愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

生駒市 応願寺(おうがんじ)の地蔵石仏

2013年09月26日 | 石仏:奈良

旧伊勢街道、暗峠を奈良側に越えた、萩原「応願寺」の地蔵石仏。

大阪側から険しい暗峠を越え、ちょうど平地に入って、竜田川の流れを目の前に古い家並を連ねる萩原の旧在所。

現在、周りは新興住宅が波の様に押し寄せ、懷かしい風情は旧道沿いだけに成ってしまったが。

集落の中程を山手側に入り込んだ高台に建つ応願寺は、真新しい本堂と良く整備された境内で訪れる者を、嬉しく迎え入れて呉れる。

本堂に向かって右手、境内の片隅に地蔵堂が有り、普段は格子戸が閉じられているが、それと頼めば扉を開け、丁寧に対応してくれる。

こんな寺も珍しく、石仏ファンには実に有難い。

石仏は供台床に下部は隠れて居るものの、床下戸まで外して頂いて撮影できました。

永仁石仏と呼ばれるこの石仏は、上部が厨子に隠れて見えませんが・・・、高さ約2m、幅約80Cmの舟形光背を持ち、薄く浮き彫りにした頭光背を戴く。

像高150Cm弱の等身大定形地蔵立像を厚肉彫りで刻み出して居る。

足元は挌狭間台座の上に円形蓮座を載せ、地蔵石仏を立たせている。

衣文や錫杖頭など表現に優れ、その作風から伊一派、伊行氏(いのゆきうじ)の作だと考えられている。

光背の向かって右側には鎌倉時代後期 の永仁二年(1294年)の銘が確認されて居る。

しかし、どうした事か、鼻がしらは子供の粘土細工をくっつけた様な補修でちょっと情けない。

どうして鼻が欠けてしまったのだろう??

撮影2012.2.28



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。