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Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

アポカリプス・ナウ

2011-11-01 | 
ドイツも米国文化の影響から逃れられない。明日の祝日を前にパンを買いに行くと、坂の上から十三日金曜日のジェイソンのような面の若者が一人歩いてくる。ハロウィーンの変装とは分るのだが、急いで車を発車させた。

我々の感覚からすればあれは明らかにアウトノーメンとかの反グローバル団体アタックと行動を共にすることの多い過激派の黒装束グループである。車の窓を割られないうちに逃げたい気持ちにさせるのだ。

その前に眼鏡屋によってアポイントメントを取っておいた。眼の調子が良いときに出向いて、検眼して新しい眼鏡を注文しなければいけない。これでまだ日程を決めていない年内の重要なアポイントメントは只一つとなった。二ヶ月しかないのであまり後がない。

先日から同じような夢を見るが、階段を上り下りするのが共通していて、なにかこのような状況を反映しているのだろうか?

週末の新聞の文化欄を読んでいたら、リヒャルト・ヴァークナー音楽祭で作曲家生誕250周年を記念して、ニーベルンゲンの指輪四部作の演出家が漸く決定したとある。ベルリンの市民劇場の演出家フランク・カストルフで、当たるも八卦外れるも八卦の選出と言うことである。カタリーナはそれを称して、「彼のベルリンの舞台は気に入られないに違いないが、職人技の清潔な仕事をする」としている。

本人も既に南ドイツ新聞に対して、「何処へ向かうべきか、指輪の旅」としていて、舞台芸術にアレクサンダー・デニーを指名して、「テキサスを考えている」と語っている。そして、「ヴァークナーは偉大な映画音楽でもある」として、「アポカリプス・ナウ」としていることから、福島後の「指輪」を想起させる。

来年分の配券に外れて、これで2013年に記念碑的な公演で初めての「四部作」を体験してみたい気持ちに漸くなった。

昨晩は、ラインガウの歴史的一等地の一つであるマンベルクのエルステゲヴェックスを飲み干した。フォン・ジンメルン醸造所の2005年産のグランクリュである。2005年産は最近飲んだビュルガーガルテンが悪くなかったので開けたのだが、2005年はラインガウでも良い遅摘みが出来ていて期待したのであった。

結果からすると、アルコール13.5に対して糖を十分に残しているので、未だに残糖感が強過ぎる。恐らく、酸の分解以上に糖比重が高過ぎたのだろう。ゆったりした酸があっても、このバランスでは素晴らしいグローセスゲヴェックスとは評価出来ないのである。醸造所にとって初期のグローセスゲヴェックスであるだろうから、この傾向は改善されていると思うが、あまり葡萄の糖比重が上がってしまうと綺麗な辛口とはなり難い。

特に歴史的な地所の多くは熟成度が高い地所であるので、温暖化の現在特に2005年のような年の場合、健康な葡萄で十分に酸を分解させることの難しさを示している。如何にグランクリュの辛口リースリングというものを醸造するには葡萄の生育からして高度なノウハウが必要であるかがここに証明される。その辛口の糖を更に絞って長持ちさせることはまさに神業の職人技なのである。



参照:
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