写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

70首

2013年03月18日 | 生活・ニュース

 70首になった。70才でリストラにあいクビになったということではない。このところ首の左から肩にかけての筋肉が、頭を上げたときや左に回したりしたときに痛みを感じる。40肩という病名があるが、今の私はさしずめ70首といったところか。

 原因を考えてみるに、これはパソコンに違いない。遠近両用の眼鏡をかけているため、パソコンの画面の小さな文字を読むようなときには、頭を少し上向きにし眼鏡の下半分を通して読んでいる。その結果、首の前側は伸ばし後ろ側は極端に圧縮するような格好となる。

 痛みを緩和するには、首をうなだれるような仕草をすると気持ちがいい。日に何度かこんなことをしている。又、風呂に入ったときには首まで湯につかり、うなだれた姿勢で指圧をしている。こんなことで少しは痛みが軽くなってきているが、まだ治ったとはいえない状況だ。

 十数年も前から同じような姿勢でパソコンを扱ってきているが、こんなことは初めての経験である。体のバランスのどこかが少しずつ変化しているからだろう。そういえば、サラリーマン時代の何十年間、ヒラメのように目はいつも上目づかい、頭もいつも上げて上役の顔を拝んでばかりいた。そんな習性が板に付き、目と首は鍛えていたはずだったが、この年ともなると少し衰えてきたのかもしれない。

 ひとつ良い対策をとってみた。椅子の座面に座布団を置くなどして目の位置を高くすれば、自然と頭は下向きになってパソコンの画面を見るようになる。現在はそれを試行中。40肩は3年前に経験済みだが、時間しか解決策はないと知った。70肩も時間しか解決策はないのかもしれないが、我が身かわいさ、いろいろとない知恵を絞っている。

 散歩の途中、小川の岸辺でカモが立ち泳ぎで水浴びをしていた。きれいな同心円が次々に出てくる。ひょっとするとこのカモ、人間でいう40肩にでもなって小さなリハビリでもやっているのカモ。