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パン屋√s(ルーツ)。

一人で営んでる「パン屋√s(ルーツ)」の日々。

パン焼いたり、つぶやいたり、パン焼いたり。

嬉しい交換。

2010-07-26 | パンのこと。
店にはいろいろなお客様がお見えになる。

先日、ラズベリーをご自分で育てて、ジャムにしてくださったものを頂いた。
(あ、先日のラズベリーソースをお持ちくださったお客様とはまた別な方で)



↑まっ赤で美味しそう~。
相田みつをさんのカレンダーで作った箱がまたイケてる。(右側)
こういう、素敵なセンスが垣間見れて嬉しい。

ジャムもすっごいウマイ!
プチプチとしたタネの存在感が嬉しい。
香りもすっごく強くて、野生を感じる(笑)。



↑頂いたラズベリーでラズベリー酵母を起こし、焼いたパン3種。
ラズベリーの酵母液100%です。
左手前はラズベリー酵母液100%のシンプルなミニ・カンパーニュ。
右はそのシンプルな生地に胡桃を入れて。
上はその生地にカレンズ(干し山葡萄)とクランベリーをどっさり。
(入れすぎて、形がうまくまとまらず・・・)

試食するほどの量はなかったので味はわからないけど、焼きがったパンの
香りはラズベリーの甘酸っぱいイイ香りだった。
美味しく召し上がってくださったら嬉しいなあ。

来年はラズベリーを植えて、いつの日かラズベリー酵母パンを焼くのが理想。



↓ そして、またまた別のお客様が「カシス」をひっさげてご登場!!



カシスって、居酒屋によくある飲み物で「カシスオレンジ」とか「カシスソーダ」とか、
そういう時にしか見ないモノで、カシス自体がどういう物体なのかまるで知らなかった。

もう、びっくり。
パンを買いにご来店くださるお客様の旦那様がカシスを育てはじめ、カシス農家としての
人生を送りはじめているのだという。
で、このたび、酵母起こしが趣味の私に、カシスで酵母を起こすなり、パンに使うなり、
何か用途があれば使って欲しい・・とご丁寧にお持ちくださった。

ホント、驚くなあ。
岩手でカシス・・・って育つの?と思いきや、寒いところがイイらしく、青森が適所らしい。

んで、よく見るとこんな感じ。


ちょっとブルーベリーに似てるような気も・・・。

↑小粒と大粒とで種類がちがうんだって。カシスにもイロイロあるんだねえ。
(あ、手相占いしないでくださいね。「結婚運、ゼロだな」とか言わないように(笑))

食べてみると酸味が強くて爽やか。
私は好きだなあ、この味。
でも、奥様はこの味がダメみたいで「美味しくないんです」と繰り返しおっしゃる。



奥様が作ってくださったジャムも頂いてみた。
カシスって色がムチャクチャ綺麗なんだね~!
ロゼワインの色付けに使うのも納得できる。

で、お味は・・・・。
ぬお~っ、ウ、ウマイ!!
奥様はジャムも「美味しくなくて・・・」と仰るが、ウマすぎるっ!!
「何かに使ってほしい」とお持ちいただきましたが、あの~、このままで
いいんじゃないでしょうか・・・。十分じゃないでしょうか・・。
とにかくウマすぎる。酸味が強い分、この季節にはぴったり。

パンにしてみますが、ジャムやジュースが相当イケてると思いますっ!!

何がスゴイって、カシスを栽培するという目のつけどころがスゴイよなあ。

で、とりあえずカシスで酵母起こしを開始しています。
パンが焼けたら食べてもらおうっと。

こんなふうにお客様が酵母の素材を運んでくださることがとても嬉しい。
それって、√sのパンが自然界のものから酵母を起こして作っている・・って
コト、わかってくださっているってコトだもの。

私にとってパンを作る行程の中で一番楽しいのは酵母起こし。
「仕込み」も「成形」も「焼き」も楽しいけど、イチバンは酵母起こし。
だから、すでに酵母の培養が済んでいるイーストは使いたくない。
せっかくの楽しみが半減してしまうから。

そういう私の楽しみをこうして増やしてくださる事、とても嬉しいです。
ありがとうございます。
そして、それらの素材をパンという形に変えて、お客様の元へお返しすることも
嬉しい。
そういう物々交換、楽しいし、心があったかくなる。

さて、無事にカシスもパンに変身できればいいなあ。
カシスってマニアックだけど、用途が広がる可能性大だね。

「こんな使い方あるよ」ってアイデア、あったら皆さんも教えてくださいね。




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楽しく、オドロキのレシピたち。

2010-07-19 | パンのこと。
日々、パン屋でお客様といろんな話をする中で、お客様からパンの食べ方について
いろいろと教えて頂くことが多い。
しかも、「あっ」と驚くようなレシピが多い。

私自身は料理は非常に苦手。(←キッパリ。パンは焼けても料理は・・・)
だから簡単で尚且つ、美味しくパンを楽しめるレシピを教えていただくことが
と~っても嬉しい!

今日は皆様に教えていただいたレシピの一部を紹介します。



↑食パンにバターを塗って焼き、納豆と刻み海苔。
意外な組み合わせが楽しい。
普段は納豆と言えばゴハン(お米)でしょ?
焼いた食パンの場合、ゴハンのようには水分が多くないので、もっちりとならずに、
サクッとした歯触り。
存在感あるパンが納豆を受け止めているのが新食感。
海苔はハズせないサポーターです。
梅こぶ茶を合わせて和食の佇まいに。





↑「胡桃の底力」とブルーチーズ。
ブルーチーズを塗って焼くだけなんだけど、ブルーチーズ独特のくさみと
塩加減が胡桃のパン生地となんとも合う。胡桃のコリっとした香ばしさと
チーズの滑らかさが対照的。
冷えた白ワインが欲しいッス。




↑これも「胡桃の底力」編。
なんと~!バナナ!
これも合う!バナナのクリーミーさと胡桃が合います。
バナナのフルーティな味もまた胡桃と絶妙なマッチングを見せる。
今の季節ならアイスコーヒーか麦茶と一緒に。



↑かなり洒落てる「黒ごまとレーズンの二人三脚」。
クリームチーズを塗って、生ハムと新たまねぎのスライス。
ちょっと高級感出てません?
これもウマイ!
キンキンに冷えたスパークリングワインなんかいいんじゃないでしょうか・・。
ま、冷えた日本酒も合うはず。(←自分が日本酒好きなだけだったりする・・・)

というように皆さん、本当にオドロキのレシピをありがとうございますっ!
まだまだ教えていただいた組み合わせがありますので、次の機会に
紹介しますね。

あ、上の画像で「コレ、違ってる!ワタシ、こういうのを教えてないよ~」って
方、訂正をお願いしますね(汗)。




↑レシピとは関係ないけど、ちょっと珍しいかもしれないので登場させます。
コレ、ゴボウの花。
なんか、ゴボウからは想像できないような姿なだけに、その意外性が余計に美しい。

ここ数日暑さが続くけど、こういう花のおかげで少しだけ涼しい気持ちになれる。

さて、夏本番ですね。
皆様、扇風機と共に(←あ、暑い?)お待ちしていますっ!!
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苺酵母パン、ご試食ありがとうございました。苺が尽きました・・。

2010-07-02 | パンのこと。
前回の記事でお知らせした販売しそこねた苺酵母のパン。

ここ数日間、試食でお出ししました。
ご試食いただき、ありがとうございました!



↑こんなふうに小さなスライスでしたが・・・。
ご試食いただき、ありがとうございます!
店では予めスライスしたものを置いておくのでなく、お客様がいらしてから
1つずつスライスしてお出しする・・・という方法だったのでちょっと作業が
遅くてごめんなさいね。
パンを予めカットしてお皿に置いておくと、どんどん乾燥が進みます。
できるだけカット後の乾燥を防ぎたいので、このように致しました。

でも、いろいろな感想が聞けて楽しかった。
「無茶苦茶苺の香りがする!」とか「言われないと苺とはわからないかも・・」とか
「苺のタネのつぶつぶ感がイイ」とか「ビニールハウスの苺じゃなくて野生の苺の味ですね」とか。

こんなふうにお客様の反応を直接感じれるのは嬉しいなあとしみじみ思います。
通販の方もメールで感想をお寄せくださったり、ありがとうございました。



↑苺酵母のパンの説明と「販売はできません」と悲しいお知らせのカード。
来年は使いませんように・・・。

苺がなくなりましたので試食は終わりとさせていただきます。
またこんな失敗企画がありましたらお付き合いくだされば有難いです。

皆様、いつも本当にありがとうございます!
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畑の苺、大不作。苺酵母のパンは販売できません。

2010-06-19 | パンのこと。
母が畑に植えていた苺がやっと実る。
が、あまりに採れない・・・・。
やはりこの天候不順が大きく影響している。(としか考えられない・・・)

本当はもっと苺が取れるはずで、その苺で酵母を起こし、苺酵母のパンが
デビューできる予定だった。



↑ちらほらと畑にまばらに見える苺。
もっともっと欲しいのに・・・(涙)



↑ま、とにかく摘んで。苺のいい香り!



↑そして苺酵母を起こす。数日で気泡が立ってきた。元気に育つんだぞ。


で、その酵母と畑の苺をまるごとすり潰し、水分として生地を仕込む。
水は一切入れない。すべて苺の100%果汁を水分とした贅沢なパンにした。
水を入れるとその分、苺の香りが薄れる。

このパン、シンプルだからこそ苦戦する。予想どおりだなぁ。

苺果汁は苺の甘みもあるけど、苺の酸っぱさが強い。
その酸っぱさはパンに入れても特徴的に目立つ。
苺の酸っぱさを和らげるためにほんのすこ~しだけてんさい糖を入れて。


↓で、数回の亘るトライアンドエラーで焼けました、苺酵母のパン。



あ、全体像撮るの忘れちゃいました。カットしてしまったけど、こんなカンジ。



↑うっすらピンク色なのがわかります?
スライスしてちょっとグリーンを添えておめかし。写真用っス。
これ、苺の香りがほんのりしてムチャクチャウマイ。

しかし、残念なことに、今年は畑の苺がとっても少ないので販売はできません。
でも、試食できるようにご準備しておきます。
とっても小さいスライスになると思いますが(汗)・・。

通販の方は備考欄に「苺のパン、試食希望」とご記入くださいね。
小さいスライスをコロン、と入れますよ。

ご来店の方で試食をご希望の方は、お電話ください。「苺酵母パン、とっておいて
ください。」とおっしゃってくださいね。

本当に少しずつしかご試食いただけないんですけど、
召し上がってくだされば嬉しいです。

ご試食は畑の苺が終わり次第終了しますので、たぶん数日間で終わりです・・。

来年、苺がたくさん実ったら販売したい!と今から息込んでいます。

ああ、おてんとさま、来年はどうか豊作でありますように・・。

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「桜酵母パン」焼きました。でもリリースできません・・・。

2010-05-23 | パンのこと。
今年の春は寒かった。
で、桜も遅咲きだった。
桜がやっと咲き、すぐに散り(泣)、桜の葉が出たので摘み取って桜酵母を起こす。



↑八重桜の若葉と花弁。
若いほうが元気のいい酵母が起きるかなと思い、若葉を摘んだ。


↓摘んだ若葉と花弁を仕込んで待つこと数日。
綺麗だのう、おぬし・・・。




↑数日後に酵母が起きる。これができた桜の酵母液。
(南部鉄瓶の手拭いは友人からの開店祝い。こういう素敵な手拭い、どうやって見つけるんだろう?)
花びらもひとひら舞ったりして。綺麗な桜色・・・自然ってスゴイ。

が、ここからが問題なのだ。
ナント、肝心の「桜の葉の香り」がしないではないか・・・。
本当は桜の葉の香りがする、桜餅のような香りを期待していたのだ。
以前、桜で酵母を起こしたときには桜餅のような香りがして、桜餅のような香りのパンが
焼けたのに・・・。
なんで?どうして?

酵母液自体はシュワシュワと元気いいものの、味は「草の炭酸水」(←って、なんじゃそりゃ)のようで、
桜餅風味は皆無である。
これじゃあ、パンに入れてもワカラン。
数回、酵母を起こし直すも同様の結果だった。
・・・・見事に撃沈である。

・・・ということで桜酵母パンのリリース、今年は見送りです。
そもそももう季節じゃないし。
今年の桜、遅かったねえ。それより何より香りがしないことが問題なのです。

自然界のもので起こす酵母は1年に一度しか実験できないのがイタイ。
しかも桜は期間が圧倒的に短い。ほんっと、「イタイ」。
来年はどうなんだろう・・。

わ~ん、来年もトライするぞぉ~!
何年かかっても粘ってやるぞぉ~!

悔しいっす。・・と思いながらも桜酵母でパンを焼いた。



左は桜酵母のみのパン。右は桜の葉の塩漬けをプラスして焼いたパン。

旨いよ。旨い。そりゃそうだ。大事に育てた酵母と岩手の粉だもの。
でも、桜の葉の香りはしない。(左のパンは)

右のパンは桜の葉の塩漬けの助けがあって、目指すものに近い味になっている。

近いけど、酵母自体に香りがないという事実は私にとって重い。

・・・・季節の酵母パン、「桜酵母パン」は今年は断念です。
密かに待ってくださっていた方々、申し訳ありません。

しかしながら、これからの季節、まだまだいろいろなモノが実りますので
季節を伝えるパンを出せるよう頑張ります。

う~ん、最近、めっきり「失敗ブログ」になってきた・・・。
スンマセン・・・。

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