愛しきものたち

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六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)の阿弥陀石仏/他

2011年11月24日 | 石仏:京都

中学校の歴史で習ったあの口に咥えた蝋燭立でお馴染み、空也上人が造った寺として名高い六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)。

僕が学生だった頃、よくあの前を通って友達の下宿まで通ったもんだが・・・その頃の荒れ寺とは一変、久しぶりに訪れた六波羅蜜寺はすっかり整備が行き届き、どこか別の寺に来た様な変わりようだった。

その分、風情はかいもく、この石仏さんも何やら別のものを見ている様な・・・・。

如何も僕の記憶ではあの頃と場所も移動したような??

この石仏は古いものとしては珍しく光背も無い丸彫り、その像高は約2m強にも及ぶ。

不似合いで真っ赤な小さな涎かけ、その上の頭部は断裂して居たのか補修の痕が見える。

どう見ても不思議に思うのがこの顔・・・・マスクでも被ったように正面の色が違っている。

そこだけ石質が違うような・・・・まさか顔まで後補と言うことではあるまいが??

頭部に螺髪を刻み、別石?の蓮台に坐し、結跏趺坐した膝の上で定印を組む阿弥陀坐像石仏。

体躯の衣紋や手の造りは簡略化されているのか風化磨耗に拠るのか判然としない。

鎌倉後期の像立・・・、しかしこの尊顔の色の違いがなんとも気に成る。

口をつぐんでいるけど、この石仏さんは知ってるんだよね・・。

傍らに在った古めかしい宝塔と五輪塔。

阿古屋塚と呼ばれる宝塔は鎌倉時代中期・・、五輪塔は平清盛塚だとされています。

又来年は大河ドラマで大変そう??もっともこの五輪塔では時代が合わないけど・・・。

撮影2011.9.4