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文明の衝突 - 25 ( 第三次世界大戦の予測 )

2019-11-08 19:46:24 | 徒然の記
 本日は、第三次世界大戦に関する氏の予測を紹介します。
 
 「世界の主要文明の、中核国家を巻き込む、世界戦争は、」「起こりそうもないが、ありえないわけではない。」「既に述べたように、そのような戦争は、」「異なる文明を背景にした、集団同士の、」「フォルト・ライン戦争が、エスカレートすることから起こる。」
 
 「世界的な、異質文明間戦争を招くものとして、」「より危険な原因は、その中核国の、勢力バランスが、変わることである。」「このまま変化が続けば、中国が台頭し、」「人類史上最大の立役者という、この国の主張がますます強硬になり、」「21世紀初めの、国際情勢の安定に、」「凄まじい緊張を、強いるだろう。」
 
 これが21年前、天安門事件で揺れている頃の中国を見た時の、氏の予測です。洞察力のある学者だと、感心せずにおれません。中国経済が陰りを見せ始めていますので、予測通りに進むとは思いませんが、ここ10数年の中国の突出は、氏の説明通りの勢いです。
 
 「中国が、東アジアおよび東南アジアで、」「支配的な勢力として、浮上することは、」「歴史的な意味で、アメリカの利益に反することになるであろう。」「アメリカの利益との関係で、中国との戦争は、どう展開していく、可能性があるだろう。」
 
 ここから、氏の大胆な予測が始まります。現在進行中の米中経済戦争を踏まえ、トランプ大統領と習近平氏の顔を思い浮かべながら、読みました。
 
 「時は、2010年と仮定してみよう。」「アメリカ軍は、再統合された朝鮮半島から引き上げており、」「日本での軍事的プレゼンスも、大幅に削減している。」「台湾と中国本土は、和解に達していて、」「台湾は、事実上の独立をほとんど失うことなく、」「ただ北京の宗主権を認めることにしている。」
 
 「中国の後押しにより、1946年のウクライナとロシアの方式に倣い、」「台湾は、国連への加盟が認められている。」「南シナ海の石油資源の開発は、ほとんど中国の援助によって、」「速やかに進んだが、」「ベトナム支配下の一部地域は、」「アメリカ企業が、開発中である。」
 
 2019 ( 令和元年 ) 年の現在、氏の予測は外れていますが、先のことは分かりません。意見を公表した氏が、米政府と無縁でないとすれば、単なる空想とも断定できません。そうなった時、日本はどうすれば良いのかと、総理大臣でもないのに緊張して読みました。
 
 「中国は、南シナ海全域の宗主権を、常に主張してきたが、」「さらに、軍事力を投入する自信を深め、」「同地域の完全な支配権を確立すると、公表している。」
 
 「ベトナム側が反発し、中国とベトナムの軍艦が、戦う。」「中国は、1979年の雪辱を期して、ベトナムに侵攻し、」「ベトナムは、アメリカに支援を訴える。」「中国はアメリカに警告し、干渉しないようにと言う。」「日本をはじめとするアジア諸国は、うろたえるばかりだ。」
 
 情けない姿で日本が出てきますが、現行憲法のままなら、氏の叙述通りだろうと思います。国論も統一できず、自衛隊もがんじがらめのままですし、そもそも危機対応の気概からして、政治家が失っています。反日のマスコミは、「大人の対応を、」「大人の対応を、」と、空疎な社説を並べるだけでしょう。
 
 「アメリカは、中国のベトナム征服は容認できないとし、」「空母機動部隊の一つを、南シナ海に派遣する。」「中国はこれを領海侵犯だと非難し、機動部隊に対し、空爆を開始する。」
 
 「国連事務総長と、日本の首相の努力による、」「停戦調停も失敗に終わり、」「戦いは東アジアの、他の地域に広がる。」
 
 米中という大国同士というところが、核心部分ですが、この程度の戦闘なら世界のあちこちで発生しています。覇権を争うトランプ氏と、習近平氏なら、ここまではやりそうな気がいたします。肝心なのは、日本が関係するこれから先の予測です。
 
 「日本は、国内の米軍基地を、対中軍事行動に使用するのを禁じるが、」「アメリカはその禁止を、無視する。」「そこで日本は、中立を宣言し、米軍基地を制裁隔離する。」「中国本土と台湾から出撃する航空機と、」「中国の潜水艦が、アメリカの軍艦や、アジアの各基地に甚大な被害を与える。」「その間も、中国地上軍はハノイに侵攻し、」「ベトナムのかなりの部分を、占領する。」
 
 ハッキリ書かれていませんが、アジアの米軍基地といえば、主要な基地が日本にありますから、甚大な被害の中に日本の国土と国民が含まれます。親中派と親米派に分裂した政界は、なす術もないでしょうし、平和憲法という愚かな縛りで、自衛隊は国民も国土も守れないまま、自滅を待つだけです。
 
 中国もアメリカも統一韓国も、核兵器を持っていますから、彼らは互いに自制します。しかし核のない日本からは、反撃される心配がありませんので、容赦無く攻撃します。
 
 国際社会の非情さを氏が教えてくれますが、日本の悲劇は、まだこれからです。
 
 次回は日本の悲劇です。お花畑の日本人や、反日の愚か者に対してだけでなく、自分を含め、「平和ボケ」した日本人全体への警鐘として、氏の著書を熟読いたしました。
コメント (6)
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