ねこ庭の独り言

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日本の危機 - 解決への助走 -19 ( 朝銀関連信用金庫疑惑について )

2019-11-25 16:30:36 | 徒然の記
 予想もしない、長いシリーズになってしまいましたが、後は二章を残すだけです。
 
 第23章 北朝鮮闇送金ルート脅威の実態
 第24章 拉致問題を棚上げした日朝国交正常化交渉の裏切り
 
 第23章では、小渕政権における朝銀支援の不明瞭さ、第24章では、村山内閣の拉致問題交渉の不明瞭さ、いずれの場合にも関与している、野中広務氏への疑問が述べられています。
 
 野中氏はかって、加藤紘一、古賀誠氏らと共に、獅子身中の虫としてブログで批判しました。彼らは自民党の幹部でありながら、安倍政権の批判を、揃って赤旗に寄稿した節操のない政治家です。
 
 野中氏は平成6年に、自社さ連立による村山内閣で、自治大臣・国家公安委員長として初入閣し、小渕・森政権では、官房長官・幹事長代理・幹事長として力を発揮し、「影の総理」と言われたこともありました。奸物とも呼ばれ、好ましくない評判がある人物です。
 
 第23章と第24章で、櫻井氏は一連の北朝鮮疑惑の中心に、野中氏の存在があると述べています。多くの点で、氏の意見に同意しますが、氏の著作から19年が経過した現在、別のものが見えてきました。出版当時なら、氏の意見で説明がついたのでしょうが、以後に生じたことを考え合わせると、それだけでは説明がつかなくなっています。
 
 在日問題と、第23章、第24章は別の問題でなく、相互に関連し、日本の政治の複雑にしていいると、考えています。この複雑さを、氏が「闇」と言う言葉で表現したのだと思います。ジャーナリスト出身ですから、センセーショナルな言葉を使ったのでしょうが、私は単に「政治の複雑さ」と呼びます。 
 
 定年後に読書を始め、学徒の道をやっと歩いている私に、「政治の複雑さ」がうまく説明できるのか、自信がありません。政治学者か政治記者か、歴史学者のように、豊富な専門知識を持つ人物にしか、やれないことのような気がします。自信がないと言うのは、その意味ですが、一方では別の思いもあります。
 
 「自分の国のことである以上、常識で語れないはずがない。」「知識のある学者にしか、国のことが語れないと言うのなら、」「一般庶民は、選挙の一票が行使できないことになる。」「国を思う庶民の常識だって、馬鹿にできないはずだ。」と、厚かましさと楽天主義で、頑張ることにしました。ブログの目的が、息子たちに伝えたい日本の姿ですから、父親なら諦めてはなりません。
 
 説明に入る前に、当時の内閣と官房長官の名前を、調べました。複数の名前は、第一次内閣、第二次内閣での官房長官名、あるいは任期途中で交代した場合などです。私と同じ年代の方なら、懐かしい名前ばかりだと思います。
 
 平成 8 ~10年 橋本内閣   官房長官 (梶山静六 村岡兼造)
 平成10 ~12年 小渕内閣   官房長官 (野中広務 青木幹雄)
 平成12 ~13年 森内閣    官房長官 (青木幹雄 中川秀直 福田康夫)
 平成13 ~17年 小泉内閣   官房長官 (福田康夫 細田博之 安倍晋三)
 
 「小渕政権は、金融制度の安定化を目指し、総額60兆円の支援策を打ち出したが、」「今その裏で、奇妙な事実が進行中だ。」「潰れてもおかしくない、北朝鮮系の、朝銀信用組合が形を変えて存続し、」「そこに預金保険機構から、事実上の税金が投入されようとしている。」
 
 これが第23章の書き出しの文章ですが、平成9年の橋本内閣の時にも、同様なことが行われています。「朝銀大阪信金」が破綻した時、京都、奈良、和歌山、滋賀、兵庫の朝銀が合併し、「朝銀近畿信組」が発足しました。同時に「朝銀大阪信金」は、すべての事業を「朝銀近畿信組」に譲渡しまし、この時は、預金保険機構から、三千百億円が支払われました。
 
 「現在進行中の、全国的規模での朝銀再編成は、」「この朝銀大阪の立て直しを、モデルにしている。」「だが問題は、朝銀信用組合の実態が、」「極めて分かりにくいことだ。」
 
 氏が、朝銀にまつわる不明瞭な事実を説明します。噂では耳にしたことがありますが、19年前に、氏がここまで公表していたとは知りませんでした。氏の著作自体が、当時の「週刊新潮」に掲載されていた、シリーズ記事の集大成と言いますから、すでに読んでいる人が沢山いるのかもしれません。
 
 スペースの都合で、ここで一区切りとし、次回を続けます。
コメント (2)
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