16連登り窯が見事な景観を見せてくれる伊賀焼窯元・・・、その機能美にはしばし呆然、時の経つのを忘れてしまう。
滋賀県甲賀市旧信楽町は全国区で名前の知れ渡った陶器の町、そんな信楽より国道422号線で東方へ約15分、県境の桜峠を越えればそこは三重県丸柱(まるばしら)生活雑器の陶器、伊賀焼の里。
県境の峠を越え、左手高台に見る大きな徳王寺を過ぎ、丸柱郵便局前で右折、道なりに進めば長閑里山景観の中、それと解る伊賀焼の窯元に出逢う。
一画全てがその建物である長谷園(ながたにえん)<長谷製陶株式会社>、伊賀焼の日用雑器、土鍋を作り続けて居る。
古風な西洋アンティック風の建物が目を惹く・・・・整備された駐車場も用意され、直売場もあり登り窯の見学もOK
通路の標識通りに進めば広場の向うに斜面を駆け上る登り窯、天保三年(1832)創業時から昭和40年代まで稼動していた登り窯。
窯は16連、かってすべての窯を焚きあげるのに15~20日間を要したということです。
何よりもこの赤く変色した耐火レンガや土窯が、炎を一杯体に溜めて斜面を立ち上がる姿が、竜が天に昇る姿と重なる様にも思えたり・・・。(ちょっと大袈裟か?)
<こちらは焚口付近です>
でもやっぱりこれだけ大きく長いと目を見張るものが有る・・・、因に16連房で現存しているのは、これ一基だということです。
もう一基あった登り窯、付近には巻がうず高く積まれていて、まだ稼働しているのかも???。
レトロな古い事務所は自由な休憩スペースと成っていて、セルフコーヒーが、器持ち帰りOKで350円、モダンジャッズの音楽が流れなかなかのセンスで感動一入。
撮影2012.3.16