Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

笑止千万な旧姓に拘る人々

2014-10-15 | マスメディア批評
馬鹿らしい記事を見逃していた。いつも極東から日本政府の問題などを伝えるゲルムス氏の記事である。それによると2012年に日本の外国人登録法が改正されたようで、特にドイツ人が困っているというのだ。

それは、日本人と結婚したドイツ人のパスポートにあるgeb.つまり旧姓がそのまま日本での外国人登録書に採用されるようになったことである。何が問題かは、頭に来ている例えば小林スザンナさんであったものが、新しいものではKobayashi Geb Dicke Susannaとなっていて、正式な契約などは全てこれを書き込まなければいけなくなったことである。記者が買い物などのカードには全て書き込むのかと尋ねると「夫が買うから大丈夫」と話す。そして、文句を在京ドイツ大使館に寄せるのだ。

もしくはガブリエレ・クボさんが二年ごとに免許を書き換えに行くと、Wagner Kubo Geb Wagner Gabriele Theresiaが正式名称と鳴るのだが、場所がないのでTheで終わっているというのだ。これまた大使館に権利の侵害を訴える。在京のロベルト・フォン・リムシャ大使館スポークスマンは「馬鹿な話だ」とはき捨てる。

日本の当局つまり外国人管理局は、それに対してどこの外国人を対等に扱うために仕方ないと言い訳する。日本人の多くはこれを読んでそのように感じるか?何を考えるか?

個人的には大変立腹した。一つは、出入国の法務省の官僚などもドイツで修士などを習得しているのを見ていて、またFAZ批判などをしているのを聞いていて、初めてなるほどと思うこともあった。しかし、geb.のピリオドを落としているのは明らかにアルファベットの表記法として大きな問題があり、白痴 としか思われない。

しかし、四人のドイツ人妻がここで取り上げられているが、その国籍とその講義の仕方などが馬鹿馬鹿しく、この記事の取り上げ方も馬鹿馬鹿しい。この記者が書いているものとして、この高級紙の内容としてもとても腹立たしいものなのだ。

一つは、その追加情報とされる連邦共和国の旧姓併記の問題で、本当にそれは追加情報なのだろうかという疑惑である。これは、ナチ時代にさかもどるまでもなく、一種の血統主義の名残りで、大分その傾向が薄くなった感のある連邦共和国のそれもこの影響をまだまだ払拭するまでにもいたらず、それどころか2000年ごろからの新しい移住法には大きな憲法違反の疑いがあるのだ。要するにパスポートに旧姓などを明示している限り自業自得としか思われない。

個人的にも初期のビザなどの申請には母親の苗字までを書かされており、今でもその書類は当局に保管されていることを考えれば、なるほど記者が言及するように官僚主義のドイツから官僚主義の日本へという構図が成り立つ。その通り、明治以降のそれはプロシアの十九世紀前半の官僚主義を取り入れたのだった。

もう一つの大きな問いかけは、夫婦関係におけるこの中途半端な感覚であり、結婚と国籍もしくは旧姓などのそれに深く関わっている。更にドイツ式に旦那が支払いを済ませるとなるとほとんど笑うしかないのである。だから、この奥様たちの運動は在京大使館経由での訴えかけにしかならない。本当に戦わなければいけないのはそのようなことではないのは明らかなのである。

一時、朝鮮民族のそれからか夫婦別姓が日本でも話題となっていたが、こうした問題は官僚主義やその他の問題ではない。この問題を凝視しないことには到底イスラム問題なども凝視できないに違いない。

そもそも日本などの人権意識の低い国に喜んで住んで、なんだかんだと文句を言うならば、外国人として、シナ人や朝鮮人と手を繋いで社会運動をするべきことなのである。それが日本の社会のためになるのである。



参照:
Gestatten, Wagner Kubo Geb Wagner, Careten Germis, FAZ vom 6.10.2014
醜悪を隠す被り物を取れ 2009-11-14 | 歴史・時事
目の黒いうちの工程表 2012-11-24 | 雑感
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