![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/5c/edb217f1f8bcba16eef43b9292d386a0.jpg)
ここ東北の地に日本でも最古級だと言われる石造笠塔婆がある。
福島県郡山市街のど真ん中、JR郡山駅南西へ約1km、国道4号線を越えた低い台地上に建つ古刹「如寶寺」境内に安置されて居る。
如宝寺は郡山市街きっての名古刹、大同二年(807)馬頭観音像を祀る観音堂を建立したのに始まり、境内には重要文化財の石造品があることで知られる。
境内の片隅に写真の様に立派な造りの「国寶殿」と称する収蔵庫が設えられ、中に四点の文化財が収蔵されて居る。
正面は一枚ガラスの嵌め殺しに成っていて見やすいのですが・・・・、写真を撮るにはガラス面に風景が写りこんで非常に撮影しづらく成っています。
映り込みを無くす為、ガラスにレンズを密着しているので斜め方向からの写真は撮れなくて残念ですが・・・。
中でも一番の見ものはこれ・・・・・、国指定の重要文化財で極めて貴重な供養塔だとされて居る。
この笠塔婆供養塔は鎌倉初期の承元二年(1208)の銘を持ち、総高2.2m、塔身約160cm、上部に約20cmの凹凸を組み合わせた屋根型笠石を載せ、下部台石も塔身の下には組み合わせ式の二重台座があります。
笠石(屋根)は大きく欠損、塔身の一部も失われて居ますがほぼ全型は解ります。
塔身上部には方形龕を設け、中に東北独特の背の高い多層連弁を配した蓮座に結跏趺坐した定印の阿弥陀坐像を厚く刻み出して見事です。
いつの日か??火災にでも遭ったのだろう??笠部ががちょっと痛々しい。
<石造笠塔婆の説明板>
一方こちらは建治二年(1276)銘がある板碑(板石塔婆)、阿弥陀曼荼羅と願文を刻むと言うが殆ど読みが下らない。
こちらは釜堂の碑と呼ばれる板碑。
大きく上部を欠損していますが現在七体の像が確認できます。
板碑にこのような図柄を表したものは珍しく、欠損部分は子供の病気平癒の俗信に依り削り取られたとか??。
いくら信仰とは言え、削った石など飲んだら・・・・・、治る病気も治らないのでは。
撮影2012.9.26