京田辺市西北端、八幡市と市境を接する松井地区の最西端、小高い山に天神社が鎮座する。
在所道の端に石鳥居があり、その先に境内まで上る石段参道がある。
ここの神社は天神社で有りながら、あの「菅原道真」を祭神とする天満宮では無く、その昔、天津彦根命(アマツヒコネ)を祭神とし「アマツカミノヤシロ」と呼ばれていた。
「社伝によれば、もとは松井交野ヶ原(カタノガハラ)に創祀されたものを、現在地に移したという。
長岡京遷都の翌年・延暦4年(785)、桓武天皇が天神を交野柏原に祀ったことが続日本紀にみえ、これは枚方市樟葉の交野天神社とされるが、この地松井にも交野ヶ原・柏原の地名がある
江戸中期の古文書・山城志(1734)に「明応2年(1493)9月造営の社殿棟木に、『延暦24年(805)2月2日草創』と記してあり、延歴年間の創建が推測できる。
現在の本殿は、江戸中期・享保2年(1717) の建築、平成4~5年に屋根をもとの檜皮葺きに戻し、彩色の修理をおこない、鮮やかなかつての姿がよみがえっている。
撮影2015.8.5