田舎住まい

吸血鬼テーマーの怪奇伝記小説を書いています。

野良猫をかえせ ぼくの街を返してください 麻屋与志夫

2023-07-02 17:02:36 | 
22野良猫をかえせ。

もし言葉が息からうまれるなら
息が呼吸のためだけとなっていないなら
街にむかって剣のように鋭い言葉をなげかけよう

目の前に浮かぶ街の形態の
ゆがみ具合を見るにつけ
土地のかけらを
新しく光って古びることのない
家を手にいれるため
ぼくらの時代にはまだ生きていた
ハッサン、熊さん、与太郎は
どこにもいない
生息できなくなった
介護施設に預けられ
もう息ができなくなった

失われた彼らのかけらを探し
かれらを求めて
さまよう街は重く暗い

こんなはずではなかった
こんな故郷の街に移住するはずではなかった
野良猫一匹いない街
街はみように明るくダダッピロイ

野良猫を探してこい
ハッサン、熊さん、与太郎を
連れてこい

見えるのが見えなくなった
GGはすっかり黄昏た街
そんな街を拒んで街角に立つ

あまりに辛すぎる
惨すぎる
こんなことなら帰省しなければよかった

ぼくがぼくであったぼくの街を
返してください

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