ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

かき氷の食べ方

2011年07月27日 | 父の昔話

Photo_2 クアトロの父の子供時代。
夏休みになると少年野球の練習が始まる。
クアトロの父は柏銀座通り商店街のチームだ。
銀座育ちのクアトロの父だ。
しかし、このチームは弱かった。
チームの監督は、材木屋の息子。
ヘッドコーチは床屋の息子。
チームメイトは八百屋の息子に家具屋の息子に雑貨屋の息子などだ。
応援には、酒屋の娘がよく冷えた甘い麦茶をやかんに入れて持ってくる。
柏二中のグラウンドで早朝に練習する。
昼になると暑すぎるからだ。
練習が終わると、コカ・コーラのホームサイズを飲む。
これを一気飲みすると、チームの信頼が得られるというものだ。
さらに、かき氷屋で氷を食べる。
もちろん、冷房などの無い時代だ。
今で云う、オープンテラスで食べる。
長椅子に腰掛け、かき氷を注文する。
当時の選択肢は、水(スイ)、イチゴ、メロン、ミルクといったところだ。
アズキもブルーハワイももう少し後から出てきたハイカラなかき氷だ。
クアトロの父は水が好きだった。
水とは砂糖水のかき氷である。
器はお椀型で足が付いたものが定番である。
野球で汚れた手も気にせずにかき氷を上から両手で固める。
丸くなったものを一気にクルリと回して上下逆さにする。
かき氷のシロップは器の下にたまっているから、こうすることにより、かき氷を美味しく食べられるのである。
生活の知恵と云う物だろう。
このクルリが上手に出来るとやはりチームの信頼を得られるのだった。
そんなことを思い出しながら、ハイカラな現代のかき氷の水を食べたクアトロの父。
グルリは出来ないので、真ん中を掘り出し、そこに添えられてきた練乳を注ぐ食べ方を開発してみた。
生活の知恵と云う物だろうか。
しかし、家族の信頼は得られなかった。

コメント
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