此処は解り辛かった、農耕用の軽自動車が1台何とか通れるような野道のドン突きにちょっとした車止めが有って、其処には何の案内板も無く、あやふやに昼なを暗い林の中の小道を進むと朱の鳥居が見えてほっとする。
磨崖参道前、車止めより振り向く・・。
此処は佐賀県唐津市相知町の立石観音、米の山という小高い山の、県道からすると裏山裾に当る巨大な砂岩に三体の磨崖石仏が刻まれている。
岩には粗末な覆屋が掛けられ、磨崖石仏の前には、いつの時代か粗末な基壇が設けられ、中世以降だと思われる丸彫りの地蔵や五輪塔の残欠などが何体も立ち並んでいる。
正面奥壁のハングした岩肌に向かって左から十一面観音、阿弥陀如来、少し間を置いて大きく薬師如来を刻んでいる。
脆い砂岩質の岩肌に地方色濃厚で土俗的な匂いのする三体を薄肉彫りで刻んで居る。
見たところ、左の二体と薬師はどうもアンバランス、像容も違って作者や造立年代が違うような気もしないではない。
合掌する十一面観音??
ちょっと長顔の阿弥陀如来
丸顔な薬師如来
説明板によると左の二体は藤原時代、右の薬師は平安時代末期の造顕となっているがいかがなものか??
土地の人に信仰篤いとは言え、もう暫く人の来た気配が見えず、他所者が近づくには少しおどろおどろしくさえ感じる。
撮影2010.4.30
書いておられるように
ちょっと土俗の香りがあって
粘着力のある像に
仕上がっているような感じです
これは見てみたいものの
ひとつって感じです