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世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

年末の慌ただしさの中で

2010年12月29日 | Weblog
午後から部内の大掃除に参加。女子たちは会議室を担った。私は廊下に面するガラスの壁をひたすら拭く係。水拭きと空拭きをする。店時代のウィンドー拭きを思い出しながら、後輩女子CちゃんとYちゃんと語りながら進めた。

廊下を通過する吉熊上司。
あちら側から
「ここ、もっとよく拭いて」
とチェックが入った。
「あ、ここも汚れてるぞ!」
と彼が指差す先は私の顔だったりする。
むぅーっ!
って、これ、昨年もされたよな。


カーペットのある部屋で、面白いものが稼働しているのを目撃した。自動掃除ロボット・ルンバだ。テーブルや椅子の合間を器用に練り歩き、塵を吸う様子は健気で愛らしく、見ていて飽きない。「可愛い~」と、女子たち、騒然。
これは他部署のもの。なぜかうちの部署に来た。ルンバの持ち主というか管理者が、「早くルンバを返してくれないか」と度々うちの部署に電話をかけてくる。噂では、彼はルンバをまるで子供のように可愛がっているらしい。その気持ち、わかるわ。可愛いもの。

夕方、自分の机をピカピカにした。中もちゃんと整理し、いらないものはごっそり捨てた。明日は喫煙所の掃除。


昨日、吉熊上司から、素敵なプレゼントをいただいた。
今年のミスタードーナッツの福袋はリラックマが主役。
そのリラックマグッズをいただいた。

☆ブランケット(リラックマの方をいただいた)


☆メタルストラップ(コリラックマの方をいただいた)


今夜から、このブランケットの温もりに抱かれて寝よう。
ストラップは携帯電話に装着した。


そういえば、昨夜のJAXAi閉館のニュース。
帰宅して動画検索していたら、ちょろっと出演していた。
インタビューはカットされていたんだけれども。
いや~、恥ずかしい…。



年末は慌ただしい。
あれもしなくちゃ、これも…と、気持ちが焦ってしまう。
毎年、こんなんだったっけ。

さあ、明日は仕事納めだ。
頑張ろう。

「恋ほおずき」

2010年12月29日 | Weblog
「恋ほおずき」(諸田玲子)を読んだ。
毎年、浅草寺で行われている「ほおずき市」。その歴史などを辿り、私は一つの事実を知った。愛らしい実とは裏腹に、ほおずきの根には毒がある。昔、その根を煎じて飲み子供を堕胎させていた、というものである。
昔、浅草寺の近くには遊郭があった。吉原だ。吉原の遊女、堕胎薬のほおずき…どこか繋がりがありそうなこの二つの関係性をモチーフにした小説があることを知った。それが本書である。

江戸時代の一人の中条流の医者(堕胎医)、江与。20代半ばの美しく凛とした独身女性である。春の曇った日、同心で妻子持ちの清之助と出会う。

江与…堕胎はやむを得ぬこと。しかし清太郎と出会って議論を交わし、「自分の仕事ってどうなんだろう」と自問し始める。
清之助…堕胎反対。しかし、やむを得ぬ事情があることを知り、江与に近づくにつれてそれまでの価値観が揺らぐ。

二人の想いの交差点の位置が絶妙。江戸の浅草界隈で起こるさわざまな事件や人々と交流の中で、次第に引かれ会う二人。

しかし、江与には悲しい過去があった。
終盤、「昔、恋をしました」から始まる清之助への独白で江与の過去が暴かれる。それは江与が中条流の医者を志す切っ掛けになった出来事でもある。

堕胎の良し悪しを、最後の最後まで明らかにはせず、「何が正しくて何が間違えているのかは分からなくても、そこから逃げないで、真摯に自分に問いただすことの大切さ」を本作品で改めて感じた。
善悪の表裏一体が、ほおずきの実と根っこの関係性に呼応しているのも、物語を引き締める要素になっていた。

登場人物がやや多かったが、それを無駄にしない伏線の張り方、そして読みやすい文章に、諸田さんの他の作品も気になった。

来年は今までとは違った観点でほおずき市を訪れよう。