Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

脱原発よりも遥かに偉大な罪

2011-08-27 | 雑感
首相退陣を前にして、FAZが菅首相の偉大な業績を振り返っている。政権運営への最初の障害となった「国民から全く受け入れられなかった増税」への誠実さから、政争や官僚機構の四面楚歌の中での災害対応へと最終面での写真入りの大きな記事となっている。

偉大な功績として、「永い自民党政権の負の遺産であり、それどころか民主党においても継承されて強化された原発依存」からの脱皮として、浜岡原発の停止処置と再生可能エネルギー特別処置法の二点が挙げられる。しかし、住民の被曝を避けなかった未必の故意となりかねない処置が、今後の状況次第ではそれを帳消ししてしまう以上のものになる可能性を指摘している。

さて身近なところでは、フィリップスブルク原発の福島のお陰のモラトリアムで早期に停止された古い第一号機が、再稼動の危機にあるという話題である。事情は、その電力配給地域に当たるマンハイムに火力発電所を稼動されることを緑の党のバーデン・ヴュルテムベルク州が渋っていることで、ボンにある産業省に含まれるあらゆるガスなどの公共送信網を管轄する配給ネット庁がシュトッツガルトの州政府を脅しているというのである。

11月までの火力発電所のブロック3のあらゆる許可が九月初めまでに与えられない限り、第一号機を緊急的に高い電力需要を必要とするピーク時のバックアップ発電施設として今後維持していくという。当然のことながら、それを緑の党の政府が許すことになれば、党の根幹にかかわることであり、脱原発に反することになる。

あまりに暑いので床屋に行った。今年最後のサマーカットの心算である。福島のことなどを話したが、やはりフィリップスブルクになにかが起きたときにどうしようもないという話になった。



参照:
Die Tücken des Systems, Petra Kolonko, FAZ vom 25.08.2011
Philippsburg als Reservekraftwerk, FAZ vom 24.08.2011
世界的評価の高まる菅政権 2011-06-03 | 歴史・時事
歴史に残る宰相 菅直人 2011-05-20 | 雑感
政治課題としての環境認識 2011-01-07 | マスメディア批評

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