.
桜井市江包(えつつみ)集落南西の隅で、「大和川」の「綱掛(つなかけ)橋」の手前に「素戔鳴神社」が鎮座している。
祭神は素戔鳴命で、毎年2月11日に「お綱祭」が行われ、:この祭は俗に「お綱の嫁入り」ともいわれている。
僕がここを訪れたのは5月14日、2月11日に掛けられた綱はすっかり変色していて疲れてはいたものの、異様な姿はそのままに残っていて
まるで芋虫の化け物のようにも見える。
大和川の綱掛(つなかけ)橋の西岸の大木から橋の欄干に沿って雌綱から伸びた尾綱が掛けられており、雄綱から伸びた尾綱は神社横の木々に沿って、集落の入り口思しき、辺りまで、素戔鳴神社を中心に約100mほどに張渡されている。
神社の鳥居の前の雄綱と雌綱は余りの巨大さと異様な形に驚くが、何処が雄綱で、どこからが雌綱なのかは、完全に一体化していてわからない。
素盞鳴神社境内で和合の形を示す儀式をおこなうもので五穀豊作を祈願するものらしく、命の再生産の神秘をこのような形で表したものなのか??。
大西の市杵島神社で長さ5.7m、まわり2.7m、重さ600kgの雌綱が、また江包の春日神社で頭が直径2m、長さ4mで紡錘形、重さ600gの雄綱が作られる。
上流から流れてきた素戔鳴命と稲田姫命を江包と対岸の大西で助け、正月に二神が結婚した事に由来し、江包は、男性の象徴を示す男綱を、大西は女綱をつくり、2月11日入舟の儀式(男綱と女綱の合体)がとりおこなわれる。
撮影2006.4.14