愛しきものたち

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太子町 叡福寺の層塔 

2015年02月22日 | 石塔:石造物

 

聖徳太子ゆかりの叡福寺には、他ではあまり見れない様な古石塔が二塔もある。

 「上の太子」と呼ばれ、聖徳太子御廟所としてよく知られているが、天正2年(1574年)の兵火で大きな被害を受け、古代の建物は残っていない。

その後、慶長年間(17世紀初め)、後陽成天皇の勅願により豊臣秀頼が伽藍を再興した。

 二つある古式な豊かな多層石塔の内、叡福寺墓地にあるこの塔にはゆるぎ無い存在感がある。

高さ約2.5m、簡素で古式な五重石塔は初層以外の軸部が極端に低く、こんなに歪んでいても何とか安定を保っている。

凝灰岩系の軟質石材で荒削りな造りや全容から平安時代後期の造立とされて居る。

一方太子廟を挟んだ右手には、融通念仏宗「宗祖 良忍大師御廟」が有り・・・

その前方、石柵で囲まれた中にも古風な三重石塔が建っている。

高さ約等身大程、前記の層塔と同じく凝灰岩性での簡素な造り

力強く感じるが最上段に乗る双輪は全くの後補でいただけない。

 これは多分本来ここに有ったのでは無く、境内の他の場所に有ったものを、供養塔として移動し来たのでは無いだろうか??

現在は三重塔だが屋根の形もちょっと不自然・・・・前期と同時代の物だとは思われますが??

撮影2012.10.10

 



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