愛しきものたち

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大和郡山市 みそなめ地蔵

2006年09月10日 | 石仏:奈良

矢田山は、大和郡山市の西方の小高い山で生駒山系が、その更に西方に控えており、その間は生駒谷と呼ばれる谷あいで、滝田川が北方から南流している。

「矢田のお地蔵さん」で親しまれている矢田寺(矢田山・金剛山寺)は、矢田丘陵の矢田山の中腹にあり、日本最古の延命地蔵菩薩を安置しています。

弘仁年間に、地蔵菩薩が安置されて以来、地蔵信仰の中心地として栄えてきました。

通常の地蔵が右手に錫杖、左手に宝珠を持つのに対して、ここの地蔵は、一般的に矢田寺型地蔵とよばれるように、右手を、肩まで上げて来迎の印を結び、左手の宝珠も持たない。

この、味噌なめ地蔵は、本堂石段下の参道右脇に小石仏と並んで立てられており、約畳一畳分ほどの大きさのある平板にした花崗岩に厚肉彫りされた等身大の地蔵石仏で、その口元が少し朱くそまっているように見える。

味噌なめ地蔵の由来としては下記のように伝えられているそうです。

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その昔、近在の農婦が自家製の味噌の味が悪くなり、困っていました。

ある夜のこと、夢の中に石のお地蔵様があらわれて、「我にその味噌を食べさせてくれたら、良い味にしてやろう」とお告げになりました。

翌朝、矢田寺へ参って参道を見ると、夢に立たれたお地蔵様がおられたので、早速くだんの味噌をその口許にぬったところ、家の味噌は味が直っていたそうです。

これを伝え聞いた里人たちは、新しい味噌を作ると味が良くなるようにと、こぞってお地蔵様の口許へぬるので、誰言うとなく「みそなめ地蔵」と呼ばれるようになったのです。

撮影2006.5.21

場所はここ。



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