大和高原を縦断して大阪から名古屋へ抜ける幹線道の名阪国道を目の前にして、小川沿いの杉林の中に余り人に知られる事無く磨崖石仏がある。
名阪国道神野口ICで降り、旧国道25号線、廃校跡を利用した「大和高原民俗資料館」脇から県道263号線で南下、直ぐの小川沿いの里山道10分ほど歩くとこの磨崖石仏に出遭える。
杉林の川べりに突き出した幅約4m足らず、高さ約1.5mの方形岩に合計九体の石仏と・・・
中央には板碑型の富士山・浅間供養碑、所謂「富士講碑」が刻まれている。
向かって左から双体地蔵仏、富士講碑、六体地蔵、右端には阿弥陀仏。
六体地蔵は大和高原で見かける多尊石仏と同じように極端に略式化の進んだこけし状態で六体共に像高約30cmの合掌地蔵、両端の阿弥陀と双体地蔵仏は共に像高50cmばかり。
地域の人達によって信仰は続けられているようですが人里離れていつ忘れ去られてもおかしくないような雰囲気です。
富士講碑に正応三年の銘があり、いずれも江戸時代初期の造立。
それにしても、富士山や浅間は遠く離れたこの地でも信仰対象だったのでしょうか??
そういえば伊賀や甲賀でも富士講碑にはお目に掛かったような・・・・
撮影2011.4.10
普通に村内を歩き回っても、まず見つかりませんね~
二度目の時は誰かが来た形跡が在りましたので
たまには訪れる人も居るみたいです。
まあ教えてもらうまでは探しようもなくあきらめてましたもん。
教えてもらっていても現地で又聞きましたけど・・・。