4月2週目というのに朝カーテンを開けると大粒のぼたん雪。
春が足踏みしている。道理で夕べ冷え込んだ訳だ。
以前から気になっていた映画『さくらん』を見に行った。
東京より3ヶ月遅れ、しかも2週間限定。レディズデーとは言えそれほどでも
ないと思っていたが結構な客の入り。
私は別に土屋アンナのファンでもなければ花魁に興味があるわけでもない。
ただこの映画の花をアレンジしている東 信氏に関心があり彼の
花あしらいがどんな風に表現されているのかを見たかった。
安野モヨコ原作、蜷川実花監督、椎名リンゴ音楽、
2時間の音楽と芸術を存分に楽しめた。
ベルリン国際や香港の映画祭の正式作品、若い女性に大ヒットの
訳がわかった。漫画ストーリーだけあって痛快な女性の生き方に共感できるのだろう。
私も深刻な映画より楽しめるこの手の作品の方が好きだ。
女優さんの衣装や江戸時代にしては現代的過ぎるふすま絵など
蜷川さんならではのセンス。
花も素晴しかった。JAL機内誌2月号でも大きく掲載されているが
東さんの花あしらいは哀しくもあり情熱的でもある。
スクリーンのバックに映る花に釘付け状態。
銀座にある彼のジャルダン・デ・フルールは白とガラスの無機質な空間。
理科の実験室のような空間で花と向き合う夢のような時間を共有できる。
初めてレッスンを受けた時目から鱗のアレンジ方法に目を丸くした。
活ける時は中心からではなく端から。花材は種類を固める。
初回の作品は私の大事なフラワーテーマになっている。
上京する度に行きたいのに3回目のレッスン予約が
先生の都合でなかなか取れない。