いていた大悟(本木雅弘)は、楽団が解散されて無職になる。妻(広末涼子)と一緒に故郷の山形に帰ることに決めた。
実家といっても、母は他界し、父は30年前に愛人と家を出ていってそれっきり。

そこでチラシの求人募集にあった「NKエージェント」という会社に目星をつける。
「旅のお手伝い」→旅行代理店かな?
そう思っていたんだが…。
さっそく面接を受けに行き、この仕事が納棺師だということを知る。
初めは戸惑っていた大悟だったが、佐々木社長(山崎努)に言われるがまま引き受けてしまい、納棺師の仕事にのめり込んでいく。

死後2週間が経過した孤独死の老人、
美人だと思っていたらニューハーフだった青年、
ヤンキーの女子高校生、
幼い娘を残して亡くなった母親、
ルーズソックスを履くことに憧れたおばあちゃん、
キスマークで送り出される大往生のおじいちゃん、
クリスチャンの青年、
たくさんの人たちを送り出す。

死の旅支度をする本木雅弘の所作の美しさは見惚れてしまうものがあった。
遺体に死に装束を着させる衣擦れの音が非常に心地よく、あのシーンだけでも見る価値がある。
遺体が生きていたときの各々のストーリーは見えなくても、本木雅弘と山崎努によって優しく送り出される様子を見るだけで、涙が止まらなかった。

そして、終盤、30年前に生き別れになった父を大悟が涙を流しながら送るシーンは愛に満ち溢れていて、心が揺さぶられた。


山崎努も良かったが、脇役の吉行和子と笹野高史の静かな恋も良かった。

笑いあり涙あり。
ストーリーもしっかりしているし、映像もきれい。
言うことなしの映画だった。モントリオール世界映画祭でグランプリを取ったのも頷ける秀逸な作品だった。

あと、舞台の庄内平野の四季のうつろいに寄り添うように流れる音楽の素晴らしさといったら!
見終えてから知ったんだが、音楽は久石譲だった。やはりね。
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