Nobu Kitchenへようこそ

料理教室開設18年目、新たなおもてなしサロンから私のこだわり発信します。

島原具雑煮

2007年04月25日 | インポート

駆け足で長崎へ帰省。

銃撃の後の街は静かだった。駅前を通る度に否応なくテレビで見慣れた

ひまわりのポスターとシャッターを閉じた事務所に目が行く。

新市長は評判の人らしい。きっと落ち込んでいる市民と力を併せ故郷を

風通しのいい街にしてくれるだろう。

午前中例の如く食材探して歩き回る。

デパートの地下食品売り場で鍋焼きうどん風の具雑煮に目が留まった。

歴史を紐解くと寛永14年(1637年)島原の乱の際、原城に篭城した天草四郎が

この具雑煮で体力をつけ3ヶ月間戦ったものと言い伝えられている。

昆布、椎茸、ごぼう、人参、白菜、鶏肉、凍豆腐、サトイモ、かまぼこ、春菊、丸餅と出汁

アルミの鍋に材料が揃っている。今まで冷凍しかないと思っていたけれど

生なら夕食に出来る。賞味期限は2日。今まで生の存在を知らなかった。

保冷バッグに入れ早速持ち帰り。こんな時は手荷物の重さが気にならない。

たっぷりの具材と丸餅3個、370年の昔を思いながらご馳走様。

温和で優しい味だった。

何より長崎の新ごぼうが軟らかく香りがいい。

このごぼうを今週のおもてなしサロンで活用したい。