非国民通信

ノーモア・コイズミ

これも蛙の面に水か

2006-09-27 23:00:01 | ニュース

「過去ごまかさない方法を」 安倍首相誕生で英紙社説

 独仏米からの批判は以前にちらりと触れましたが、今度はイギリスから。それでも安倍首相も取り巻き達も支持者達も「日本を批判しているのは中韓だけ」と信じ続け、悪者をやっつけるヒーローショーの主人公気分で居続けるような気がしますが・・・ 小泉首相は自分に賛同しない相手を「抵抗勢力」「おかしな人がいる」と言って自らを省みることはありませんでしたが安倍首相はどういう言葉を使いますかね?

杉浦法相、死刑署名ゼロ退任 当局と最後まで攻防

 こっちは昨日のニュース。国家神道の人や統一協会の関係者による猛々しい言動が喝采を浴びているだけに、創価学会の主張がやたらと良識的なものに聞こえてしまう昨今ではありますが、浄土真宗大谷派のこの人も猛々しさには背を向けて信念を貫いたようです。死刑の執行によって犯罪への抑止効果が上がった例はありませんし、死刑を執行しようがしまいがどうあっても犯した罪は償われません。まぁ、この法相も交代、新政権の元で次はイエスマンが席に着くのでしょうけれど・・・

 このニュースはブログでもちょっと話題になっていて、9割方が杉浦法相に感情的な非難を投げかけている有様です。主張の内容はこの前の国歌強制が違憲と判決を下されたときとほぼ同じもので、御上の決定に従わないなんて許せない、というもの。死刑執行の是非ではなく従うか従わないかが重要だったようです。まあ法相と裁判所ではどっちが御上か微妙ですが、国の決定に従うという義務を果たさないものが公職に就くなどあってはならない、とか。まあ裁判所の決定に承認を与えるだけなら私にも務まるわけで、はなっから法相なんて必要なくなってしまいますが。というより、国家機関に対して自説を主張する人間の存在がどうしても許容できないなら北朝鮮とかに移住したらどうかと。たぶん、北朝鮮なら国家機関に背く人間が許されないので、杉浦法相の決断に怒りを向けている人たちなら満足できるのではないかと思われます。

 首領の権威は絶対的であり、全ての人民大衆は無条件に従わねばならない。主体思想が日本を覆い、御上に意見する者は不逞の輩として誹謗される、そんな風潮の中で自説を押し通した杉浦法相はなかなかやるじゃないかと評価したいところです。被害者感情を盾に報復的な刑罰を求める安易な風潮も強まる中、法相という要職にある人間が死刑執行を拒むと言うことは、問題提起の面でも非常に大きくもあり、意義ある行動です。まあ、去りゆく人ではありますが・・・

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