写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

変化対応

2005年01月29日 | 生活・ニュース
 NHKの新会長が、01年技術局長に就任した時のスピーチに、理科系らしくダーウィンの言葉を引用したという記事が載っていた。

 「生き延びる者は、力ある者でも頭が良い者でもなく、周りの変化に対応して自ら変化できるもの」と書いてある。

 カメレオンやカレイは周囲の色に、自分の体の色を瞬時に変える。究極は昆虫の擬態だ。コノハムシは木の葉に、カレエダカマキリは枯れ枝に、長年かけて自らを変身させて生き延びてきた。

 今、世の中は大きな変化を何度も繰り返している。技術の世界は言うに及ばずも、世の中の古い仕組みは根底から変わろうとしている。

 その変化に追従できない人・組織と、率先して変化に対応していこうとするものがいる。一方は滅び、一方は栄えていく。

 昨日のやり方が明日も通用するとは限らない。いつも周りに気を配り、その変化を敏感に感じ取り、自らを変えていかなければ生き延びることは出来ない。老若ではなく、身体も頭も柔軟性・感性が要求される。

 ダーウィンが書いた昆虫の話は、実は、我々人類の話だったのかもしれない。
 (写真は、コノハムシ:KEN BLOG 04.04.29「生物の遺伝的進化」より)