ちょっと今までに見たことの無い、胸に四角い穴を穿たれた地蔵石仏。
前回に同じく名張市上三谷、前回の場所より少し奥に詰めた白山神社境内・・・・・、
片隅の小さな地蔵堂に祀られています。
身の丈70~80cmの中型定形地蔵立像ですが・・・
全体を舟形に整形した花崗岩に凡そ5cm程の枠を残して浅く彫り沈め、中肉彫りの定形地蔵菩薩立像を刻み出して居る。
面相は写実的で落ち着き、端正な像容・・・、足には近江様式の地蔵の様に木靴を履いています。
胸の楔状の穴は納経孔の蓋が外れたものと思われ、保存も良く大切に守られて来た石仏だと云う事が解ります。
舟形枠下部の線彫り蓮座や全体像から室町期を下らない時期の造立だろうと思われる??
撮影2012.4.8
納経孔が開けられた石仏は初めてだったので
「なんじゃこりゃ?」でした。
あんな山の中の小さな集落が、それだけの石工を頼めるだけの力が有ったんですね。