地球の裏側でいま,INFORMS Marketing Science Conference が開かれている。日本からの参加者は,常連といってよい方々の7割ぐらいだろうか・・・。それはともかく,とりあえず興味のありそうな研究を探してみる。
まずは、ぼく自身のライフワークだと信じる "preference evolution" ・・・このキーワードをタイトルに含む発表は,全部で4件あった。ただし,全部違うセッションに配置されており,主催者側から,強く関連する研究として受け取られていないことがわかる。つまり,preference evolution ということばは,欧米の研究者にとって,単なる普通名詞として使われているのかもしれない。
ただし,今回ミシガン大学で開かれたこともあり,Social Contagion and Epidemics というセッションに,同大学の有名な複雑ネットワーク研究者による発表も含まれている(さらにいえば,Axerlod の記念講演ぐらいあってもいいと思うのだが,そこには距離感があるのだろうか・・・)。
まずは、ぼく自身のライフワークだと信じる "preference evolution" ・・・このキーワードをタイトルに含む発表は,全部で4件あった。ただし,全部違うセッションに配置されており,主催者側から,強く関連する研究として受け取られていないことがわかる。つまり,preference evolution ということばは,欧米の研究者にとって,単なる普通名詞として使われているのかもしれない。
Sridhar, Bezawada & Netzer, Understanding Consumer Preference Evolution for Newer Attributes選好(preference)の話が出たついでに "non compensatory" (非補償型)ということばを調べてみる。いうまでもなくこれは,選好の限定合理性を扱うための,重要なキーワードの1つだ。タイトルと予稿本文を対象に調べてみると,4件ヒットした。すべて同じセッションに属している。つまり,少数の研究者が熱心に取り組み,途切れることなく脈々と続いている研究領域なのだ。
Ataman & Rooderkerk, Preference Evolution under Changing Choice-set Composition: A Behavioral Perspective
Che & Erdem, Evolution of Consumer Brand Preference and Periodic Consumer Learning
Parl & Gupta, Preference Evolution in the South Korean Cigarette Market
Liu & Arora, Efficient Choice Designs Under Non-compensatory Modelsさて,社会的相互作用はどうだろう。"word of mouth" だと13件,"social network" だと18件,"social influence" だと33件,いずれも検索対象をタイトルだけに絞ってもこれだけヒットする。到底これらをすべて聴講することは無理だ・・・。このような肥大化した領域からは,そろそろ・・・ という気がしないでもない。
Befurt, Evgeniou, Hauser, Silinskaia & Toubia, Cognitive Simplicity and Consideration Sets
Bao, Arora & Henderson, An SKU-level Dynamic Screening Model
Hendern & Arora, Non-compensatory Dyadic Choices
ただし,今回ミシガン大学で開かれたこともあり,Social Contagion and Epidemics というセッションに,同大学の有名な複雑ネットワーク研究者による発表も含まれている(さらにいえば,Axerlod の記念講演ぐらいあってもいいと思うのだが,そこには距離感があるのだろうか・・・)。
Newman, Contagion in Social Networks最後に "agent-based" で検索すると,次の5件が現れた。このうち最初の4件は Agent-Based Modeling in Marketing というセッションを構成している。そして何と,チェアと発表者に,サービス・マーケティングの大物,Roland Rust の名前が・・・ サービス分野への応用かと思いきや,方法論について語っている。どんな内容なのか,興味津々である。
Adamic, Bakshy & Karrer, Tracing Social Influence Through Asset Transfers in a Virtual World
Rust & Rand, Rigorous Agent-based Modeling in Marketing検索対象を予稿の本文まで広げると,さらに以下のような発表もある。
Garcia & Zhang, Agent-based Modeling of the Diffusion of Alternative Fuel Vehicles
Marks,Klapper & Midgley, Issues in Validating Agent-based Models
Peres, Libai & Muller, Untangling Customer Social Equity via Agent Based Model
Schramm & Trainor, An Agent-based Model for Incorporating the Effect of Consumer and Brand Interactions on Diffusion
Rand & Dellarocas, Toward a Strategic Theory of Content and Link Creation in Web-Based Networksエージェントベース・モデリングは,マーケティングの世界にも着実に普及しているように思える。ああ,やはり今回も行くべきだったかと,ほんのちょっとだけ後悔する。
Delre, Broekhuizen & Torres, Simulating Cinema:How Cross-Cultural Differences in Social Influence Explain Box Office Distribution
Schramm & Trainor, An Agent-based Model for Incorporating the Effect of Consumer and Brand Interactions on Diffusion
Hermiz, Exploring Revenue Concentration within the Firm using an Agent