ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

大人の時間~パルミジャーノ

2015年01月20日 | 個人的な話

クアトロの開店は11時半だが、このパルミ・ペンネは開店早々に食べるよりも、午後の少し遅い時間もしくは、ディナーで食べるのが好ましい。
そう、大人の時間で食べるのが好ましい。
パルミジャーノの大きなかたまりは、夜間冷蔵庫に入れられ、朝早くに店内中央に配置される。
パルミジャーノは、あまり冷たいよりも室温に戻っている方が好ましい。
また、クアトロの父が忙しくしている時よりも、余裕のあるときの方が、熱々のパルミ・ペンネを食べることが出来ると思われる。
お客が、食べ時を気にしなくてはいけないというのも業腹だが、ここは大人なのだから我慢しよう。
このようなタイミングを計ってパルミ・ペンネを注文する。
さらにペンネ・マカロニは茹で時間が長いので、余裕と忍耐を持って注文しよう。
大人は、待たされるのも、味わいの内なのである。
そして、マカロニが茹であがり厨房での下調理が終わり、いよいよ仕上げの時が来る。
クアトロの父は、「お好みの濃さで仕上げますが濃いめでいいですか」と聞いてくる。
ここで迷ってはいけない。
迷っている内にペンネの温度が下がる。
即答で「濃いめ!」と返答する。
すると、クアトロの父が急いであらかじめ掘っておいたパルミジャーノの穴にペンネを投入し、スプーンで混ぜ始める。
ここで、不埒にもクアトロの父に別の用件などを申しつけてはいけない。
「トイレはどこですか」
「お水下さい」
すると、クアトロの父の手が止まってしまう。
ペンネが冷める。
それらの心配事を乗り越え、パルミが運ばれてくるが、何と二粒だ。
クアトロの父は語りかける。
「お味見をお願いします」
チーズの濃さを確認するらしい。
ここでも、余裕と忍耐で味見をし、自分の好みを即答する。
そして、いよいよ完成して運ばれてきて、いざ食べようとすると仕上げのコショウをかけるから待てと云うクアトロの父。
持ってくる前にやっておけよと思うのだがここでも大人の余裕と忍耐が必要だ。
仕上げのコショウかけも終わり、さあ、やっと食べられるのだが、ここでまた大人の余裕と忍耐の教訓を思い浮かべる。
このパルミ・ペンネは熱い内ももちろん美味しいが、冷めても美味しい。
ゆっくりと味わおう。
急いで食べて、急に水を飲んだりするとお腹の中でチーズが固まって苦しい思いをすることさえあるのだ。
ここは、じっくりと白ワインでも飲みながら味わうのが、大人の時間のパルミ・ペンネの食べ方だ。
さあ、あなたも実践しよう。

コメント
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