愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

慶州 南山三陵谷の石仏

2010年10月27日 | 韓国 石仏:史跡他

 いよいよ南山でも一番石仏が集中しているという三稜谷に沿って登る南山登山の始まりです。

この日は前日にホテルで手配して貰った登山案内も兼ねた個人タクシーを一日借りきりました。

とにかく一日込々の120000ウオン、日本円では10000円強、それが安いか高いかは解らないけれど、広くて谷筋の多い南山、ハングルの解らない夫婦2人では覚束無いと思った。

お互い片言の日本語と片言のハングル、行き違いも少しは有ったけどまあこんなもんだと・・・、次回は少しハングル勉強しようかな???。

,南山三稜谷の登山道始まり辺りは素晴らしい松林が広がり、土曜日で天気も良いせいか、ハイカーも多く見かけた。

最初に出会った三陵谷如来石仏坐像です。

1964年8月に東国大学の学生たちにより、現在地約30m南側の地中で仏頭がない状態で発見されたと云うことで、まだ探せば仏頭が出てくるかも??

次に出会った磨崖観音石仏、このまま日本で出逢っても何の違和感もないほど・・。

 

口元には少々紅が残っている様にも・・・。

ここまではらくらくハイキング。

小さな山の様に見える大岩の表面二箇所にそれぞれ三尊仏が線刻されていて圧巻の大きさ。

前方の岩には中尊の如来と立ち姿の二体の菩薩。

 

 

奥の岩には坐像の三尊仏,あわせて線刻六尊仏と呼ばれているようです。

ここまで歩き始めて約45分、登り約半分。

次に見えたのはこの石仏坐像、殆丸彫りに近く、大きな光背を背負った如来型石仏で

 統一新羅時代の8世紀後半から9世紀前半に作られたものだと考えられています。

ここまで前半としてUP.続きは又後ほど。

撮影2010.10.17

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慶州,南山拝里(ベリ) 三尊石仏

2010年10月27日 | 韓国 石仏:史跡他

南山東麓から西麓に廻って最初に訪れた石仏。

ここは南山中最も石仏が集中している三稜渓谷登山道の入り口、三仏寺に隣接している小高い台地の覆堂に安置されている。

元は現在地から少し登った斜面に倒壊していたものを1923年に復元したものだそうで、もともとこのような三尊形式の石仏で有ったのかは定かではないとか?

写真でも解る様に中央には釈迦如来を思わすような堂々とした体躯の如来石仏立像、それぞれ左右には菩薩型石仏が安置されている。

中尊の如来型石仏もさることながら特に左手の菩薩石像はその彫刻も素晴らしいく、童子を思い浮かばせる様な幼い笑をたたえ、少し首をかしげているようにも見えてなんとも微笑ましい。

中尊は像高226cm、右手は施無畏印、左手は与願印を結び、光背は肉厚の仏身にふさがれている。 もとの台座は失われ、現在の自然石の台座は復元の際に製作されたようです。

向かって左手の菩薩像は像高、2.3m、胸飾・臂釧・瓔珞などの装飾も素晴らしく、光背にも5体の化仏が彫刻されている。

台座も唯一当時のものだそうです。

向かって右手の菩薩像、像高は右手の菩薩像にほぼ等しい。

彫刻様式などから3像とも三国末期7世紀の作品と推定されているようです。

これほど大きな丸彫りに近い石仏が7世紀には彫られていたという事実と、それがほぼ完全な形で残されていたと云うことには驚かされました。

近くの拝里三稜。

撮影2010.10.17

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