Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

すは、偽物ファン・ゴッホ作

2014-02-03 | 文化一般
偽の美術骨董品が出るとすはと思ってしまうのである。日頃からその市場価値に不信感をもち続けているからであり、芸術作品の本当の価値はそのようなところにはないと考えているからである。ゆえに、訳の分からない高額の価値を付ける市場は、要するに資産価値と言うか、需要と供給の関係での人気投票に他ならないから出る。本当は株式市場も企業の将来性や可能性に市場価値が付くものでなければいけないのが実際には投機的な価値しかつかなくなっているのと同じである。

今回はファン・ゴッホの「パイプを咥えた男」が偽作であるという情報が出た。それは、チューリッヒの美術館に永久貸与として飾られている。カタログに必ず載っている名画なので、ご覧になられた方も多いであろう。

赤のバックに耳を包帯で包んだ緑の上着を着た油絵である。スイスで殺人犯の無罪などを勝ち取っているハンスペーター・ボルンによると、この偽作の素性ははっきりしているようだ。そもそもそれはエミール・シュッフェネッカーによってゴッホの死の直後オマージュとして創作されたものとある。それを作家本人がワイン商に「偽作」として販売して、それがのちにポール・ローゼンバークの手に渡った - 要するに現在においても「ネットにおける有価値化」のようにいつものユダヤ経済である。そして、それがギリシャ人リーダー・スタヴロス・ニルコスの手に落ちて、その息子か美術館に提供したようだ。

ボルン氏と共著しているのは、ムゼーデュフランスの元ディレクターであったウベルト・ランディとなっていて、「Schuffeneckers Sunflowers and Other van Gogh Forgeries」としてE-Bookとして好評発売中である。



参照:
Unter Fälschungsverdacht, FAZ vom 31.1.2014
持続性の無い文化の担い手 2013-08-22 | 文化一般
偽造する人、商う人、騙される人 2012-01-22 | 文化一般

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