世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

帰省

2005年12月31日 23時29分58秒 | Weblog
夕方、快速ラビット号で雀宮駅到着。
利根川を通過するとき、車窓に写し出される日光連山の美しさにうっとりした。
例えるなら東山魁夷画伯の絵。
茜が残る空気に、青い色彩で描かれた山々。
「嗚呼、故郷に帰ってきたんだなあ」と思う。


「今年のレコ大、誰だろうね。検討つかないよ」と家族と話ながら掘りコタツを囲む。
母の手作り餃子と一足早く帰省した芋子が揚げた天ぷら、蕎麦を食べながら、近況を述べ合う。

テレビに映されるレコ大を受賞した歌手の衣装が非常に破廉恥だったので、家族みんなで目が釘付けであった。
「エロかっこいい」ってなんだべ…?

後片付けをして、アイスを食べた。
そこまでは良かった。

が…

「亮子、お風呂に入ってくるぅ~。」
と掘りコタツから立ち上がった瞬間…

嘔吐した。

やはり食べ過ぎは良くない。
芋子に「オメー、くせぇーんだよ!」と言われつつ介抱され、最悪の大晦日であった。

風呂に入り、一人フライング睡眠を貪る母を放置し、
父と芋子とで「ゆく年 くる年」を観る。

各地の寺で修行をする僧侶を観ながら
「寒くないんかね」
「修行して何になるんかね」
「私だったらやらないな」
と、煩悩まみれの会話をする。

鐘の音にしみじみし、時刻が「0:00」を告げた瞬間、
「あけましておめでとうございます!」と言い合うのが我が家のパターン。
もう何年も。
きっと何年後もこのパターンは続くのだろう。
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大晦日

2005年12月30日 21時05分27秒 | Weblog
明日、帰省する予定。
快速ラビット号に揺られ、いざ雀宮へ。

家族と紅白を観ながら、掘り炬燵を囲み蕎麦を食べて…。
ストーブ上に置かれたヤカンがしゅるしゅる呟く音を聞きながら、来年の抱負について語らうんである。
元日は宇都宮の二荒山神社へお参り。

まあ、いつもと変わらぬ正月を送るんだろうなあ。

皆さん、良いお年をお迎えください。
来年も宜しくお願い致します。
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さぼうる

2005年12月30日 21時01分43秒 | Weblog
茅場町から神保町へ。
古本屋さんを巡り、喫茶店さぼうるにて食事。

薄暗い室内。
地下、中二階、二階の不思議な構造。
木と煉瓦のぬくもり。

煙草をくゆらせ、ぼんやりする。
ここのチーズドッグは最高に美味しいのだが、オーブンが壊れたために暫くメニューから外されているそうだ。
残念。
今日はピザトーストを食べた。

ここのマスターの鈴木さんは、とっても紳士である。
昭和の東京で生き抜いた品格が漂っている。
会話や伸びた背筋に。
「また来てね」と言いながら、いつも店の外まで送り出してくれる。

鈴木さんに会うと元気が出る。

東証みやげ

2005年12月30日 20時58分59秒 | Weblog
東証一階の売店にて東証ストラップを購入。
四つ葉のクローバーがプラスチック内に入っている。

来年は良い年でありますように。

大納会

2005年12月30日 20時53分58秒 | Weblog
今日の前場で年内の株取引は終り。
東証ではこの日、大納会というイベントが開催される。
せっかく会社でIRに携わっているのだから大納会を見ておこう…ということで、今日は茅場町にある東京証券取引所へ。
地下鉄から地上に出て、東証に向かう。
証券会社だらけである。
鶯谷におけるラブホテルと同じぐらいの割合で、証券会社が溢れていた。
「砂の数ほど男はいる」なんて言うけれど、
「砂の数」ではなくて、「証券会社の数」に置き換えても差しさわりが無い気がする。

東証へは、仕事で行ったことがあるが、プライベートで訪れるのは初めてである。
到着した時、先着70名に配られる手打ち蕎麦は既になくなっていた…残念。
セレモニーを二階から眺めた。けっこう賑わっていた。
世界陸上選手権男子400メートル障害で銅メダルを獲得した為末大さんが、五穀豊穣を祈願する縁起物の鐘を5回鳴らした後、今年の取引を終えた。

セレモニーが終わって、館内を見学。
ぐるぐる回る電光掲示板で自分が属する会社の株価を地味にチェック。
あの電光掲示板を見ると急にテンションが高くなる。
「あれって何の役に立っているのかしら」という感想は、ここでは素人の疑問になるんである。
日本経済の中心を象徴するかのような電光掲示板。
けっこう早いスピードで回転していて、目で追うのは大変。
葛西臨海公園水族館の鮪の回遊のようだ。

空中に見えないお金が飛び交うのが見えた気がした。

ふ~。

2005年12月29日 21時19分16秒 | Weblog
仕事納め。
午後から大掃除。
汚れても構わないカジュアルな格好に着替え、髪を二つ結びにする。
…「どこの小学生がいるかと思った」と他部署の人に言われながら雑巾を絞るのも恒例行事になった。
生まれて初めて冷凍庫の霜取りというものを体験した。
雪をごっそり採取できて、凄く快感であった。
ウチの冷凍庫でもやってみよう。

今年は反省すべき点が多すぎる年であった。
仕事でもプライベートでも。

★仕事★
やはり結局は人間関係なんだと思う。
上司や後輩との心地よい連携が、仕事への意欲や能率に繋がることを知った。
今年は人間関係の良し悪しによって天国と地獄を見た。
天国に行けるのも地獄に落ちるのも、その要因は自分にもあることを念頭に入れて、来年は更なるキャリアアップを目指したい。笑顔が一番!
今、一番興味がある株や財務の勉強もしたいな。

★プライベート★
今年は前から気になっていた様々な所へ行けた。
週末の限られた時間を有効に使用できた。
もう少し早起きできれば、もっと有意義な週末になると思う。
来年の目標は午前中起床かな。無理しない程度に。
そしてブログを開始したことにより、自分の考えを整理しつつ過ごせた。
相棒吉熊と共に、来年も色々な体験をしたい。

と、まあこんなところだろうか。

とにかく今宵は、安堵の溜息を吐かずにはいられない…。

ふ~。
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経験バトン

2005年12月28日 22時54分24秒 | Weblog
まきゅー殿から経験バトンをいただきましたので、答えさせていただきます。

★入院
→ない。
★骨折
→ない。
★失神
→ある。ブログ7/8記載の件。
★献血
→ない。この先、やらないと思う。痛そうだから。
★風俗
→ない。
★補導
→ない。
★女を殴る
→幼少の頃、芋子を。
★男を殴る
→幼少の頃、弟を。
★アルバイト
→大学時代3年半、飲み屋でバイト。おっさん客には猛烈にモテた。
★海外旅行
→グアム、サイパン、北京、ヨーロッパ(ドイツ、スイス、フランス、リヒティンシュタイン)
★ピアノ
→小学校2年生から中学3年生まで。
★テレビ出演
→ない。父はたまにNHKに出るらしい。
★ラグビー
→ない。
★合コン
→半年に1度ぐらい。相手種族は商社マンが多い。
★北海道
→行ったことがない。
★沖縄
→行ったことがない。
★エスカレーターを逆走
→やったことがない。
★ピアス
→痛そうなので、この先開けないと思う。宝飾品業界にいながら、ピアスには無縁。先日の販売応援でも「え?開けていないんですか?」と驚かれた。
★金髪
→興味が無い。
★ラブレターをもらう
→ふふふ。
★幽体離脱
→ない。
★先生に殴られる
→小学校6年生のとき。好きだった男子の鉛筆を植木鉢の土の部分に突き刺したのが見つかり、先生に叩かれた。
★徒競走で一位
→幼稚園時代。4人の中で1位。
★コスプレ
→ない。でもロリータには興味がある。少しの時間、違う自分になりたい願望がある…。
★同棲
→ない。興味が無い。
★ストリート誌に載る
→ない。
★ナンパ
→キャバ嬢のお誘い。
★逆ナンパ
→中学3年生。掃除をサボっていた時、暇だったので裏庭を掃除している下級生男子に「はぁ~い!そこのお兄さん、お茶しな~い?」と叫んでみた。「嫌だ」と断られた。
★交通事故
→ない。
★パーマ
→大学4年生の春。就職活動が終わって、少し弾けたかったのかも。似合わないので即ストレートにした。パーマ時代は2ヶ月ぐらいだった。それからずっとストレート。
★飲んで記憶喪失
→今年の新年会…。吉熊上司に介抱された。
★家出
→ない。出家なら、既に脳内で解脱している。
★万引き
→ない。
★自分で散髪
→ない。枝毛を見つけたら鋏で枝毛部分を切るぐらい。
★プロポーズ
→ない。
★食あたり
→たぶんない。
★宝くじ
→やったことがない。
★電車で寝過ごしたこと
→大学時代、大宮で降りるつもりだったのに、上野まで…。
★乗馬
→やったことがない。華原朋美は乗馬が趣味らしいので、真似したいとは思っている。
★徹夜
→本に熱中し、哲哉…いや、徹夜しちゃう。
★寝坊
→中学時代、下野模擬テストで10分遅刻。
★浮気
→小室哲哉に操を立てているので、彼以外の殿方に萌えた時はいつでも浮気に当てはまるんだと思う。
★洗濯
→3日に1回ぐらい。干すのも畳むのも嫌い。洗濯機が回転している様子は見ていて楽しいから許す。
★通販
→imageが好き。
★不倫
→やったことがない。
★煙草
→主食。最近ピアニッシモからpecheにした。外観が可愛い。
★芸能人と会話
→先日の華原朋美の握手会にて。
「こんにちは~」「ありがと~」を言われた。
あと、島谷ひとみのライブを最前列のセンター席で鑑賞した時…
ひとみ「このタオル(ツアーグッツ)、可愛いでしょ~」
亮子「ちょうだ~い!!」
ひとみ「やだ~。あげな~い」
と言われた。
★インターネットオークション
→やったことがない。
★歯科矯正
→やったことがない。
★舞妓さん体験
→ある。
mixiの私の顔写真は、舞妓さん体験の時のもの。京都で。
★ダイエット
→大学2年のとき。3キロ痩せた。手段は絶食…。今は興味が無い。
★親友
→いっぱいいるよ。
★男女の友情
→あると思う。
★お見合い
→やったことがない。興味が無い。お見合い中、煙草吸わせてもらえるのならば、やってあげても良い。時給1,500円ぐらいで。
★出産
→やったことがない。興味が無い。この先、私は産まないと思う。
★大恋愛の末に破局
→破局ってなんだろ…。
★九死に一生を得た
→幼少の頃、海で迷子になった。父が発見してくれたから助かった。

以上。
バトンを受け取りたい方、お願い致します。
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マツキヨにて

2005年12月28日 00時10分47秒 | Weblog
帰路の途中、ぼんやり歩いていた。
マツキヨで買い物があることを思い出し、交差点に向かった。

信号が青。
急げ!
ドンっ。
…転んだらしい。

一瞬、自分が時間の理論を超越したSFちっくな世界にいることを悟った。
スローモーション甚だしい。
客観的に見たら、きっと漫画やコントみたいな転び方なんだろうな、と思った。

こんなに派手に転んだのは久々だ。
去年の秋、会議室の前で、社長に心配されるぐらい派手に転倒した以来だ。

イタタタタ…。
呟きながら膝を見て仰天!
ストッキングが破け、脛から血が滲んでいるではないか。
人だかりができ、注目された。恥ずかしい。

視線が緩む頃、ようやく足を引きずり、マツキヨへ。
マツキヨは閉店間近。

「あのう、絆創膏ありますか?」
痛みで商品棚を見るのも億劫だったので、レジ締め途中のお姉さんに直接訊いた。
お姉さんは、レジから私の足に視線を移すと、明らかに仰天した。

「あら、大変。ちょっと待っていてください。」

奥から消毒液とティッシュを持ってきて手当てしてくれた。
世知辛い世の中、こんな状況で人の優しさに触れられるとは!
自分の情けなさと彼女の優しさに、鼻の奥がツーンとした。

閉店前で忙しいのに、お姉さんは私を椅子に座らせ、丁寧に消毒してくれた。
「ありがとうございます。もうマツキヨしか信じません!」

絆創膏と、あとでヨーカドーで買おうと思っていたスリムウォークを購入し、私はお礼を言った。
お姉さんは「お大事になさってくださいね」とにこやかに言った。

足はまだ痛むけれど、心は不思議とポカポカしている。
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皮膚組織壊滅

2005年12月27日 23時43分59秒 | Weblog
ある殿方(約40歳)から、キモイと言われた。
どうやら、私のコンサバティブな外観が許せないらしい。
「今時無い感じ」
「どうしていつも保守的なの?」
ということらしい。
極めて一般的な様相だと自負していたのだが。


自分の趣味を何の躊躇も無く安易に他人に薦められる、
そして言葉の選択方法にデリカシーの欠片も持てないその神経の方がキモイ、と私は思うんだが。

もし、私が彼氏や旦那というものを所持していて、
その人がそんな発言をした日には、灰皿どころか、火のついている煙草を投げつけるだろう。
ポリ製の着衣に火がチリチリ回り、全身火傷で苦しむが良い。
燃えて皮膚組織が壊滅してしまえば良いんである。

幸い、私の友達はそんな失礼なことは言わない慎み深さを持っている。

ったくよー…。
鼻から煙の一つでも出したくなるわ。

今の私には他人からのアドバイスを真摯に受け付ける窓口を持ち合わせていない。
耳を傾けられるのは、せいぜい母親からの「最後に身を助くのはお金よ。お金。」と言う言葉ぐらいである。

なんで自分の価値観を押し付ける人が多いんだろ。
そんなに自分の生き方に自信があるのなら、自分の中で楽しめば良いのに。
私は私の価値観の下、忠実に生きているつもりであるが、
「こうすべきよ」とか「こうしなくっちゃ」ということを述べない。
というか、そんな発想すら持っていない。
生き方や化粧方法等のプライベートの範疇では、自分の価値観を相手に押し付けるのは下衆の取る行動だと思うからだ。

自分の思想や趣味やお洒落は、個人範疇で楽しむものであり、
他人と共有したいなら、相手に共有願望を願い出て、
許された瞬間から有効化されるべきである。

それが価値観の融合である。
また、本来アドバイスというものは相手の価値観を傷付けたり損ねたりするものではないんである。
もしアドバイスを求められたら「私だったら~するかな」というレベルに制御するのが適切だと私は思う。
なのに、その垣根を薙ぎ倒して、他人の領域にズカズカ土足で入り込む人間が多すぎる。
彼等は、領域侵蝕がフレンドリーな関係性維持に不可欠だと勘違いしているらしい。

世間の人の共有許可レベルがどのぐらいなのかは知らないが、
少なからずとも私のレベルは上記の通りだ。

「そしたらあなたにアドバイスしたい人なんていなくなるわ」と言う親切な人もいるだろう。
しかし、今の私は本当、他人からのアドバイスというものが鬱陶しくて仕方がない(仕事は別)。
だから放っておいて欲しいというのが本音である。

冒頭の質問には笑顔で頷いていたが、
腹腸では「衣服チリチリ…皮膚組織壊滅…イヒヒ…」という妄想をしている私である。

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忘年会

2005年12月26日 23時53分33秒 | Weblog
振替休日。
煙草片手にネットで株価の動きを見つつ、過ごした。


夜から忘年会出席@新宿。
一つ一つの個室が何故か「かまくら」形式。
ほんのりライトアップされた室内は笑いで溢れた。

ハナ殿、ハナ殿経由で知り合えたお友達、芋子、そして吉熊(←!!)。

久々にたくさん飲んだ~。
2005年の嫌なこと、全部忘れたさ。
鍋から湧き出る湯気の如く、キレイさっぱり。

★ハナ殿へ★
いつも主催してくれてありがとう。
満員の埼京線内での擽り、快感になってしまったわ。うふ。
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FACES PLACES...

2005年12月25日 23時53分58秒 | Weblog
…歳末商戦、終了。
少しは会社に恩返しできたかな。

あとは自分の仕事と大掃除を残すのみ。

この数日間、色々な人に出会えた。
お客様はもちろん、多くの店舗スタッフにも接することができた。
内勤の私は、普段、一日に会話をする人間の数が限られている。
店舗スタッフとの接触は電話のみだ。

私が本社で過ごしている間、店舗スタッフがこんな風に仕事をしているのかということが、よく分かった。
自分の仕事を省み、スタッフが仕事をしやすい環境を整えることに、
もう少し重みを置くべきだと思った。

毎年応援に行く度にそんなことを気付いたり考えたりするんだが、一年経つと忘れてしまう。
今年はブログに記載したから忘れないだろう。

どこのスタッフも私を上手くフォローしてくれた。
「応援に行ったのに応援されてどうする?」と自分に疑問を抱いてしまうほどに。

今回の応援で、ある店舗に「姐さん」ちっくな方がいた。
サバサバした口調、
すっきりした美形の顔立ち、
身長も高く、
仕事もテキパキしていた。
仕事の合間に発するジョークのツボもハイグレードなものであった。

か、かっこいい…。

見とれてしまった。
私はいわゆるレズビアンではないんだが、昔から気が強そうなすっきり系美人に惹かれてしまうんである。
何度も見てしまうんである。
萌えてはいけないと思いつつ、萌えてしまうんである。

私の顔は、mixiから来た方はお分かりだろうが、すっきり系美人にはほど遠い。
身長も153センチと小柄である。
動作も機敏ではなくて、性格もサバサバというより、熱帯雨林気候みたいに「じっとり」である。

私が殿方だったら、彼女を好きにならずにはいられなかっただろうと断言できる。
それぐらい、眩い光を放っていた女性であった。

そして、私が彼女に惹かれる大きな要因としては、
私の中に存在する「ああいうふうになりたい」という欲求が、短絡的に好意へと化学変化することであろう。


歳末商戦前は、けっこう鬱だったが、
終ってみれば、大切な何かを習得できた気がする。
良い経験が出来たと思う。

「また来年、あなたに応援に来てほしいわ」と某店の店長に言われた言葉は、
来年の私の励みになった。

私の拙い接客でお買い求めくださったお客様、
私に優しく接して下さったスタッフの皆さんに、深く感謝したい。

ありがとうございました。
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戦場のメリークリスマス

2005年12月24日 23時10分54秒 | Weblog

高校二年生だった。

音楽の授業終了後。
みんな、縦笛と教科書を抱えて、教室に戻っていく。

そんな中、同じクラスの男子が、音楽準備室でピアノを奏でていた。

季節は夏。
強い日差しが窓の外を照らす。
それとは対照的に廊下は薄暗く、
ピアノの音色をより一層心地良いものにさせていた。

音色に酔いしれながら、蒸し熱い廊下に佇む三編み姿の私。
壁に寄りかかり、目を閉じた。

なんて素敵な曲なんだろう。


「何ていう曲?」
準備室から出てきた彼に尋問する。

「戦場のメリークリスマス…」
そう言い残し、彼は教室に去って行った。


な~んて青春もあったんだわさ。
いや、マジで。
乙女だったんだなぁ、自分。
高校時代なんてもう10年ぐらい前の話なんだよねー。
今なんて、販売応援の休憩中に、電卓叩きながら鼻から煙をプカプカ出す女になっちゃったよ。
じゃないと、「戦場」のメリークリスマスは乗り越えられないんだも~ん。

え?
今夜は吉熊とケーキ食べたかって?
胃酸の逆流の為、今年はお預け。(吉熊、ごめん。許せ。)

その代わり、自分にご褒美しちゃった。
シルバーと真珠のブローチ(平戸銀細工)。
ブローチなんだが、髪留めに応用させちゃうもんね。

やっぱり、商品を販売していると薦めている商品を欲してしまうんだな、これが。
私のサンタは私。
な~んちゃって★

まぁ、そんな人生もアリってことで!!
明日は「夏が暑くて、冬が寒い」で有名な埼玉県某所へ応援に行くだわさ。
自分的に、あと一日で歳末商戦も終わり★
愛社精神を炸裂させて、頑張ってきまっす。

皆さん、素敵なクリスマスを…!
(今日の日記、テンション高いよな…。ナチュラルハイ?明日、大丈夫かしら。)
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歳末商戦後半戦

2005年12月23日 23時28分10秒 | Weblog
歳末商戦後半戦。

慣れない業務にテンテコ舞いしながら、かつて自分が販売員であったことを疑いたくなった。とほほ。

しかし、販売以外の意外なところで、店舗のスタッフの手助けができた。
売り上げでは貢献できないが、銃後での弾薬手配はできる。…それが私の定め。

販売でも、私が薦めた商品を「じゃ、これにするわ」と言ってもらえた時はやはり嬉しい。
忘れていた感動が蘇った。

あと二日、この調子で頑張ろう。
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感情の大掃除

2005年12月22日 23時25分41秒 | Weblog
不平や不満は、毎日、泉の様に湧き出てくる。

そんなこと、当たり前すぎて、すっかり慣れた筈だった。
でも、昨日は一つ一つの出来事や他人の言葉が許せなかった。
絶望の中、鏡に映し出される口は、ヘの字に歪んでいた。
余計滅入ってしまう…。

何が不満というわけではない。

不満が明確化されているならば解決の仕方を考えるのだが、姿がおぼろげなのでそれすらできない。
ただ、むしょうにイライラする。

朝、ちゃんとSuicaを改札に1秒以上押し当てて通過しようとしたのに、挟まれた。
突進したため足に傷ができた。イライラ。

クリーニング店のおじさんが、返却の際にスカートを1点返し忘れて、取りに行くハメになった。
過ちは誰にでもある。
笑って許せるぐらいのことだ。
けれども「年末で忙しくて」という彼の言い訳が悲しかった。
許す、許さない、それ以前にただ「悲しかった」。

帰宅後、頭を抱えて屈み、動けなくなる。

「世の中にはもっと不幸な人がいる」
「子供じゃないんだから、もっとしっかりしないと」
「これぐらいのことでイライラするなんておかしい」

道徳家のもう一人の私がそう諭すが、それすらも嫌になる。

一番イライラする対象物は自分自身なのかもしれない。

随時、事が起きる度に自分の感情と向き合っていたならば、
あんな風に巨大なイライラに襲われなかったと思う。

そのまま眠りに落ち、明け方起きたらイライラは消えていた。

…なんだったんだろう。
感情の大掃除だったのだろうか。

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ベートーヴェン 交響曲第9番 二単調 作品125  歓喜に寄す

2005年12月20日 23時58分52秒 | Weblog
年末恒例イベント「 ベートーヴェン 交響曲第9番 二単調 作品125 歓喜に寄す」を鑑賞。
東京芸術劇場
読売日本交響楽団
合唱:武蔵野音楽大学

小学5年生の時、学級の歌が「歓喜に奇す」(ドイツ語)だった私は、第九に特別な思い入れがある。カラオケの機種がUGAだったりすると、必ずこの曲を歌ってしまうほどに。

定時に上がり、第一楽章が始まる5分前に池袋到着。
久々に全力疾走した。

4楽章から成る第九。

第1楽章は個人的に好き。
第2楽章はティンパニーのリズムが面白くて耳が釘付けになる。
第4楽章は合唱があるから、当然テンションが高くなる。
(今回のコンサートでも、合唱とオーケストラのハーモニーが非常にマッチしていた。
特に低音の弦楽器の奏でる音が、合唱を優しく包み込むところで鳥肌が立った。)

問題は、第3楽章だ。

第3楽章が始まると、そのゆっくりした曲調からか、
「アルファ波」がホール全体にどっと散布される…気がする。
必ず睡魔に襲われる私である。



「オーケストラの演奏後、日本人は必ずすぐに拍手をしたり『ブラボー!』など叫んだりするよね。
最後の音と拍手の間の、あの無音の一瞬が良いのに。
もぅ嫌になってしまうよ。」

以前付き合っていた殿方が、呟いたことがあった。
マーラーが好きな彼とは、よくコンサートに行っていた。

そこで彼はよくそんな愚痴を述べた。
今の私なら「へぇ」と答えて、その場は終るだろう。
しかし、当時のキャピキャピした私は、一生懸命彼の言葉に耳を傾け、
その内容に、そして彼自身に追い付きたいが為、
「そうですよねー」と同調した。
本当は、大雑把な私にとって「一瞬の無音」なんてどうでも良いものだったんだと思う。

また、第4楽章の合唱は「おお、友よ、この調べではない!」という否定文から始まるということを教えてくれたのも彼だ。
「だからちゃんと前の楽章にも意味があって、それを無視して合唱だけを独立させるなんて無理なんだよ。」

…。

やっぱり今の私なら「へぇ…へぇ…」。
最高でも「2へぇ。」ぐらいしかあげられず、「銀の脳」にはほど遠い反応しかできないだろう。
しかし、何度も言うが、当時の私はキャピキャピだった。

したがって、
「安室奈美恵の『そんなんじゃないよ~♪』と同じですねー」
と答えた…。

そんな私の反応にも、困り顔で笑ってくれる寛容的な彼であった。

第九のコンサートに来る人々は皆幸せそうである。

「やっぱり、これを聴かなきゃ年を越せないよねー」
ロビーで、そう囁き合う年輩の夫妻や友達連れを尻目に、私は無意識の内に彼の姿を探してしまう。

彼は元気だろうか。

二人でよく来たこの場所で、ひと目だけでも見てみたい。

「へぇ」の反応しか出来なくなってしまった今の私を、
彼は「一瞬の無音」が流れる隙を与ずに、笑ってくれるだろうか。


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