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Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

仏ストレステスト後の指針

2011-11-19 | マスメディア批評
フランスは原発を維持したいのは周知の事実である。そのためにも更に厳しい基準が管轄役所であるIRSNから示された。

それによると、福島を受けてニースなどの地震帯も考慮して地震対策と洪水対策や大火事対策を強化せよと言うことである。さらにブラックアウトが長く続いた時、冷却水がなくなった時も想定して、堅牢な核施設を要求している。要するに、ストレステストの先に明確な指針として出てきたものなのである。ストレストテストはこうした現実的な策を検討するためのテストでしかなかったと言うことになるのだろう。

具体的には、ディーゼルによる発電システムの耐震性とマルチ化と高台への設置、また圧抜きのシステムやとそのフィルター機構なども耐震性が無くては駄目だと言うのである。東電が塩水に浸かるような発電システムしか準備していなかったことだけでも業務上重過失なのは世界の常識である。未だに強制捜査をしない日本の検察は何をしている。

IRSNは、一方こうした改善命令の時期などを指定していないようで、次期大統領選に社会主義者オランド氏を支持する緑の党の支持者層には大きな不満が挙がっている。フランスには現在58機の原発が操業していて、フェッセンハイムのみならず24機が老朽化していて、2025年までそれが稼動することになっているからだ。

オランド氏は、フラマンヴィルの新型EPR(European Pressurized Water Reactor)建設を堅持する一方、原発依存率を75%から50%へと低下させることにしている。新型機の安全性にはIRSNのお墨付きがついている。一方、化学工場など工業地帯にあるグラヴリン、トリカスタン、サンアルバンなどの危険性が指摘されている。



参照:
Französische Atomreaktoren nicht sicher genug, FAZ vom 18.11.2011
アルザスの原子力発電所 2011-07-06 | アウトドーア・環境
溶融落下の政治手腕の必要 2011-07-09 | マスメディア批評
まやかしの安全対策基準 2011-07-21 | テクニック
救命具を設置しない旅客機? 2011-08-20 | 雑感
フランスにおける福島の影 2011-04-24 | マスメディア批評
ベルリン、原子力の創世と終焉 2011-07-07 | 歴史・時事
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