矢田丘陵北端をかすめて通る旧伊勢本街道、榁木峠に立つ五尺地蔵とも称される峠の地蔵さん。
<榁木峠への登り口から生駒山を振り返る>
東大阪、平岡神社脇から生駒山を暗峠の難所で越え、再び登る矢田丘陵・・・・・・
その榁木峠で待っててくれるのがこのお地蔵さん。
現在峠下に切り通しを造り、酷道(国道)308号線が通じて居るが、その昔、この地蔵の前を石畳の伊勢街道がかすめて通じていた。
旅人達はこの石仏の前に立ち、眼下に広がる奈良の家並を目にして安堵の感を強くしただろう・・・・
そしてこの地蔵にこれから先の旅の無事を祈ったに違い無い・・・・、浪速へと急ぐ人はこれまでの旅の無事を報告したのだろう。
地蔵石仏は舟形後輩を背負い、円頭光を頂く凡そ等身大の定形地蔵立像。
その像容や前に置かれた花立てや供台に刻まれた銘などから、多分江戸中期の造立・・・。
一説に拠ると、暗峠下り道の応願寺の地蔵石仏は元、この地に在った物で、現在のこの石仏はそれに似せて造られた二代目だとか??
そう言われればそんな気もしないでは無いような・・・・・
撮影2012.2.28