Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

そろそろ飲み納めごろ?

2015-05-16 | ワイン
2014年産のオルツリースリングが出揃うこの時期、改めて2013年ルッパーツブルクを開けた。開けて直ぐに、閉じかけで萎れてしまったような感じを得た。酸も引っ込んでいて、魅力を感じなかった。これを購入するときに二月以内の消費を考えていたが、ついでに購入してから一月ほど経っている。それにしてもあまりにも早すぎると感じた。その感じが、先日購入したプリューガー醸造所の2014年産「雑食砂岩」に似た重みのようなものなので、その価格の違いもあり失望させるものだった。

翌日に飲み直してみると幾分味が出てきていた。流石に複雑さは増して、2013年産のスパイシーさも表れる。前日は疲れていたので口も疲れていたのかと感じたぐらいである。なるほど吟味すると半年前の酸の活き活き感はなくなってきていてて、若干重い感じになってきている。その感じがバート・デュルクハイム周辺の土壌感に似ていたのは偶然ではないだろう。ルッパーツブルクのオルツリースリングの土壌はそれほど優れたものではないからだ。

しかし、それが開いてくると全く違ってきた。後味の塩気やそのミネラルの出方、その果実風味は全く違うのである。そこでグローセスゲヴェックス「ガイスボェール」にも通じるつまりカメムシ味やコリアンダーに近いものを見つけられれば有頂天になってしまうだろう。



参照:
15年の飛び石正月休み 2015-01-02 | 暦
土壌の文化性の問題 2012-12-26 | 文化一般
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サマーカットにはしる

2015-05-15 | 生活
床屋に行った。暑さでサマーカットが必要になったからだ。気温からすればそれほど高い気温ではないのだが、少なくとも個人的には熱が篭ってしまう。寝不足気味で目がしょぼしょぼするだけでなくて、もう一つ頭が冴えない。筋肉炎症のような感じも身体のそこかしこに感じるのだが、なによりもしゃっきとしないのだ。なるほど一っ走りすると完全に目覚めるのだが、午後になると眠くなってしまう。

成長盛りの中学生ではないのだから、なにかおかしい。昨年の春はどうだったか?どうも大分違うようで、今年のような感覚はここしばらく無かったもので、肯定的にも否定的にも捉えがたい。一方では走りの速さが加速しているように運動能力が上がっている反面、昨年のような意志が薄い。いろいろな意味でプラトーを超えたようだが、もう一つその先の視界が効かないという状態だろうか?

床屋のラディオのニュースは、トヨタと日産の話だった。例のタカタのエアーバックによるリコールの話題であった。エアーバックの対象製造時期が拡大するにつれて、車種やその製造時期なども拡大されていくのだろう。リコール費用の賠償金額の総額だけを考えても恐ろしいが、それでも多くの人命が失われることによる賠償よりも安くつくのだろう。



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脱原発よりも遥かに偉大な罪 2011-08-27 | 雑感
収穫量の少ない夏の日の収穫 2010-08-11 | アウトドーア・環境
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除熱が上手くいかない日々

2015-05-14 | アウトドーア・環境
YouTubeで今中哲二の福島での講演をさっと流した。二本松市での徐染が巧くいったのか「当初の予想よりも線量が下がっている」ということであった。同じ京大の小出氏が退官して涼しい信州に住み移ったということで、今中氏の仕事が余計に注目されている。フクシマ直後から引き続き飯館村を調査していて、その専門的な立場からの記録は将来的にとても貴重な論文となるのであろう。

その数値を聞くと、当初は年間皆1ミリ以上多くは2から3ミリ以上余分に被曝していたようだが、現在は数々のホットスポットを除いては1ミリ以下になっているようだ。しかし場所によっては5ミリにもなるそうだ。

内部被曝においても、比較的食料などが管理されているようで、許容限度にあるらしい。セシウムが土壌に強く結びついてしまうことで、山沿いの地域でなければ街中では比較的管理された状況にあるということらしい。

ここのところ急に気温が上がって晴天が続いている。二三日窓を開け放して就寝する状況が続いている。長袖から半袖の寝巻きにしたのはここ十日ほどのことか。急に温度が上昇するとやはり堪える。

なによりも運動したとの除熱が上手くいかないので、怪我とあいまって夜中中熱を持つこともある。そうなると熟睡が妨げられているようで、朝の寝起きもあまりよくない。もう少し夏らしい日が続くと、早朝の爽快感にも対応するようになるのだろうが、現在の状況ではまだそこまでいかない。



参照:
水分補給の味をしめる 2015-04-26 | 雑感
暑い聖霊降臨祭の夜 2014-06-11 | 暦
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スポーツ眼鏡を受け取る

2015-05-13 | アウトドーア・環境
注文していた眼鏡が出来上がった。重さを量ると予想以上にあり、26Gと、この度壊れたものジャグアーの枠のものと変わらない。レンズは変わっているが結局同じ重さとなった。掛け心地は今使っているものと全く違い、小ぶりな感じでとても軽く感じる。レンズが軽くなり、枠の方に重心が寄っているからだろう。顔が軽く動かせる感じで、デザインはジャグアーのようにスポーティーさはないが、感じはとてもよい。走ってみれば直ぐに分かるだろう、クライミングにはヘルメットを被るなどして実際に使ってみなければなんともいえないが、軽快さは大丈夫だ。何よりも足元も見やすそうで、これも嬉しい。

予想通りこうしてキーボードを見るとあまりよくないが、もともと仕事に使うわけではないので予想通りである。本も読みにくいが、それはそれなりに使える。そもそも近視用のグラスで作ろうと思っていたのだが、あのヴァリルクスが今回出した新製品は、スマートフォンなどで比較的若い年齢においても手元が見難くなっている人たちが増えていることで、そうした広い市場を狙ってアイゼンと称する製品である。だから本格的なヴァリルクスではないので、価格も近視レンズと変わらない。だから飛びついたのだ。

そもそもスポーツ用であるから近くのものを詳しく見るのは、クライミングの場合の手掛かりとか花とかの自然の対象物であって、文字とかではないからそれほど問題にならないのだ。それでも車を運転しようと思えばダッシュボードの表示が暈けてしまってはいけない。そこで丁度新製品の方向性とこちらのニーズが合致したのである。眼鏡屋に通って、判断がつくまで十日以上掛かっていたが、二日前に新製品情報が入ったということで飛びついたのだった。

印象からするとトップルックと称するドイツ製の小さな眼鏡枠に、このレンズを入れると全く分厚くもならずに感じよく出来上がっている。やや気になるのは眼鏡枠を小さくした分、レンズの左右からの雪の反射などがどうなるかである。これに関しては改めて対応策を考えればよいだろう。先ずは、このアウトドアー用眼鏡で気持ちよく走って、登れればよいのだ。これはこれで楽しみだ。

バーデン・バーデンからの帰りに、上海マラソンマンに眼鏡を見せてもらうと、一年半も使っているのに殆ど傷がついていなかった。理由は分からないが、登り方にもよるのかもしれない。私の場合は直ぐに傷を付けてしまうだけなので出来る限り安く押さえたが、それでもちょっとした額になってしまった。スポーツへの投資はある程度仕方が無い。



参照:
ハイテク製品の収集効果 2015-05-01 | テクニック
スポーツ眼鏡に求めるもの 2015-04-18 | 生活
デモ参加者肖像の色眼鏡 2015-02-23 | 雑感
初めての仏製眼鏡枠 2013-09-10 | 生活
工業デザイン的な洗練 2013-09-20 | 雑感
レンズの違いがあってこそ 2013-08-28 | 生活
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そもそも条件の悪い環境

2015-05-12 | アウトドーア・環境
大阪では住民投票が話題となっているようだ。いつの間にか住民投票になっていて、日本の歴史史上最大の住民投票らしきがあまりにも簡単に決着を迎えようとしていて、まるで憲法改正の下準備のようである。ネットのヴィデオなどを見ると、最終的には「大阪を潰すかどうか」の感情的な決断になってきているようだ。そのようなポピュリズム的な進展をさせたのは推進派であって、それに対抗するには、理屈や推測よりもそうした感情的な波にすがるしかないのであろう。

個人的には、もし大阪市民だとすると「大阪がなくなる」というのは大阪市民ではなくなるので、西欧的な市民の見地からしてもとても承服できないだろう。そして東ドイツ人民が自らの国を崩壊させたことに思いが及ぶ。今回大大阪時代と呼ばれる日本で最も大きなメガシティーであったときのことを知ったが、戦時体制になるにしたがって中央集権制が強まって東京市の消滅とともに軍事態勢になっていったようだ。西欧では、丁度第一次世界大戦後の独墺社会の没落の社会にも似ていて、京阪神のそれを谷崎が描いていた。

そこに、フクシマの人々のことを重ね合わせると、胸を痛めない人はいない。故郷喪失とかそうした感傷的なものを超えて、自らの環境に覚醒しなければいけないとき、その環境の喪失を人は受け入れることが出来ないのだ。ハリウッドのSF映画などには、外から見る宇宙飛行士などが地球が失われてしまっていることに気がつくときは、その映画のハイライトとなっている。その衝撃はどこから来るものなのか?

効率化が叫ばれているが、中央集権のことを指しているようで、そもそもメガシティー自体に非効率があるに違いない。連邦共和国を見れば分かるように、歴史的な州単位の独自文化と、我市のように1300年以上の共同体意識は、とても居心地がよいだけでなく、予算の利用に関しての合意が得やすい。それは、皆が同じ町に住んで、同じ環境を謳歌しているからである。こうした自主権はとても得がたく、それは民主主義の基盤であろう。

日本では残念ながらそうした共同体も知らなく、また住んだこともないのだが、東京23区などでもその共同体を強く感じたこともない。もう少し小さな昔からの町の名前が出れば、これはまた全然趣がが異なる。大阪都構想は分州制への第一歩ともいわれるが、歴史的な大阪が無くなって、堺、大阪、京阪神などが一つの関西州になったとしても、歴史的な京都とかの自治権が弱まってしまえばなんら文化的な共通のアイデンティティーを持つことは難しいのではないか?

一っ走りした。月曜日は疲れていて、スーパーで買い物もしなかった。それでも流石に火曜日になると、時刻は遅くなったがパン屋のかえるに少し走れた。気温は摂氏20度なっていて、清々しさも殆ど消えていた。それでも起床から時間が経っているので、身体の怠惰感よりは走り心地はましだった。それでも出だしからして、往路で12分ぐらいかと感じた。腕はよく振れているが足がそれほど前に出なく、テムポもあまりよくない感じがしたからだ。そしてなによりも木陰がないと暑い雰囲気がする。

それでも折り返し点を目指して一頑張りすると、11分1875歩であった。記録から30歩ぐらいしか多くない。往路の記録である。それほど厳しくなかったのだが、さて復路である。これは横風が吹いて、巻き上がる砂が眼に入りそうになる。そして足取りもあまり定まらない。ゆるい登りになると今度はどうしてもペースが落ちがちになる。頑張るのだが胸も重くなる。木陰を走れることだけが喜びで、自分の気温状況としては可也辛い。そして最後のスパートでは最近あるようにショーツとブリーフのゴムが下腹を押すような感じがしてくる。理由は分からないのだが、必要になってくる腹式呼吸の影響か?23分3883歩は今までの記録3938歩に比較して明らかな往復記録である。脈をチェックすると分120回と丁度良い感じである。条件が悪いにもかかわらず思いかけずまた記録を更新してしまった。



参照:
負の遺産に向き合う姿勢 2015-05-05 | 歴史・時事
腑分けの変態的な喜び 2015-04-22 | 音
術にならない頭の悪さ 2015-04-10 | 音
足元からパワーアップ 2015-04-29 | アウトドーア・環境
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全身の疲労感の経験

2015-05-11 | 生活
再びバーデン・バーデンで登った。悲鳴が止まらなかったが、無理に痛めた肩を使っている。どうしてもぶら下がるような形になるので、左右のバランスが取れない。両手を左右に広げることが出来ないのだから当然だろう。そのような登り方を強要されるので、おかしな登り方になるのだが、こうした経験も何かのためになるだろうか。

それはともあれ結構身体に堪えた。上の伸ばし腕にぶら下がって、引き上げてしまうような体勢がどうしてもふえるのだ。理由は簡単で、腕を左右に上手に使えなければ、どうしても足も手も上へ上へと伸ばしていくしかないからである。だから全身が疲れ果てるのだ。

痛みを感じながら行動しているので、喚くだけでも疲れるが、ヘルペスの痛みのように痛みが身体に残らないかと思うほど、全身が痛みに反応しやすくなってしまっている。これはどうしたものか?

ザールの醸造所からメールが入っている。今晩の独仏文化局で昨年の取材番組が放送されるからだ。ザールシュタイン醸造所などの葡萄の風景が映されている筈だ。



参照:
Romantische Flüsse, Saar, ARTE
汗を確り掻きたい時期 2015-04-15 | アウトドーア・環境
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全く異なる情報処理能力

2015-05-10 | 生活
木曜日に登りに行った。肩が痛くて悲鳴を上げ続けていると顔見知りがなんだかんだと話しかけて来て、要するに「集中できない」という文句を言う。こちらこそ集中できないのだが、声が出るのは仕方がないのである。所謂クランケンギムナスティックと呼ばれる無理に稼動させて怪我のリハビリテーションを図る治療も、一度患者についていったときに、「痛ければ口に何かを咥えてもよい」などと説明していたから、どうしても苦痛に声が出るものらしい。それと同じだから仕方がない。クレッテルンクランケンギムナスティックのよさは、無理してでも次の手掛かりを求めなければいけないので、悲鳴を上げながらでも手を伸ばそうとする。それがよいのである。無理してでもとはいいながらある以上は力が全く入らないので上がらない角度があるので、そのときは指先で壁を歩くようにして手を沿わしていくのだ。しかし、それでも一挙に掴まないといけないような場合はその方法も使えない。だから限界はある。それでも何もしないよりは早く回復するだろうと思う。

身体こなしにいつもの峠を目指したジョギングテムポで快調だったが、久しぶりに20分を割らなかった。それでも気持ちよく走れたのがよかった。3348歩20分と歩数からするとその通りの走りだったのだろう。快適な足取りだったので歩数はもう少し少ないかと思ったが、歴然と増えているのだ。それでも最後の直線になって胸に重みを感じたから、負担は掛かっていたのだ。陽射しがなかったので気持ちよく走れたが、十分に汗を掻いた。このところ週に三回から二回に回数は減っているが、一回の距離は比較的長くなっているので、それをよしとしておこう。下りにはまたライヴァルの白髪のばあさんと息子と擦れ違った。週末は二回歩くのだろうか。

シャワーを浴びてポストを覘くと、注文したDVDが本と一緒に配達されていた。基本的にはDVDなどは買わないのだが、これは嘗て日本に旅行したときに購入したもののデジタル化が巧くいっていなかったので、ネットを調べるとあまりよい質のものはDL出来なかった。そこでアマゾンを見ると6ユーロほどだったので試しに発注したのだ。それに昨年発売されたヴェーデキントの「地霊」と「パンドラの箱」のハードカヴァーが3ユーロで出ていたので、送料無料を狙ってこれを購入した。ヴィデオも書物も探せば無料でダウンロード出来るものが殆どであるが、探す手間や時間や取り扱いの便利さなどを考慮すればこれぐらいの金額ならば、購入した方が得な場合がある。特に構成などを一望しようとすれば紙に印字するなりしないと面倒なものもある。

さて、ヴィデオの方は、日本で購入した価格が4000円近かったのが、全く同じマスターのものが五分の一ほどの価格で、一両日のうちに入手できる。そして期待したようにドイツ市場向けのデジタル化は全く違っていて、この価格なら価値があった。嘗て、音楽においてもLPにおいてはドイツ盤とか英国盤とかの差異を楽しんでいたのだが、最近は欧米で人気あったように日本盤の優秀さにも気がつくようになった。CDになってからは技術的にはマスターリング以外には差が出ない筈だが、DVDの場合は大分差が出ている。最近はフィルムのリデジタル化も盛んなようで大画面でも違和感が出ないような商品が出てきているようだ。こうなるとSPレコードをデジタル化するようなもので全く違う出来になってしまうのである。こうしたところでもドイツの商品はやはり信頼度が高い。完成度が高いのである。しかし今回のDVDはデジタルマスターが古いので完璧ではない。近いうちに新しいものが出るのだろう。



参照:
至極当然のことなのか? 2015-01-20 | アウトドーア・環境
2015年の飛び石正月休み 2015-01-02 | 暦
揉み上げの恐怖に克つ 2014-12-28 | 生活
試してみたい様々な対処法 2014-08-31 | 文化一般
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歴史的分析対象となる思索

2015-05-08 | 歴史・時事
連邦共和国大統領ガウクが嘗ての赤軍捕虜施設で鎮魂をしたようだ - コルディッツ大脱走のように西欧連合国軍の兵士とは比較にならないほどの捕虜が死亡した。そこで、赤軍を賞賛して、「ナチと戦ってドイツを解放してくれて、我々その後に生まれた者は感謝したい」と語った。同じようなことを日帝から解放された日本人はなんと表現すればよいのか?なるほどガウク氏の発言は、東独出身のマルキズム的な考え方だと、一笑されるかもしれないが、この時点での発言はそれほど単純な外交姿勢ではなかろう。

日本人が中共赤軍に感謝したり、原爆投下の問題もあり米軍に開放を感謝したりすることは、流石に特殊な所謂「左巻きの人間」以外にはいないであろう。そうした状況を指して、戦後レジームと呼ぶ輩が少なくないようだが、そうした連中もその特殊な左翼思想の人たちと変わらないぐらい狂信的な人々であろう。

我々後から生まれた者が考えなければいけないのは、そのようなことではないだろう。先日からちらちらと見ている丸山真男集別集第一巻はとても勉強になる。当時の一級の知識人が何を考えたかは、三島由紀夫らが何をしたかなどとは比較にならないほどの意味がある。1946年10月講演内容では、明治維新後の立憲主義の確立を自由民権運動を通して述べられており、そこでは歴史主義と啓蒙思想の相違が明快にされている。

つまり、啓蒙思想では覚醒してしまえばその時点から過去をそのときの視座で批判してしまえるわけで、覚醒していなかった吾を責めるだけでよいのである。しかし歴史主義の立場からすれば、それはその時の思潮や社会情勢があったわけで、その後の覚醒の契機となった事件も発生していない時を前提としての考え方や行動などが評価される。丸山の敗戦を通してのその思索が手にとるように分かる。もちろん研究内容は論文によって知られているものだが、講演のそのときの状況を思い描くととても痛切なのだ。

ここで、敗戦を招いた「明治維新後のアンシャンレジーム体制」の確立への動きを、その前からの黒船来航から、不平等条約、西洋列強と清の没落、そして立憲、自由民権運動の歴史を詳しく分析することは当然ながら丸山の仕事でもあったわけだ。しかしそれと同時にそれ以上に丸山自らのこうした仕事振りやその立ち位置への思索までが、ここでは歴史的な分析の対象となっているのである。

「戦後レジーム」のなかでマルキズム的な思考が家庭内でも重要な進歩的思考として - 戦後の朝日新聞の立場と同じくする -、その覚醒から過去を容易に批判することも出来たので68年革命となったわけだが、実際には歴史を分析する歴史主義的な立場も欠かす訳にはいかなくなったのは必然であったろう。そうした中で世界中に修正主義といわれる如何にも歴史主義のようなまやかしの衣装を着込んだ実はマルキズムにも通じるイデオロギーに染まった思考態度が台頭してきたのだろう。



参照:
偽善に満ち溢れたこの世 2015-04-20 | 雑感
待たされても感じる温もり 2014-11-13 | マスメディア批評
還元法は十五年も前のこと 2015-05-06 | 試飲百景
負の遺産に向き合う姿勢 2015-05-05 | 歴史・時事
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価値判断のありどころ

2015-05-07 | 文化一般
仕事のワークステーションでUストリームを観た。お馴染みのスタートレックを流したらついつい最後まで釘付けになった。スポックモノを除いては、ドイツ語放送しか見ていなかったので、英語字幕つきの米語オリジナル版が面白い。なんといってもシリーズ「ヴォイジャー」の女性船長ものがお好みである。何年ごろの制作かは知らないが、米国のTVドラマシリースのつくりは絶妙で、簡単に魅せられてしまうのだ。

TTIPに関して、管弦楽団体が反対声明したと文化波が伝えていた。それによると、ドイツの管弦楽団などの文化組織は公共の援助を基本としているが、環大西洋自由経済交渉においてはそうした助成金が全て禁止されるということだ。だから管弦楽団を代表とする文化関係機関はこれに断固反対しなければいけないということを表明した。これは気が付かなかった面であるが、そもそも助成金が無ければ存続しない活動分野があるということが特殊なことであり、同時に市場経済では成立しない分野の存在が不可欠であるということである。

そのとぎの番組では、UとEの文化活動のセミナーのようなものが話題になっていた。Uはウンターハルトングつまりエンターティメント、Eはエルンストつまりシリアスな文化活動をのカテゴリーを示すものである。この差異は明らかでない場合も少なくないが、ポストモダーンにおいてそうしたものが止揚される場合もこの差異を前提としていることには違いない。文化活動が教育と同じで経済的価値のみの尺度で評価されるものではないのは当然である。



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還元法は十五年も前のこと

2015-05-06 | 試飲百景
丸山の戦後の講演内容を読んでいる。論文とは違い内容と本人の趣旨というかその話しての立場が見えるようでとても面白い。戦中戦後の視座をそこから見て取れるだろう。

久しぶりにミュラーカトワール醸造所で個人消費者向きの試飲会が開かれた。月曜日の平日の午後であり、静かな雰囲気での試飲会であったが、それなりに味わえた。マンハイムの音楽学生がイタリアンバロックやバッハのチェロ組曲をバルコンで弾き鳴らす中での静かな午後であった。天気はよかったが午前中に走っていたので、些か身体に堪えた。

グーツリースリングは、2014年の特徴で濃くはあるのだが繊細さに欠けて、特別な魅力がないのは予想通りだった。オルツリースリングも酸が結構表面に出ていて、若すぎる特徴が表れていた。ハールトの方は秋になるとやや重い感じがするのだが、早い時期には酸が前にはだかっているので酸に重みがある。ギメルディンゲンの方は、いつもの柑橘系の酸であるが、薄っぺらさは否めない。

それに続くビュルガーガルテンは流石に複雑だ。こうして比較すると全く違うのである。秋の試飲ではこうした旨さが感じられないのは産が引っ込んでしまっているからだろうか?それとも2014年の気候がこの土壌にあっていたのか?確かに軽さのない土壌であるが、独特の土壌感はある意味マンデルガルテンなどにも似ているが、複雑さは面白い。

これについて、親方に尋ねると、2014年はそれほど多くの醸造所が成功している訳ではないと、グーツリースリングの下のリッターワインのキュヴェーからして手づみで収穫しているというのだ。これには大変驚いたが、全体の出荷量を落として質を保とうとすれば信じられないわけではない。そして、もう一つ上のヘーレンレッテンと価格は2ユーロ安くとも質は変わらないというのだ。そして木樽を使わないながらも、十分に酸化させていて、十分に現代的なリースリングとなっていることを自負していた。「還元法は15年前のもの」だというのはっとした。シュヴァルツ親方が辞めたときだ。

2013年のグロースゲヴェックス「ブロイエル」も秋に試飲したときよりも大分良くなっていた。これも出来のよさが示されていて、この醸造所が実は知らないうちに、嘗ての栄光時代のそれを飛び越えてしまっていることに気がつくのだ。



参照:
プロダクトバイ耕作者 2015-04-27 | 試飲百景
偽善に満ち溢れたこの世 2015-04-20 | 雑感
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負の遺産に向き合う姿勢

2015-05-05 | 歴史・時事
ミュンヘンのナチ博物館が漸く完成したようだ。負の遺産であるが、戦後七十年でおおよそ百年近くなる過去を確りと歴史としていかなければならない。そこには修正主義者が発言する余地などはなくなってくるだろう。最近日本の明治維新から敗戦そして戦後レジームが歴史的に洗い直されようとしているようだ。

東京からは、安倍首相の合衆国訪問とその反響が報じられている。新任の特派員のようで、あまりにも前任者が主観的な報道をしたのに対して、記事の目的もあるだろうが、とても引いた客観報道でとても好感が持てる。もしこの特派員も主観的な声を張り上げなくてはならないようになるとすれば、恐らく独日の外交問題にもなるような状況であろう。そもそも各界の指導者が目を通すような高級紙が、前任者のような声を上げるようなことは尋常ではなかった。カルステン・ゲルミスも最初は外交的な記事を書いていたのである。

つまり、安倍のワシントンでの演説の「謝罪」を一切しない姿勢は一貫していて、70周年の発言にも絶対それがないということを証明したとされている。いずれにしてもそれに対して騒ぐ、中共も朝鮮も外交問題であるよりも国内問題であるというのは確かであろう。しかし同時に重要なのは、やはり日本の国内問題であるということで、歴史化の流れの中で日本人もそれを改めて直視していかなければいけないときに来ているということでもあろう。

月曜日の朝一番で走った。起き掛けのむっとした感じが気持ち悪かった。いつもの沢の往復路だ。昨晩の降り付ける雨のためか今年初めて美しい緑が拝めた。まさしく緑の五月だ。周りの緑が押し出して道が狭く感じるぐらいである。外気温は摂氏15度ぐらいなのだが、昨日までとは違い完全に夏日和である。全館から結構足が進んだ。ピッチを長めに切ることを心掛けて嘗て短いコース取りでそうしたような感じを思い起こした。11分は固いと思ったが、折り返し前は結構堪えた。11分1952歩は前回よりは悪かったが、復路は出来るだけ落とさないように努力した。それでも陽射しが暑く、沢の緑から湯気が上がっている。水の温度に対して森の空気が冷たいからで、湿気が高いのは気温が上がってきているからだ。とても美しいのだが、可也辛い。前回よりは落とさずに、最後はスパートもかけたが23分3967歩は前々回の記録とあまり変わらない。そのときは薄っすらと汗を掻いた程度だったが、今度は十分に汗を掻いた。

往路飛ばして、復路をどのように走れるかだが、往路で行き着くまでやらないとこの感覚もわからない。復路も飛ばせる可能性を追求しなければいけない。それで、漸くフルマラソンで4時間ぐらいの走りになるだろうか。3時間で走る速度ではなかなか走れない。これは忘れた方がよいかもしれないが、往路と同じ速さで復路もこなすようになれば、そのうちに強くなるのだろうか?

背中の張りが凄い。肩だけでなく脹脛も調子悪かったので、思い切って走ったのだが、背中に張りが来るとは思っていなかった。姿勢が悪かったのか、足元が悪かったのか、分からない。



参照:
良し悪し判定の水先案内 2015-05-04 | 生活
異常なI’m not Abeな事態 2015-04-30 | マスメディア批評
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良し悪し判定の水先案内

2015-05-04 | 生活
水曜日に石切り場で登ってから、運動できていなかった。一時は体重が74KGを越えていたが、軽く走って戻ってくると71.4KGと落ちていて安心した。昨晩は夜中に初めて肩が痛んだ。左肩の故障を夜中に感じるようになったの初めてである。大分動くようになってから無理に動かすようになったので余計に痛みが来たのかもしれない。右肩も本格的に使う必要から酷使すると筋などに張りを感じるようになってきている。痛みがあるとどうして気が失せるが、アウトドアー用の眼鏡が出来たら、本格的に攻めたいと思うので、何とか肩を治したいのだ。

小雨がちでその合間を縫って短いハイキングコースの林の中の登りを駆けた。7分で林道に出たところで今度は林道を降りてくる。1153歩はそれほど悪くはない、そして降りてきて17分2755歩である。足元が悪く気も冴えない割にはよく走れるようになってきている。今購入を画策しているGPSトレーニング計測器を使うと更に色々なことが分かるかもしれない。その話を上海マラソンマンにすると、ワイン街道のノイシュタットにあるポーラと称するメーカーが日本でも同じようなもの販売しているのを知る。

今回こうした機能を研究していると、心拍測定が腕輪のセンサーで出来る血管の色判定が流行っているようで - 血流酸素計の光学測定は古典だ、アップルウォッチにもその機能がついているようだ。しかし、このセンサーの誤差は結構話題になっていて、従来の胸バンドに比べると可也いい加減なものらしい。勿論通常の人にとっては唯の目安でしかないのでどちらでもよいのだが、ブレスレットで全てが乗り越えられたわけではないようだ。

起床して小水に立つと、おかしな臭いがした。飲み過ぎかと考えたが、よく考えると前日に今年初のアスパラガスを食したのだった。いつものように屑の安いものを少し食しただけだが、尿に直ぐ効果が表れた。そのためにハムを三枚、そしてイタリアの新ジャガイモを添えたのだった。

二日目は、ハムの代わりにキノコ入りのミニザウマーゲンをつける。ジャガイモは休んで、米でも炊いておこう。そして、ミニザウマーゲンに合わせて荒く太いアスパラガスを残してあるので、最後に肉汁で炒めるのだ。そしてワインは一度目の残りのフォム・ブントザントシュタインである。2012年産がそろそろ飲み頃と見てレープホルツ醸造所のそれを開けて感動した。完全に開きかかって素晴らしい香味を放つ。独特の果実風味が小気味よく乗り、酸も全く過不足ない。これこそ瓶熟成というものであり、飲み頃というものである。当然ながら瓶詰め直後の新鮮さも全く薄れていないどころか、開花しているのである。このような短期間の熟成を体験するとレープホルツのリースリングの凄さを感じる。ガンツホルンもあと三年ぐらいはとても素晴らしいことになるだろう。パイロットワインとして最後のブントザントシュタインがもう一本あるので安心だ。



参照:
購入した安いティケット 2013-09-30 | 雑感
オーヴァーヒートさせない 2015-03-07 | アウトドーア・環境
2007年に鼻を突っ込む 2014-01-07 | ワイン
花冷えも復活祭まで 2014-03-23 | 生活
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ザールへ再び味試し

2015-05-03 | 試飲百景
身体が冷える。気温が下がっているのは事実だが、少々重ね着をしても陽の射さない室内は寒い。最近は指先やらが冷たくなることが多くなった。原因は分からないが、以前ならば簡単にヒーターを点けていただろう。それを一切しなくなったことも原因だろう。降雨のために走れていないことも冷えの原因になっているかもしれない。

五月の末にザール地方にワインの散策に行くことを計画している。機会があればザール流域も時々は訪問したいが、どうしても試飲が必要になると宿泊しなければいけないので、なかなか実現しない。前回は2013年8月であるから二年近くになる。昨年はあの地域は軒並み不作で、よいリースリングを選択するなどの贅沢なことはいえなかった。しかし2014年産は十分な収穫も出来たようで、あの地域としてはボディー感のあるリースリングに巡り合えるだろうと想像している。そもそも個人的な好みとしては構築的なミネラルに繊細な酸のリースリングが好みであるから、綺麗なものが見つけられたらと思っている。

しかし時期が時期だけに本格的なものは試せない。但し現地情報と下位のワインでその傾向が確り掴めるので、発注してこれることは間違いない。五月末にはラインガウもプファルツも一通り傾向が分かっているので、六月のナーヘでの試飲とともにある程度の全体像は掴めるに違いない。個人的にはあまり期待をしていない2014年であるがそれはそれなりに飲み代を確保するのだ。

それでは、ワインの試飲には夏が適当かといえば、前回の訪問の2013年のように殆どのよいものは売り切れていた。だから、遅いとこれはこれで遅過ぎるのである。如何に選ばれた高級ワインを確保するのが難しいかはこれで分かるように、それはどこの国のワインでも同じで、目利き鼻利きが試飲などを繰り返して更に優先予約を使わないと本当によいワインなどは入手できないのである。そのための試飲なのだ。

また予定通りに進めばミッテルラインへも数年ぶりに出かけて、そこで試飲してきてもよいと考える。そこのスレート土壌こそがまさしくスレートリースリングの典型で上手に斜面を使って葡萄を腐らさせていなかったら結構質のよいものも出来る筈だ。今まで試したなかでは、ラインの中州のリースリングには感動したが、概ね大柄で味の一辺倒な典型的なスレートの土壌感しか感じられていない。若干土壌が単純なのかもしれないが、南プファルツのレープホルツ醸造所がなしたことぐらいはそこでも出来る筈だ。



参照:
肉汁たっぷりを活かす 2012-08-30 | 試飲百景
ザールリースリングの旨み 2012-08-20 | 試飲百景
中之島に永く根を生やす 2009-06-28 | ワイン
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燃え尽きそうな味わい

2015-05-02 | 文化一般
歌劇「ルル」の第一幕をピアノ譜を目にして流した。シゴルヒの登場からシェーン博士と画家の絡み、これほどの表現主義的な音楽があったのかと、改めて聞き逃していたものを確認する。マーラーの交響曲六番を二十世紀の交響曲の行き着いたところとしたが、この表現力は劇場音楽として超越している。エルヴィン・シュタインのピアノ譜の威力は顕著で、骸骨にしゃぶり付くと同時に肉付けが味わえるは、ハイデルベルクの人間造形の比ではない快楽の極地である。こうした音楽的な造形を通して、西欧近代文明が行き着いたそれを味わえるのだ。

水曜日には先日訪ねた石切り場を再訪した。お付き合いであるが、前回は肩を痛めたあくる日であまり顕著ではなかったが、今回は左手を伸ばすたびに悲鳴が出た。明らかに傷が創傷となってきていて当初よりも痛みが増しているのが明らかになった。それでも無理して悲鳴を上げながらもなんとか強制的に動かしているので、筋肉の傷口が滑らかになるのも早いと思う。昨年の右肩の痛みよりははるかに開放的である。

その帰りパン親方の案内で新装成ったシュロース・パークのビアガーデンなどを訪れた。なかなか見ごたえのある庭になっていて、驚いた。これならば地元縁のヒラリー・ハーン嬢が再訪しても恥ずかしくはない。バーデン・バーデンかと思うほどの雰囲気になっていた。そして、もと親方のやっていたもしくは実家のあったカフェ周辺を見て、ついでにダンスホールも町医者と見学した。所詮田舎であるが、カジノのある保養地でもあるから、勿論それぐらいの雰囲気はあっても当然であろう。旧操車場を使って音楽ホールをとの話もあったが、容物を作っても中身がなければどうしようもない。それは我が町にある個人所有のオペラ劇場が結局グライボーンのようにはらなかったのと同じで、そこでせめてフライブルクのバロック管弦楽団ぐらいがピットに納まるぐらいでなければ駄目だった。



参照:
パンチの効いた破壊力 2015-03-08 | 文化一般
二十世紀末を映した鏡 2013-11-05 | 文化一般
神々しい喜びよりも 2012-07-10 | 雑感
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ハイテク製品の収集効果

2015-05-01 | テクニック
眼鏡を注文した。前回のものが2013年9月なので、これほど早く新しいものを作るとは考えてもいなかったが、現在使用しているものを壊してしまうのは凌ぎない。そして最初からアウトドアー用には向かないと気がついた。先ずは枠が大き過ぎて、更にレンズも大きめにしたからだ。前回のものが壊れてしまった後、前々回の眼鏡をアウトドアーにこの二週間ほど使っていたが、車の運転に不安だった。明らかに視力が足りない。また岩に吊るが当たると直ぐにかしゃいで落ちそうになる。そうなると現行の大降りのものを持ち歩かないといけなくなる。結局壊れやすくなる。そこで決断した。

新しい靴下を履いた。色違いのものとはマイナーチェンジしているようだ。そもそもトレイルランニング用具の歴史は短いので、こうした靴下のメーカーにとっても様々な試行錯誤が必要だろう。明らかに踝が着脱に当たる場所が薄くなって破れそうなのだが、そこが違うように編まれている。生地も、前回のものが綿の感触で堅かったのだが、今度は大分ソフトだ。最初のもエステル主体で変わらないはずだが、今回のは67%のそれに続いて、16%のナイロン、6%のマリスキンライフというナイロン、5%のシーコール、4%ウール、2%エラステンだから、なんと綿が入っていない。そもそもこの商品は綿との混毛だった筈だ。だから新しいものは綿のごわごわした感じがない。

送料の関係でもう一つ靴下を発注した。届いて初めて二足組であることを知った。価格が半分だったので、一足当たり上のものの四分の一の価格である。安売りを購入したことがあるが、比較的早く破れたが、今でも二足目を愛用している。但し普通のシティーライフに使っているので、その機能に関してはあまり分からない。足が快適かどうかで、それも温かいか暑すぎないかが問われるぐらいだ。今回のものは40%綿、38%ダクロンのエステル、20%ナイロン、2%エラステンである。少し暑すぎる感じはあるがダクロンの風合いだろうか?

靴に拘るようになった関係で、最近はソックスコレクターになった。使うと直ぐに駄目になってしまう靴下と長く使えるものとの差がある。機能がよいものはあまり長く使えない傾向が強い。その価格も決して安くはない。上のトレイル用は19ユーロ、四分の一の価格でも4ユーロほどはする。それでもその機能は嘗ての混毛ものとは全く異なり超ハイテク機能なのである。なによりも重量が違う。



参照:
洗濯してみないと分らないが 2014-07-04 | 生活
温度調整つきの環境 2013-07-15 | アウトドーア・環境
合わせものの楽しみ 2015-01-27 | 生活
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