良いことと悪いことはフィフティー・フィフティー。常々クアトロの父は思うものだ。
アパートの住人は天井裏に蜂が巣を作っていて困っていた。(困った)
大家さんと相談して蜂の巣を撤去して貰った。(良かった)
40キロもある蜂の巣だ。(困った)
大家さんは、蜂に詳しい人にこの蜂の巣の処分を相談すると、これはニホンミツバチの巣で、そのハチミツは希少であり、価値があるという。(良かった)
それにしても、量が多く困っていた大家さん。
クアトロ夫婦が散歩をしていると、雨が降ってきて困っていた。(困った)
とあるケーキ屋さんで雨宿りがてら美味しいケーキと紅茶をいただくことにする。
このケーキ屋さんが、ハチミツを大量に抱えた大家さんだ。
クアトロさん、良いところへ来たねと、このハチミツを由来の話とともにいただいて帰る。(とっても良かった)
桜の花からも蜜を集めていたのだろうと思われるニホンミツバチのハチミツは生キャラメルのような濃縮された美味しさである。(この上なく良かった)
その後、クアトロに「カイエ・ド・ブルビ」という羊乳のフレッシュ・チーズが届く。このチーズは羊が子供を生む春にしか食べられない特別なチーズだ。(良かった)
このカイエ・ド・ブルビにニホンミツバチのハチミツをかけて食べるとこれは贅沢の極みであった。(良すぎる)
良いことと悪いことはフィフティー・フィフティー。
良いことが多すぎて怖いと思うクアトロの父だ。(困った)