世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

憧れの人

2009年10月31日 20時42分04秒 | Weblog
活字から感動を得ることはあるが、読んで涙を流すことはあまりない。
数少ない「泣いた本」の中に、「花」「戦争特派員」という作品がある。
「花」は、元芸者だったおばあさんが孫娘へ自分の生い立ちや願いを手紙にしたためる話。「戦争特派員」は、摑み所のない元戦争特派員に恋をするOLの話。
今日はその作家・林真理子先生の講演会に行った。

竹橋駅で降り、共立講堂を目指す。


舞台に林先生、登場。
お召しの黒のスカートがとてもキュートな印象を強めていた。髪がサラサラで、頭上から照らされるライトを浴びて輝いていた。
10年ほど前にも地元の宇都宮市文化会館で林先生の講演会に行ったことがある。最近ではサイン会に2回ほど行った。林真理子先生は超特別な存在で、私の憧れの人だ。そんな私は林先生のブログをチェックしている。日々を煌びやかに生きていらっしゃる林先生が、今まさに私の前にいらっしゃる!!と思うと、気分が高揚してしまった。


共立女子大学 活字文化セミナー(共立講堂にて)

基調講演
「だれも教えてくれなかった『源氏物語』本当の面白さ」

一時間があっという間に過ぎた。
思わず笑ってしまう箇所がいくつもあった。

・女性誌『和樂』で「六条御息所 源氏がたり」を連載なさった林先生。
でも、高校時代、古典は苦手だったようだ。
「何段活用かなんて、どうだっていいじゃん…って思っていました」
と告白する場面で爆笑してしまった。
そんな林先生も、毎朝、源氏物語を音読したり、先生を付けて勉強をなさっているらしい。
・京都で十二単を着用なさった林先生。脱ぐとき、さっさと脱げるので、「平安時代の人は、さっさと脱いで、さっさとスルことをしちゃったのかしら」と思ったとのこと。きゃ~!!!!
・瀬戸内寂聴先生は「宇治十帖がイイ」と仰っていたが、林先生はどうもピンとこないらしい。「ウジウジしていて…」とシャレを仰っていた。会場、爆笑。
・「源氏物語」の夕顔が大嫌い。「ああいう女は大嫌いだ」と度々仰っていた。
紫の上も微妙。アグレッシブな六条御息所が好きとのこと。

対談
「古典へのアプローチ~読書は楽しい」
(林先生×岡田ひろみさん(共立女子大学文芸学部准教授))

林先生、岡田先生のおすすめの古典を紹介してくださった。
・林先生のお母様(94歳)は、婚活ならぬ「葬活」をしている。「毎日、一生懸命に生きている」とのこと。林先生の「本を読む女」でモデルとなったお母様。文学少女だったお母様は「結婚しないで一生本を読んでいたい」と思っていたのに、時代がそれを許さなかった。その不遇を「更級日記」を紹介するときに語っていた。
・「たけくらべ」は綺麗な文章なので原文で読むようにと、林先生。
・岡田先生は「落窪物語」を推薦。ストーリー展開が面白く、痛快なのだそうだ。

最高に素敵な時間を過ごせた。
終了後、共立講堂の前で読売新聞の号外をゲット!!!!



校門前で林先生を出待ちをした。
待っている間、おばさま達と仲良くなった。
「あ、今、林先生が車に乗り込みますよ~」
と声を掛け合ったりしていたら、連帯感が芽生えたのである。
車内の後部座席に座る林先生は、待ち受ける私たちにびっくりしていた。
窓を開けてファンサービスをしてくださった。
サイン会のように、近くでお顔を拝見できて嬉しかった。



興奮冷め遣らないまま、神保町まで歩く。
せっかくここまで来たのだからと、「さぼうる」に行った。




映画「東京日和」や、姫野カオルコ先生の小説「ハルカ・エイティ」の冒頭にも出てきた喫茶店である。
いちごジュースを飲んだ。氷といちごの種が口内で交わる感じが好き。



ここのマスター・鈴木さんはとても気さくでダンディーな方。
いつもお客さん一人一人に目配りをしている。
最近あまり行っていない私のことを覚えていてくださり、とても感激した。
「まだあの会社にいるの?」
と、近況を訊かれた。
帰りに、キャンディーとマッチをお土産にくれ、そして握手をしてくれた。その力強い指から「これからも東京で頑張っていこう」というパワーをもらえた。

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姉妹飲み (お疲れ様会)

2009年10月31日 18時58分14秒 | Weblog
10/30(金)

「今日、飲まない?」
と、妹・芋子からの急な誘いを受けて飲むことになった。
金曜日の夜に何の予定も入っていない私を見透かしたような誘いである。

妹はデザイナーとして、ほぼ毎晩、徹夜勤務をしている。
今日は久々に早く帰れたらしい。
芋子とはもう随分と意思の疎通をしていない。
だから、今日、久々に会えて嬉しかった。

とりあえず「新宿で」ということになり、
とりあえず「ザ・ワインバーで」ということになった。
同じ親から産まれてきたせいか、彼女とは話さなくても互いの欲求を感じることができる。
毎年、互いの誕生日をこのお店で祝う。
そのぐらい、我々はこのお店が好きだ。

2杯目まではジントニックで。
アルコールで柔らかくなった舌は、次から次に様々な話題を出していく。
芋子の過酷な労働環境は耳を疑うほどだった。

このお店は、時間になると照明が落とされる。
ジャネット・ジャクソンの「Everytime」が流れる中、カーテンが上がっていき、窓の外の夜景が一気に鮮明になる。この演出が好きでココに来ると言っても過言ではない。自己陶酔MAX。
Janet Jackson Everytime


ジントニック2杯でだいぶ酔ったのに、「ワインも飲みたいよね」とのことで、ワインリストを吟味。いつもは「ロゼダンジュ」にするのだが、なかったので、店長さんのオススメで「べリンジャー」のスパークリングワインをチョイス。

うめ~。
飲みやすいので、どんどんイケてしまう。

窓際の席が空いたので、そちらへ移してもらえた。
夜景にうっとり。
眼窩に広がる夜景は、まるで漆黒の布に宝石を鏤めたようだった。
時々揺らめくネオンは、秋の澄んだ空気を目で感じさせた。

と、ここまでは鮮明に記憶しているのだが、ここから先はあまり覚えていない。
なんとか帰宅したは良いが、そのまま寝てしまったらしい。
コンタクトレンズしたまま、勿論、化粧も落とさないまま…。

二日酔いで目覚めた私には、土曜日の朝が舞い降りていた。
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ダイヤモンドの言葉

2009年10月29日 22時22分15秒 | Weblog
心療内科デー。

長時間待つことを覚悟していたが、今日も例外なくその通り。

前半1時間は持参したAERA Mookを読んだ。


ダイヤモンドの特集。
フォーエバーマークダイヤモンド&エンコルディアの華麗な世界をじっくりと堪能。


美しいものが好きだが、その中でダイヤモンドが一番好きかもしれない。

後半は来年受験予定の検定試験の参考書を読んでいた。


後ろの席で待機していたカップルがうるさくて不快度数UP。
いちゃいちゃしやがって。両手を取り合って、愛とか囁いているんじゃねーよ。ラブホ行けっつーの。
それに彼らは私の欠伸を見て背後からクスクスと笑うんである。眠いんだから仕方ないではないか。
怒りが沸点に達し、キッ!と睨んだら彼らは急に黙った。しかし忍び笑いを自粛することはなかった。彼らは本当に患者なのだろうか。些か疑問である。

3時間の待機の後、診察室に呼ばれた。
クマ医師、なぜだかピタっとした洋服をお召し。
お腹周りのクマっぽさがやけに生々しかった。

睡眠の状態を訊かれた。
「サンシャ…いや、牧場…いや、あの、その、ゲームにのめり込んでいまして」
と告白すると、クマ医師はニヤニヤ笑った。
地味な対戦型ゲームであることを説明したら、
「対戦する相手が沢山いて、いいですね!」
と感想を述べられた。
(…マイミクの牧場仲間のみなさん、ありがとう。)

サン牧は時間を決めてやるように説得された。
半月近く私を悩ませるリンパ節の腫れは、恐らくサン牧で心身が疲労しているのが原因らしい。世界広しといえども、サン牧でリンパ節を腫らしたのはきっと私だけだろう。恐るべし、サン牧。我が家には多数、クマが存在している。あの中の1人ぐらい、気を利かせて、サン牧の世話をしてくれても良さそうなものである。

あと、話の流れから、
「先週、『私なんて生まれてこなければ良かった』と思いました」
ということを告白した。
さっきのサン牧の話のときの表情から一転、クマ医師は急にシリアスな表情を湛えた。

「どうしてそう思うのですか?」

私の心情を一通り述べた後、クマ医師は
「あなたの人生ですよ。あなたが好きなように生きればいいんです。外野であれこれ言う人の言葉は上手く流しましょう」
と言った。

そーだよなー…。
結局、棺桶に入るとき、納得するか否かは自分なんだもの。
今まで通り、好きなものは受け入れ、嫌いなものや騒音は上手にスルーする方が生きやすいに違いない。妙に納得してしまった。

処方変更なし。
マイスリー、パリエット、パキシル。

ダイヤモンド原石が採掘される確率は、240トントラック1台あたり、わずか1カラット(0.2グラム)ほどに過ぎないのだそうだ。
私のこんがらがった思考を優しく解きほぐすクマ医師。
あんなに熱心な心療内科医も珍しいのではないだろうか。
彼との出会いは、まさに、広大な鉱山で1カラットのダイヤモンドを見つけ出す確率と同等、もしくはそれ以下なのかもしれない。
私はラッキーだったのだ。

しかし、ダイヤモンド原石は、研磨しないと価値がない。
クマ医師から吐き出される言葉が原石だとしたら、それを研磨するのは私の役割だ。

さて、今宵もらった原石は、どのように研磨しようか。



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羽ばたき

2009年10月28日 22時35分14秒 | Weblog
今日のサンシャイン牧場(畜産広場)。

ここ最近はずっとサン牧の虜になっている。
モニターをじっと見詰め、煙をひっきりなしに口から出し続ける私は、傍から見ればちょっと怖いかも。

鳥たちの羽ばたきが若干ウザくなってきた。
でも鳩さん、超可愛い。
昔、実家で飼っていた白文鳥に似ている。
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威嚇

2009年10月28日 22時18分22秒 | Weblog
健康診断。

当社(本社)の健康診断は、会社にレントゲン車がやってくるアットホームなものである。
毎年この時期に開催される秋の催しだ。
ネックレスやらイヤリングを外して待機。
時間になり、後輩女子Cちゃんと会場へ移動した。

既に受診を終えた他部署の女子から変な噂を耳にしていた。
「レントゲン技師がとにかく体をベタベタと触ってくる。超きめぇ~」
という噂である。
実にあるまじき行為である。

「威嚇すっぺ!(我々は栃木出身者)」
と、私たちはそのまだ見ぬ変態レントゲン技師についての対策を練った。

受付で渡される尿検査用の紙コップ。
これを頭に乗せてレントゲン車に入場するのはどう?
「何か問題でも?」
と、しれっとしていれば怯えて変なことされないんじゃね?
などなど。


そしてついにレントゲン車へ。

どごがに変態いねが~?(なまはげ風に)

「あ、洋服は着たままで、下着だけを取ってください。準備ができたら声を掛けてください」
と、普通な青年技師が指示してきた。

でも人は見かけによらないからねっ。
何かされたら大声出すのよ、Cちゃん。
ニットの下の下着をモゾモゾと取りながら私はCちゃんに念を押した。
心なしか、Cちゃんも緊張しているもよう。

しかし、何も起こらなかった。

そして彼は私の肉体にあまり触れなかった。
まあそんなもんだろう。
噂なんて尾ヒレや背ヒレが着いて、巨大化していくものなのである。


レントゲン撮影のほんの一瞬、私は「どうか変な影が写りませんように」と強く念じた。これも毎年の恒例である。
体重は2キロ減っていて、身長は1センチ伸びていた。成長期?
血圧は上が100、下が60。こんなもん?

最後は内診。カーテンのあっち側には、若干やる気の無いアンニュイな女医が佇んでいた。リンパの腫れは、放置プレイして様子をみるようにと進言された。

終了~。

尿検査とレントゲンの結果は来月に出る。
乞うご期待。
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おめでとう!

2009年10月28日 08時18分48秒 | Weblog
高校時代からの友達であり、マイミクのちんぴ☆殿がお父さんになった。

年に数回一緒に飲むあのメンバーでは初。

おめでとう!
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エトロな彼女

2009年10月27日 21時19分51秒 | Weblog
あの日の台風の朝のように電車が止まったら大変!ということで、明け方5時に起きた。
窓の外と電車の運行状況を確認する前に、まずはパソコンを立ち上げ、サンシャイン牧場を偵察。
うん、実ってる、実ってる。ハトもちゃんと産卵してるし。作物と卵を採取して、売却。売って売って売りまくる。ハゲタカのように。
もう私は立派なサン牧中毒かもしれない…。むしろサン牧に住みたい。日がな一日マンゴーを育てていたい。


今日はひたすら製本をしていた。全店に配布する書類の製本である。
我が部には産後休暇を経てカムバックしたパワフルな先輩がいる。早々と課長に昇進した伝説の人である。
元々、彼女は人事部にいて採用を担当していた。1次面接で私も彼女の世話になった。エトロのスカーフをたなびかせて颯爽と歩く彼女は私たち新卒の憧れであった。本社に来て彼女と同じフロアで働くことになってからは争いもしたけど、今や彼女は私にとって人畜無害なので、適当に付き合っている。

そんな彼女のお手伝いを●●●ィ~(部長)指示で行った。
「これ、よろしくね」
と、エトロな彼女から原紙を渡された。
気分的に、学校帰りに活版所でバイトをするジョバンニだった。

印刷開始。
他のフロアで。しかも某鉄道会社の日勤教育のように一人ぼっち。

たまに株価を見に席に戻りつつ、書類印刷中は決算書類のチェックをして過ごした。

「よいしょ、よいしょ」
纏まった枚数をプロジェクト部屋に持っていく。

「ありがとう!はい、亮子ちゃん!」
と、エトロな彼女から手渡されたのはキットカット。
次はジュース。飴。
明日は健康診断だっちゅーのに!…でも嬉しい。

今日はバイトな一日だった。

帰りに、ジョバンニみたくパンと角砂糖でも買おうかなと思ってしまった。
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テディベアの日

2009年10月27日 21時12分33秒 | Weblog
本日、10月27日はテディベアの日。
セオドア・ルーズベルトの誕生日である10月27日は「テディベアの日」となっている。

ウィキによると…

1902年の秋、ルーズベルト大統領は趣味である熊狩りに出掛けたが、獲物をしとめることができなかった。そこで同行していたハンターが年老いた雌熊(一説には傷を負った子熊)のアメリカグマを追いつめて最後の一発を大統領に頼んだが、ルーズベルト大統領は「瀕死の熊を撃つのはスポーツマン精神に悖る」として撃たなかった。このことが同行していた新聞記者によって新聞に掲載され、このエピソードに因んで翌年バーモント州のおもちゃメーカーが熊のぬいぐるみにルーズベルト大統領の通称である「テディ」と名付けて発売した。その頃ドイツのマルガレーテ・シュタイフの熊の縫いぐるみが大量にアメリカに輸入され、この名前が広まった。

…なんだそうだ。

めでたい日である。

画像は、現在私が一緒に寝ているクマたち。
一人一人に名前が付いていて、寝る前はその一人一人の名前を点呼している。
布団を完全占拠される日も近いかもしれない。
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平日のクマパパ

2009年10月26日 20時36分18秒 | Weblog
父と電話で会話をした。
晩酌後だったらしく、少し酔っ払っていた。
ご機嫌クマパパ。

リンパ腺が腫れていることを伝えたら、
「お酒飲めば治っちゃうよ」
と「あたり前田のクラッカー」ばりに言われた。

そうなのか?
やっぱり、そうなのか?

小津映画の「東京物語」の話になり、
「原節子は綺麗だねぇ」
という結論に至った。


私が小学生の頃、平日に父と話すことは稀であった。
毎晩、彼は飲み会か残業で午前様帰宅だった。
それが普通だったので格別寂しさは感じなかった。

ごくたまに、ニュースステーションが始まる頃に帰ってくることがあった。
布団の中で既に寝るスタンバイをしているにもかかわらず、父が運転する車の音を聞くと、私たち子供は跳ね起きて茶の間に集合するのであった。
晩酌をする父を囲んで父のつまみを摘んだりして「今日学校であったこと」などを話すのが本当に楽しかった。

今日は、あの頃のように、父と会話をした。
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「沈まぬ太陽」

2009年10月25日 17時00分27秒 | Weblog
映画「沈まぬ太陽」を観た。

あらすじ: 国民航空の労働組合委員長・恩地(渡辺謙)は職場環境の改善に奔走した結果、海外勤務を命じられてしまう。10年におよぶ孤独な生活に耐え、本社復帰を果たすもジャンボ機墜落事故が起き、救援隊として現地に行った彼はさまざまな悲劇を目の当たりにする。そして、組織の建て直しを図るべく就任した国見新会長(石坂浩二)のもとで、恩地は会社の腐敗と闘うが……。
(シネマトゥデイ)

リンパ腺の様子もアレだし、今日は一日休んでいようと思ったのだが、急に思い立ち、レイトショーで「沈まぬ太陽」を観てきた。
3時間20分の長丁場。(10分間の休憩アリ。過去に休憩時間が設けられた日本映画は「七人の侍」、「赤ひげ」で、それ以来だという。)

長い作品だが、一瞬たりとも退屈さを感じさせなかった。
出だしのジャンボ機の墜落シーン、…コックピットの緊迫とした様子や乗客の恐怖が大画面で押し迫ってきて、涙が出てきた。
以前、テレビのニュースで観た日航ジャンボ機のボイスレコーダーが脳裏に蘇った。
それに追い討ちをかける遺体が収められた棺の数々。
息をするのも忘れた。


本当に見事なまで精緻に作られた映画だった。
この映画はフィクションだと謳っていながらも、「123便」や「御巣鷹山」という2つのキーワードが、「現実」と「非現実」の垣根を曖昧にしていていた。
なかなか映像化には苦労したという本作品だが、その意味が分かった。

国民航空労働組合の委員長として活躍する恩地。
左遷人事でパキスタン、イラン、ケニアといった僻地へ飛ばされる。
冷遇されても自らが正しいと思ったこと、社員(仲間)の為になることを貫き通す為に、会社を辞めない。

私事なのであるが、以前、父が3ヶ月だけ東京に勉強のために家を離れたことがあった。
たった3ヶ月。それに宇都宮から100キロしか離れていない東京に家族が住むだけだったのに、子供心に凄く切なくなったのを思い出した。

恩地にはやはり年老いた母と妻と息子と娘がいる。
ある日、ケニアに単身赴任中の恩地に、娘が「お父さんのせいで家族はバラバラよ」と手紙を寄越す。
そのシーンがけっこうきた。
娘の気持ちも恩地の気持ちも分かるからだ。

かつて恩地と共に労働組合を盛り立てていた行天は、出世街道まっしぐら。
アノ手コノ手を使い、常務にまで昇進する。
彼の愛人兼スパイの美樹役に松雪泰子。これがぴったりの役どころだった。

色々と書きたいと思う感想はあるのだが、如何せん長い作品なので集約すると、恩地の「逃げない生き方」に惹かれた、この一言に尽きる。
その生き方を、最後、アフリカの大地で真っ赤に燃える夕日が象徴していた。
私にも、彼の数百分の一の正義感と責任感があったら、夕日を何かの象徴として拝めるのだろうか…と帰り道に思った。

あと、加藤剛が出ていて嬉しかった。
かっこいい!!!!!!!


『沈まぬ太陽』
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(劇)レインボウ城!「モンカム!!-モンスターハウスがやってくる-」

2009年10月24日 23時30分54秒 | Weblog
職場の後輩女子Cちゃんと浦和へ。
彼女は私と同じ栃木県出身者。
昨年1月に我が部署に来てから公私共に仲良くさせていただいている。
笑顔が愛くるしい女子だ。
今日は、他部署の先輩紳士が属する(劇)レインボウ城!さんの芝居を見に行った。
この劇団さんの芝居はとても面白く、2003年8月に初めて観た公演から虜になってしまった。

17:30東口うなこちゃんの前で待ち合わせ♪

さいたま市民会館うらわ(ホール)
第9回 さいたま市民演劇祭
(劇)レインボウ城!
「モンカム!!-モンスターハウスがやってくる-」
お化けたちに家を乗っ取られるなぎさちゃん(父母蒸発)の話。
抱腹絶倒。でも少しジーンときた。
そのバランスがいつも絶妙。

終了後、先輩紳士と遭遇。
「ちょっと待ってて」
と言われたので待機していると、
なななななんと!!!!!!!
以前の芝居(「超・若様侍捕り物控」)で使用なさった「クマの衣装」を持ってきてくれたんである。


感動した。
昇天。
もう、これ、ずっと気になっていたから。
許可をいただいて着用&記念撮影させていただいた。

また、Cちゃんも私も以前から前野ハトゥーン姫(この劇団の役者さんの名前には「王子」「姫」が付く)に憧れているので、お喋りをさせていただいた。ドキドキ。舞台の下でも素敵な方だった。


その後、Cちゃんとお茶をした。
浦和パインズホテルの近くの「カフェ ヴォアール」にて。
下調べ無しで入ったお店だったが、落ち着いた感じのお店で良かった。
私はモンブラン、Cちゃんはスコーン。


今日の芝居の感想や会社のことを話した。
「ピザの真ん中の部分を目指すことの大切さ」とか真面目に話し合った(芝居の感想)。
また、「異動するならどの部署が良いか?」的な話になり、二人とも「今の部署が良い」という結論に至った。

西口のパルコへ。
先日の日経新聞の記事「景気低迷時はクマが売れる?(消費の現場)」でキディランドが取り上げられていたので、二人で見に行くことに。クマ調査。彼女はスージーズーというクマが好きらしい。

いたいた…!!!!
店頭にクマの特設コーナーが設けられているではないか!
「これ見て下さい!!」
「きゃ~、可愛い!!」
と二人で大はしゃぎ。
一番楽しかったのは、売り物のクマのぬいぐるみ2匹で、朝礼時の社長と人事部長の真似をしたこと。
全くの内輪ネタで分かる人にしか分からない小芝居だ。

また、カドリーベアの可愛さに胸キュン♪

1階のサマンサタバサでもクマのキーホルダーが販売されていた。
クマ好きには堪らない一日だった。
嗚呼、楽しかった。


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懐古主義者の年末

2009年10月23日 23時22分19秒 | Weblog
ここ最近、1時間早く起きている。寝ぼけ眼でパソコンを立ち上げ、mixiのサンシャイン牧場へ。ひたすら作物や家畜の世話をし、その後は二度寝をしたり本を読んだりしてから身支度を始めている。
もう、サン牧で飼われているのは自分じゃないのか?っつー勢いで、奴隷と化している。
私を早起きさせるゲームは、スーパーマリオ以来初めてだ。小学生の頃、スーパーマリオにハマっていた私は、早起きをしてあのゲームを楽しんでいた。家族もまだ寝ていて、テレビもまだカラフルな模様が映されている時間帯。超あけぼの。「8ー4」をクリアするのが生きがいだった。ちょっとした朝練である。あのエネルギーを学業に注ぎ込んでいたら今ごろ…。

一番好きだったファミコンのゲームは上記の通り「スーパーマリオ」。あと、ペンギンが愛らしい「バイナリィランド」、地味な「エキサイトバイク」、動作が重い「オバケのQ太郎 ワンワンパニック」、コマンド選択式アドベンチャーゲーム「さんまの名探偵」が好きだった。
嗚呼、懐かしい。

定時後、喫煙所にて気が合う他部署の先輩と90年代について熱く語った。「WANDS」とか。
ネットで懐古話をするのも楽しいが、リアルでのライブな語りも面白い。
再来月、彼女を含む「同じフロア女子」で「女だらけの忘年会」を開催する予定。幹事は私。場所とコースメニューをチェックしないと!

帰りに書店に寄り、「美的」を買う気満々だったのだが、今月は同じような美容雑誌「MAQUIA」にした。クリスマスコフレのコーナーが見やすかったし、ボリューミーだったので。


クリスマスコフレは検討を重ねた結果、今年も「エスティローダー」のコフレに決定(グッドアズゴールド2009)。コストパフォーマンスと中身の充実っぷりが素晴らしい。他のメーカーで、「こんな色、使わないよ」的なマニキュアや口紅を交えたコフレが販売されることがある。その点、エスティローダーは外れることがない。

今年も年末にかけて忙しくなるもよう。
懐古ばっかりしている場合ではない。

気づいたらもう正月なんだろうなあ。
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私的な会話

2009年10月22日 23時35分09秒 | Weblog
社長と私的な会話をした。彼が私の私物に興味を示すだなんて珍しい。
「それ、何ですかー?」

経営者の彼はいつも独自のアンテナを張っていて、何でも商売に結びつけようとする。繊細さと大胆さを兼ね備えた独特な人である。

社長との話が尽きた頃、副社長が横から、
「社長、そろそろご決裁を」
と、社長席にある稟議箱を開けてアクションを起こしてくれた。
溜まった稟議書を見かねたらしい。
非常に助かる。
決裁済みの稟議書を処理して起案者に写しを渡すのは私の仕事。溜まれば溜まる分、大変なのだ。
誰も「早く決裁してください」とは言えない。猫の首に鈴を着ける役目をみんな避けたがる。

そんなこんなで、今日は大量の稟議書を処理した。やれやれ。

そろそろ、月末。そして来月は第2四半期決算発表。

…その前に、明日は「美的」の発売日だ。
クリスマスコフレの検討をしようっと。わくわく。
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好きな人の嫌な噂

2009年10月22日 23時29分32秒 | Weblog
パキシルを服用し始めて約3年。
それからずっとこの薬に助けられている。
それまでの情緒不安定な状態がまるで嘘のように、生きるのが楽になった(環境の変化や認知行動療法によるのかもしれないが)。
だからメディアでこの薬の負の部分がクローズアップされると、途端に不安になる。手に入りにくくなったらどーしましょう、と。


(2009年10月22日 読売新聞)
パキシル、注意喚起要望
抗うつ剤「パキシル」を服用した妊婦の子供に先天性異常などの副作用が出る危険性があるとして、薬害を監視する「薬害オンブズパースン会議」が厚生労働省と販売元のグラクソ・スミスクライン社に対し、十分な注意喚起を行うよう要望した。



副作用はあまり感じられない。
この薬とは相性が良いのだと思う。
前世は、きっと一心同体だったのかもしれない。

パキシルのこのような報道を見聞きすると、まるで好きな人の嫌な噂を聞いてしまったかのようにドキドキする。
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終わらない悲しみを 青い薔薇に変えて

2009年10月21日 20時10分14秒 | Weblog
「自分、なんで生まれてきちゃったのだろう」
帰宅後、そんなことを考え出したら苦しくなり、今宵はお酒の力を借りて乗り切ってみる。(リンパ、腫れているのに。アルコール消毒ができていいかな。)
不甲斐ない自分、親孝行していない自分が悲しくて切なくて、もう、なんとも。

さすがに電気ブランは酔いの回りが早い。


でもイヤな事ばかりでもなかった。
今朝、●●●ィ~(部長)に呼び止められた。
「この記事、読みましたか?」
と、新聞を渡された。

2009/10/21, 日本経済新聞 朝刊, 31ページ
「景気低迷時はクマが売れる?(消費の現場)」
「景気低迷時にはクマの商品が売れる」――。キャラクター業界のそんな通説を知ってか知らずか、女子高生からOL、主婦層まで幅広い女性に「リラックマ」だけでなく「ケアベア」「スージーズー」などクマをあしらった商品が人気だ。
 キデイランド浦和パルコ店(さいたま市)ではクマキャラの定期入れ(924円)や小型のぬいぐるみ(1260円)などを求める顧客でにぎわう。「最初は娘が気に入って今は私も大ファン」という埼玉県蕨市の主婦(32)はICカードにはるステッカー(315円)を購入。どれも温和な表情で人を包み込むような雰囲気を持ち「身近に置くだけで癒やされる点が好まれるのでは」と同店はみる。
 スージーズーのキャラクターを管理するプラザスタイル(東京・港)によると、350種近い商品の総売上高は昨年の2倍近いという。ウォルト・ディズニー・ジャパン(同・目黒)の呼びかけで東京の渋谷、青山周辺の小売店では「くまのプーさん」に関連した新商品を売り出すイベントも始まった。今回のクマキャラ人気と景気低迷との相関性はどうだろうか。


毎朝の新聞記事のチェックは私のルーティンである。
しかし、業界関連以外のことまでは把握していない。
この記事もノーマークだった。

「クマ好きのアナタならご存知だと思ったのデスガ」

●●●ィ~は銀縁の眼鏡の奥に光をたたえながらニヒルに笑った。
クマ→私だと思ってくれている●●●ィ~の気持ちが嬉しかった。

そっかー。
不景気だと、クマ、売れるんだ。
じゃあ、好景気になったら私のクマ熱は冷めてしまい、このブログも…。
んなわけなぁい!
私のクマへの愛は永久に不滅なのである。
またバブル期が訪れたら、クマにたんまりと貢ぐつもり。

あともう一つ。
花の話題を。
同じく日本経済新聞より。
「青いバラ」1本2000~3000円、サントリー、来月に発売。
サントリーホールディングスは20日、「青いバラ」を11月3日に発売すると発表した。店頭価格は1本2千~3千円を想定し、首都圏や関西、愛知の生花店などで売り出す。見た目の印象は淡い紫色に近い青だが、花びらに含む色素がほぼ100%青のバラは世界で初めてという。
 名称は「ブルーローズ アプローズ」。バラには青い色素を作る遺伝子が無く、青いバラは「不可能の代名詞」ともいわれる。同社はパンジーの青色遺伝子を使い、約30億円の開発費をかけ市販にこぎ着けた。結婚記念日や誕生日などでの利用を見込み、2011年に20万本の販売を目指す。
 価格は一般的なバラの10倍前後と高価だが、生産量を増やして徐々に引き下げていくという。今後も鮮やかな青のバラの開発を続ける方針だ。

青い薔薇ったら、YOSHIKI。


青い薔薇の花言葉は「不可能」「有り得ない」

人間、努力ではどうすることもできないことってある。
好みとか才能とか価値観とかによって。
じゃあ、できないことがあっても、しょうがないんじゃね?


そう思わせて。
酔いが醒めるまでは。


Tears PV
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