今朝,柴さんにいわれて初めて知った Frank Bass の死。命日は12月1日。1926年生まれだから,ちょうど80歳ぐらい。John Little, Paul Green などと並ぶマーケティング・サイエンスの創始者だが,本人の名前を冠するシンプルな方程式からなるモデルが,手を変え品を変え半世紀近く研究され,実用にも供されてきたという点で,MS界で唯一の人といえるだろう(Little の公式は待ち行列に関するもの)。
彼の主戦場である普及モデルは,これだけミクロデータが利用可能になると,かなり違った形へと進化していくのではないか。MSを席巻するMCMCを使えば,何百,何千というパラメターが扱える。また,Bass の弟子筋の一部が取り組んでいるエージェントベースでは,個別エージェントのモデルは単純にしても,そこから複雑な相互作用が導かれる。最近ではそこに,複雑ネットワークを組み込むことも珍しくない。パラメターが3つしかない Bass model のように,簡素にして美しい公式を愛する研究スタイルは,古きよき時代の思い出になりつつある。
彼の主戦場である普及モデルは,これだけミクロデータが利用可能になると,かなり違った形へと進化していくのではないか。MSを席巻するMCMCを使えば,何百,何千というパラメターが扱える。また,Bass の弟子筋の一部が取り組んでいるエージェントベースでは,個別エージェントのモデルは単純にしても,そこから複雑な相互作用が導かれる。最近ではそこに,複雑ネットワークを組み込むことも珍しくない。パラメターが3つしかない Bass model のように,簡素にして美しい公式を愛する研究スタイルは,古きよき時代の思い出になりつつある。