愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

福島県白河市大信 上新城阿弥陀三尊磨崖仏

2012年10月21日 | 石仏:東北

東北道矢吹ICより県道58号線で西へ約5km、国道294号線交差を少し北進した右手斜面墓地に有る磨崖の阿弥陀三尊。

やっぱり型にはまった様な江戸中期の石仏ですが、どこか癒される様な・・・・・。

黄金に実のる里山の旧大信村上新城墓地の上段・・・・

何やらローカル色豊かな、妙に丸くない水輪を持つ五輪塔の奥に隠れる様に有り、全く目立たない存在です。

元禄十五年(1702)の銘を持つ磨崖仏は、斜面から突き出た凝灰岩に約80cm足らずの方形を深く彫り、龕として、中に舟形光背を持つ善光寺型阿弥陀三尊を刻み出す。

三尊はそれぞれに蓮台に立ち、共に円頭光を戴き、中尊の阿弥陀は像高約60cmの施無畏印、与願印。

宝珠を持つ観音・勢至の両脇侍共に像高約55cm、頭光と蓮座に緑青の彩色痕が残っています。

良く整った像容ですが、時代の足りなさは隠せない。

死者を極楽に迎え入れるかのように微笑んでいるのだろうか??

撮影2012.9.26