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非国民通信

ノーモア・コイズミ

反共主義は不滅なり?

2008-04-22 23:13:22 | 編集雑記・小ネタ

 例えばダライ・ラマの中国政府に対する態度を、昔年のチェンバレンの宥和政策に擬えて批判的に見る人もいます。ダライ・ラマに対しても批判すべき点はあるのですが、それはさておきその意見を目にして疑問に思ったのは、果たしてチェンバレンのナチス政権に対するそれが宥和政策であったのかどうか、でした。結果的にそう見えたとしても、当時の目的は宥和ばかりではなかったよね、と。

 結果論として、ドイツ側の主張に耳を傾けることで衝突を回避することが目的だったかに見えるところはあるにせよ、少なくともそれだけが目的ではなかったはずです。むしろドイツとの衝突回避以上に優先すべき当時の課題は、「反共」だったのではないでしょうか。当時のイギリスなど西欧諸国から最大の敵と見なされていたのはナチス・ドイツではなく共産主義帝国ソヴェト連邦であって、反共産主義・反ソ連のためであればナチス政権に対する妥協は厭わない、そうした意識の存在も考慮に入れねばなりません。

 結局、反共産主義・反ソ連のために積み重ねたナチス政権への譲渡は逆効果をもたらしました。ここに宥和政策の敗北という側面が含まれないとは言いませんが、少なくとも「反共産主義」の失敗という側面も決して無視できない要素でしょう。しかるに宥和政策への批判はあれども反共主義への批判は十分には育たず、大戦後も反共でありさえすれば味方である、反共であれば軍事独裁政権すらも擁護する、そんな時代が続きました。

 この反共主義は日本において「親米売国右翼」という奇妙な存在を生み出しました。一般に右翼とは自国を至上のものとするわけで、外国を自国よりも上に位置づけるようなことはしません。しかるに日本の右翼の場合、異常なまでの親米姿勢、というより従米と言いましょうか、アメリカに追従する傾向が強いわけで、ここが特異性の一つでもあります。もちろんフランスのサルコジなど親米右派が海外に存在しないわけではありませんが、ただこうした外国に媚びる右翼というのはかなり珍しい部類に入り、それが主流派であるところに不思議があります。

 そしてこの親米右派の成り立ちとして、反共主義があると言われます。共産主義勢力に対抗するためにはアメリカに頭を垂れることも厭わず、この姿勢が主流となり今に至るのでしょうか。ソヴェト連邦が崩壊し、中国が共産主義を放棄した今も尚、反共主義の産物は生き続けています。中には反共の呪縛から逃れ、あるいはまた別の理由で従米路線から離れる右派もいますが、圧倒的多数は今でも「敵」と戦うためにアメリカに付き従うことを是とするものです。

 一方、左派でも反共主義の影響は濃厚です。ですがその前に、「水騒動」について触れておきましょうか。私は他人のブログのコメント欄までは見ないので、それが随分と盛り上がっていることに気付いたのは騒動が収まってからのことだったのですが、要旨はこうです。すなわち「水からの伝言」(水に「ありがとう」と声をかけると綺麗な結晶が出来るとかいうアレ)を肯定的に取り上げているブログがあって、その似非科学に寄りかかる姿勢を批判したブログがあったわけです。その批判で全ては完結していると私には思われたのですが、批判された方のブログとそのブログに共感する人々の思わぬ反発もあって、そこから変に話がこじれてしまいました、と。

 で、この「水からの伝言」を批判した人の方を「批判派」、批判されて反論した方を「反論派」と便宜的に呼びましょう。そしてこの真っ二つに割れた「批判派」と「反論派」、今見てみると共産党への態度で二派に分けた場合の分布と綺麗に重なるなぁ、と。例外はあるかも知れませんが、概ね「批判派」は「容共」とでも言いましょうか共産党の役割を評価するブロガーで(必ずしも共産党支持ではありませんが)、「反論派」はまさに「反共」、共産党は民主党に道を譲れと主張するタイプのブロガーが大半を占めていたのではないかと思うわけです(発端になった一人は例外的にガチガチの反共産党主義者みたいですが)。

 共産党に理解のある人は科学的で、反共産党主義者は似非科学が好きとか、そう言うわけではないはずです。じゃぁ、どうして? たまたま、というのもあるかもしれません。今回の発端となった「水伝」への依拠を批判され、それに反論したブロガーが典型的な民主党集中制の提唱者、共産党は民主党に道を譲れのタイプでしたから、その姿勢に共感する反共産党主義ブロガーがそこで「連帯」を披露した結果でしょうか。共産党の議席は減る一方でも「反共」「反共産党主義」は今なお強固ですから、この反共の輪を意識するのもあながち的外れではないかと。

 同じ自公政権打倒を目指すブロガー同士、内部で傷つけ合うのはよそう、そう主張するブロガーもいました。「反論派」の方にですね。こっちの理由は明確でしょう。選挙の時など反共産党主義、民主党集中制の論者は、同じ自公政権打倒を目指す者同士、野党内部で票を奪い合うのはやめようと、そう主張してきました。ロジックは同じですね? 共通敵を指すことによって、内部での批判を押し止めようとするわけです。そして一見すると仲裁者に見えますが、その実は片方の側にのみ退席を迫っているという点でも共通しています。「反論派」と反共産党主義者が重なったのは、そのロジックの親和性もあるのでしょう。

 かつて石原慎太郎以外ならだれでもいい、○○でもいい(○○には有名泡沫候補の名前)、そう公言していた人がいました。それが唯一の対抗馬として共産党系の候補が立候補を宣言すると、大慌てで民主党は何をしているのか、民主党は早く候補を立てろと、そう訴え始める始末です。それなら最初から「共産党候補と石原慎太郎以外ならだれでもいい」と主張した方が誠実なのに、と思ったものです。日頃の主張は共産党のそれと近く、かつ尊敬に値する見識を持ったブロガーでさえ、共産党及び左派勢力に対しては不可解なまでの拒絶意識と上から目線を披露する、そんな例もありました。反共の根は想像以上に深いようです。

 ソ連やかつての中国がどれだけ共産主義を実行できていたか怪しいものですが、ともあれ共産主義を掲げた大国は姿を消し、かつて共産主義を掲げていた党も議席を減らしたのが現在です。そんな共産主義が過去のそれとは比べものにならないほど小さくなった中で、反共主義の炎は衰えを見せることなく燃えさかっているように思えます。う~ん、これから研究するなら共産主義ではなく「反共主義」がいいかもしれませんね。過去においてもその影響力は絶大でしたし、今度の影響力を考えると「反共主義」は興味深いテーマでしょう。

 

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後半部分の補足を書きました(補足と言いつつ長いですが)


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Unknown (Bill McCreary)
2008-04-23 00:31:11
>「親米売国右翼」

右翼が星条旗をかかげて演説している光景は、非常に見ていて馬鹿馬鹿しいものがありましたよね。

先日の京都市長選なども、反共産党の構図が露骨でしたね。保守が分裂していたせいもありますが、民主党なり社民なりが共産党候補と共闘すれば、勝った自民党候補を倒せたのですがね。共産党にも反省するところはあるでしょうが、ある意味あそこまで質の悪い候補ですらくっついちゃうというのが(京都は共産党が強いので、ヘゲモニーがとれないとかあるのでしょうけど)、「反共主義」の根深いところです。大阪のどっかの市でも同じようなことがありましたよね。

まあ、社会党が強かった時代でも、70年代終りから社共統一候補が出せなかったのが、日本の左翼、野党の弱さであり弱点だったということですが。共闘しないで、どうやって自民党の候補に勝とうというんですかね。

さて、共産党は小選挙区に全部候補を出すのをやめるということで、これが次の総選挙でどう影響するか、興味深いところです。すいません、最後の方は今日の記事とは関係ありませんね。
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Unknown (siegmund)
2008-04-23 00:44:07
「左派の中での反共主義」、大変興味深く読みました。あちこちのブログを読んでいてモヤモヤと感じていたものを少し解き明かしてもらえたような気がします。最近ではチベット問題です。共産党が中国を批判しないことが頻繁に槍玉に挙げられていました。批判したい人は個々に出来ることを出来る範囲ですれば良いし、別に共産党の態度がどうでも関係ないと単純に思うのですが(まぁ、これは「自分は良いことをしているのだ」という意識が強いせいかも知れません)。例えば、共産党が街中で演説をしている時に右翼の街宣車に横付けされて妨害を受けても見て見ぬ振りをしておきながら、チベット人の弾圧に乗じて共産党を批判する。確かにチベット問題に対する共産党の態度は誉められたものではないでしょうが、批判する人は普段からそんなに共産党に期待をしていたのでしょうか?そこで管理人さんの反共主義という観点からの意見に感心させられました。
考えてみれば不憫な政党です。戦前は正に命を懸けて戦争に反対したのに、戦後になってからもさして評価されなかった。そもそも戦前に捕らえられていた共産党員たち政治犯の釈放要求も、日本人が自ら言い出したものでもなかった。ほとんどの日本人は彼らのことなど気にもしていなかったのでしょう。戦後民主主義は、その最初から反共主義を刷り込まれたままスタートしているのかも知れません。
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思想には賛成しますが戦略には反対します (貝枝五郎)
2008-04-23 09:23:36
私自身は反共ではなく、むしろ親共というか、選挙のときはほとんど毎回日本共産党に投票しますし『赤旗』も時々買うのですが、共産党が他の野党と共闘しなさすぎるのは問題だといつも思います。社民党とは近親憎悪があるのか、あるいは村山政権時に社民党が妥協してしまったことで嫌悪感を抱いたのかも知れないのですが、「新党大地など地方属性のつよい党と、共産党北海道支部だけでも組めないのか?」と提案したのですがダメだそうです。そんなことだから選挙に勝てないんだと思うんですが…というわけで、日本共産党に対しては、私のように愛憎半ばする(思想的には賛成するが戦略的には反対する)人もすくなくないと思うんですが、どうですかね?
ぶっちゃけ、プーチン元大統領のような、かっこいいタカ派というかブレない帝国主義者がいったん政治的求心力を持ったら、かっこわるいハト派の政治的求心力なんてけしとんでしまいそうなので(すでに、ヒゲの隊長が一定程度の求心力を持っているように思えます)、ぎりぎり余裕のある今のうちに共闘しろよ日本共産党!(いや、ここに来る人は管理人さんをふくめその点までは同意しているかもしれませんが)
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黒でも白と、言う? (una)
2008-04-23 09:54:51
何処かで読んだのですが、
ある公開授業で、
若い教師が、この「水の実験」発表をしました。
そして、この授業に立ち会った年輩教師が、
「非科学的なことを信じて、とても危ない傾向」
と嘆いたそうです。

何の検証もなしに、
この発表をした若い教師の中にある
”カミカゼが吹く”を信じ込んでしまうものと
相通ずるモノを年輩教師は危惧したようです。

共産主義の何たるものかなど、
無学な私は今もって解らないのですが、
大昔(昭和30年代)から、周りが言っていた
”アカ”という蔑視表現には、
子供心に、なぜか反発心を持ちました。
同じく朝鮮蔑視に関してでもです。

何故、それらを非難する者達が、
それらより上といえるのかと。
(その時代、東京の田舎育ちでしたので、
 超右寄り人間の固まりばかりでした。
 そう言う人達は、何の学習もなく、
 知らされる機会も無く、
 ただ単純に、そう思い込まされていただけ
 だったんだな~と今は思います^^;)
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キーワードは『馬鹿』 (NORTON3rd)
2008-04-23 13:14:18
あ、初めてコメントさせていただきます
今回の水伝騒動の一方の当事者と以前からの知り合いのものです

>今見てみると共産党への態度で二派に分けた場合の分布と綺麗に重なるなぁ、と。例外はあるかも知れませんが、概ね「批判派」は「容共」とでも言いましょうか共産党の役割を評価するブロガーで(必ずしも共産党支持ではありませんが)、「反論派」はまさに「反共」、共産党は民主党に道を譲れと主張するタイプのブロガーが大半を占めていたのではないかと思うわけです。

>共産党に理解のある人は科学的で、反共産党主義者は似非科学が好きとか、そう言うわけではないはずです。じゃぁ、どうして?

うーん、多分的を外してますなあ。『批判派』と『反論派』を分かつキーワードは『共産党』や『反共主義』ではなく『反論派』(俺ぁ、アノ人たちのことはよく知らんのですが)の人たちが支持している『民主党』と『疑似科学』じゃないんでしょうかね?

民主党は寄り合い所帯なので色々な議員さんがいて当然なんでしょうが
国会で911陰謀論(911自作自演説)に乗っかって質問をした藤田幸久議員(この人は自分のHPで南京事件は戦後占領軍が作ったプロパガンダだと主張していたはず)とか
↓この人とか
http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20080324#p1

とにかく民主党、擬似科学関係に脇の甘い議員さんが結構いるようですが、支持者である水伝騒ぎの発端の『反論派』の方も同様であり批判されることになったわけです
上記に貼り付けたエントリを書いた医者のNATROMさんはコメント欄でこんなことを言っています
(コレより引用)
***********************************************************************
医療関係では自民党より民主党のほうがかなり頑張っているので応援しているのです。これで馬鹿でさえなければ。
*************************************************************************

又別のところ(911陰謀論者の掲示板で見てると頭痛くなるのであえてURLは貼りませんが)こんなこともおっしゃっています
(コレより引用)
***********************************************************************
もちろん、私は共産党に入れました。民主党か共産党か迷いましたが、民主党公認候補に物凄い馬鹿が1人いましたので、やむなく共産党にしました。こと、医療制度に関してだけを考えると、共産党が一番、ぶれがありません。
***************************************************************************
返信する
Unknown (GO)
2008-04-23 20:15:40
わたしゃ「反スタ」なんで、共産党なんぞ支持はしませんが、皆様、いちど共産党に政治をまかせてみてはいかがでしょうか?大体「自公」と同じような政治をしてくれますよ。(それじゃモトも子もない???)
国旗・国歌法制定も、「共産党」のおかげですしね。
 あと、新米右翼について、あの赤尾敏が、日本と韓国は反共で協力しなければいけないのだから、竹島なんかダイナマイトでブッ飛ばせ!と言ったそうです。
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Unknown (これお・ぷてら)
2008-04-23 21:01:44
こんにちは。ご無沙汰して申し訳ありません。

エントリ、とても興味深く拝読しました。
「水伝」騒動に私はまったく興味ありませんが、非国民通信さんの見立ては正直面白い。

>共産党に理解のある人は科学的で、反共産党主義者は似非科学が好きとか、そう言うわけではないはず

ですね。
私には、両派のちがいはほとんど本質的なものではないと思えるのです。
たしかに、非国民通信さんの区分でいう)、「反論派」にはどうしようもない「反共」がいたのですが。こんな手合いは相手にしないだけのことです。

私にとって大事だと思えるのは、「かつて石原慎太郎以外ならだれでもいい、○○でもいい(○○には有名泡沫候補の名前)、そう公言していた人がいました」、そして「唯一の対抗馬として共産党系の候補が立候補を宣言すると、大慌てで民主党は何をしているのか、民主党は早く候補を立てろと、そう訴え始める始末です」という事実です。これは、両派に共通したように思える。もちろんそのくくりから離れる方もいるのでしょう。
けれど、多くの「左派」(?)、「リベラル・平和派」などと自称・他称して区分されるブロガーがほとんど一つの範疇におさまってしまうということのほうが、より重要です。
非国民通信さんが仰るように「反共の根は想像以上に深い」。
格好はつけても、しょせん自らのなかにダブル・スタンダードがある。反自民あるいは反権力イコール共産党への親和性ではないという事実でしょう。
これを、どう解きほぐすのか、要るのは長期的な戦略ですね。
返信する
絶対数として少ないでしょうが (焚火派GALゲー戦線)
2008-04-23 21:05:32
 もはや、日本共産党のことを「共産主義政党」とみなしていない人も1960年以来存在しております。(もはや、絶滅種に限りなく近いにしても。 私にしたって共産党の言う「ニセ左翼」のシンパであります。) それらの人たちでも、ある程度「ブルジョワ選挙」に対して真面目に考える人たちは従来「日本共産党嫌い」でも消去法で共産党に投票してきましたし、共産党に入れる人は多かったようです。(社会党に入れる人が従来多かったが、「社民党」になってからは少なくとも私はそれ以後新社会党か共産党に入れました。) そして、日本共産党が好きなわけではないですが、自・民のブルジョワ2党論には強烈な反発を感じておりましたし、おります。
 その私でも、ブルジョワ選挙を真面目に考えるニセ左翼系の皆さんでもあの都知事選挙は浅野支持にまわった部分が少なからずありました。 それは恐らく「取りあえずはポピュリズム政治に歯止めを」と考えたからであろうかと。(私自身、都にも宮城県にも縁のない人物ですが、初めて保守の政治家にカンパを振り込みました。=金額はとても些少だが= 2~3年前まで年間10万程度カンパしていましたが、間違っても自・民系の候補に分配することはありませんでした。)
 必ずしも「反共」から吉田候補でなく、浅野候補支持にまわった人間ばかりと言えないこともご承知ください。
 私自身は、日本共産党については「消去法で入れざるを得ない」にしても直近の綱領改悪・新社との協力拒否・問題への対応(私自身差別心を残しているのに偉そうなことを言うが、たとえ解同が今以上に腐敗していたとしても共産党の態度が正しいとは全く思わない)等々について絶望的に信頼をすることができないと考えております。 「自分が消去法で入れる」、「他人に消去法で入れることを薦める」ことはあっても心から「日本共産党はいい」として人に支持を訴えることは今後まずないでしょう。
返信する
Unknown (非国民通信管理人)
2008-04-23 23:57:32
>Bill McCrearyさん

 国会はまだしも、地方自治体ともなりますと共産党vsオール与党体制が多いですからね。東京都議会ですらつい最近までそうだったわけで…… 私の世代ですとなかなか理解できないところが多いのですが、どうも「反共」意識が根深いようで、この辺をいかに克服していくかも課題ですね。

>siegmundさん

 まぁ中国政府のチベット政策を擁護したのならまだしも、関わっていないことを非難されても、という気がしますね。例えば私は辺野古の基地問題に関しては何も意見を述べていませんが、それを理由に「非国民通信は自衛隊よりだ!」と叫ぶようなものでしょうか。世代的に共産主義、共産党の暗い側面を見ることがなかったせいもありますが、不当に低く評価されているなぁ、と常々思うわけです。

>貝枝五郎さん

 そう、今の社民党と共産党であれば共同戦線を張るのに政策面での支障は少ないと思うのですが、実現にはほど遠いですね。時に民主党に共闘を呼びかけて断られたりもしていましたが(共産党と組むことで民主党支持層の中の反共層が他候補に流れることもあるでしょう)、むしろ政策的に共通点の多い社民党の方を、と。私にはそれを阻む意識がどうしても理解できなくて苦しんでいるのですが、単に世代間格差でしょうかね?

>unaさん

 何となくですが、テレビゲーム等のフィクションの悪影響を声高に主張する人と、「水からの伝言」に代表される似非科学の美談を信奉する人が重なるような気もします。フィクションと現実の区別が付かなくなる!と言いつつ根拠のない似非科学を刷り込んでいるとしたら、なおさら危ういですね。

 ちなみに私は社会主義国は悪の帝国だと教え込まれて育ちました。学校の先生と折り合いが悪かったこともあって、教師から非難される社会主義国と自分の姿が被ることもあった……かなぁ。既に社会主義国の敗北が明らかになっていただけに、その非難が弱いものいじめに見えたような記憶が残っています。

>NORTON3rdさん

 でも『民主党』と『疑似科学』の支持者って概ね「共産党は民主党に道を譲れ」の論者と被りません? そりゃ例外もあるでしょうけれど。

>GOさん

 赤尾敏に代表される親米右翼にとって、大事なのは日本よりも反共ですからね。反共のためなら魂も売れる、と。この調子では共産党が伸びると、手段を問わずに共産党包囲網を画策する人が出てくる、共産党以外の政党が「政策の違いを越えて」反共のために連合したり……

>これお・ぷてらさん

 「反論派」の中には相手にするだけ無駄な人もいれば、共産党への不可解なまでの上から目線を除けば非常に興味深い主張をされていた人もいたわけで、そこが克服すべき課題の一つでもあるのですよね。別に支持しなくてもいいのですが、どうしてそう嫌うのか、と。そこに存在する乗り越えられない壁は左翼運動が崩壊した時代の体験にも拠るのかと推測しているのですが、この辺りが私には解けない謎のままです。

>焚火派GALゲー戦線さん

 ハイ、私も共産党を共産主義政党とみなしていない一人です。ま、ソ連や中国の共産党が実行した政策も共産主義ではないと思ってもいるわけですが。それから問題への取り組み、解同との関係については共産党に反対です。結局は私の投票も消去法に近いわけですが、ただ都知事選で浅野氏をどうしても支持できなかったのは、それまで与党として一貫して石原都政を忠実に支えてきた民主党の候補だったからです。選挙の時だけ対決するフリをして、テレビが離れればがっちり手を組む、そんな見せかけを支持することは無理かな、と。
返信する
Unknown (くろ)
2008-04-24 14:41:02
反論派の考察、興味深いです。
「共通敵を指すことによって、内部での批判を押し止めようとするわけです。そして一見すると仲裁者に見えますが、その実は片方の側にのみ退席を迫っているという点でも共通しています。」なるほど!
 ところで管理人さんが反共主義の理由についてまだ答えを得ていないことを初めて知りました。
 うーん、戦前の共産党は国策に反し反戦を唱える「非国民」扱いでしたし、先日も数あるビラの中から共産党のビラ配りだけが捕まって有罪判決を受けるほど権力側から全力でいじめられていますよね。ですから反権力の立場の人でも共産党に接近して本気でいじめられるのはイヤだとか。それから力のある大企業が共産党員を昇進や給料面で明らかに差別していたり、権力者とつるむ右翼が共産党を攻撃しているのを見てビビッて沈黙するとか、そういうことから表立って共産党を応援できないところもあるのかな、と少ない経験から感じます。
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