愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

奈良市中町  腰抜け地蔵(縄掛け地蔵)

2013年09月25日 | 石仏:奈良

腰抜け地蔵や縄掛け地蔵の呼び名で呼ばれる等身大程の大きい地蔵石仏です・・・・・・2年ほど前にも撮影したのですが、どうも写真が気に入らないので再度チャリで走って来ました・・・・、しかしやっぱり旨くは撮影出来ません。

奈良市の西端、矢田丘陵の北東裾に、天平六年(734)聖武天皇が行基上人に勅命、建立されたという霊山寺(りょうせんじ)脇の高台に有る。

この高台も霊山寺の境内地らしいが多角経営の一環か?ゴルフ練習場が有り、住宅地を登りきった入口右手の簡素な覆い堂にこの石仏が安置されて居る。

石仏は総高約1.8m、幅90Cmの分厚い板石状の赤みの強い花崗岩に、地蔵立像を厚肉彫りで刻み出して居る。

地蔵石仏は右手錫杖、左手宝珠の定形地蔵で凡そ等身大の像高145Cm。

腰の下部で大きく断裂、素人補修の痕が醜く目立つ・・・・、その継ぎ目を隠すかの様な荒縄が何筋にも巻かれて居る。

このように荒縄を巻いて祈願をすれば腰痛や下の病気にあらたかな御利益が有ると言われている。

石仏は像容も定かではない程風化摩耗が進み、目鼻立ちも覚束無く、足許の蓮座部分もコンクリート床に埋め込まれて居る。

個性の強い像容全体から南北朝期の造立だと考えられて居る様です。

南都、奈良にはこの様な大型石仏が数多く残っている。

撮影2013.9.22