まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊 NEWSLETTER 1134

2016年08月09日 |  マツタケの林地栽培 


最近暑さのためにか、アブラゼミがクマゼミに置き換わってきている.岩倉もクマゼミの鳴き声が際立つ.でもご覧下さい.アブラゼミの姿です.なんとなくホットしました.これが刷り込み効果ですね.もうツクツクボウシも鳴いています.
 中国産(雲南省もの?)やメキシコ産はすでに店頭をかざってはいる.長野物がときどき現われているが、北海道からマツタケ発生の声がそろそろ聞こえるでしょうか?


 まつたけ山復活させ隊の活動は、今週はお盆休みとなります.19日(金)に再開です.下記お知らせにあるように祝550回の宴となります.まだまだ暑い盛りですが、お元気なところを顔見せいたしましょう!

図1 香川山の気温

図2 香川山の地温

 5日に京都岩倉香川山(自称)で7月分の気温と地温データを回収しました(図1は気温グラフ. 図2は地温グラフ).
 7月の気温の上下限は、最高気温は34℃(各日の最高気温の月平均は30.4℃)、最低気温は19℃(月平均は25.7℃).7月平均気温は25.7℃で旬毎に見ても大差はない.一方、最高地温は26.5℃(各日の最高地温の月平均は24.8℃)、最低地温は20.5℃(月平均は22.5℃)、日(ニチ)平均地温の月平均値は23.5℃であった.
 
 雨は、京都アメダスのデータで参考程度です.図はありませんが、降水回数は9回、総雨量は102.5mm、平年比44.8%です.6月は平年比137.1%で、梅雨後半は降水量が少ない.地表10cm下の土壌は、かろうじてしめりけを持つ状態でした.

 図2をご覧下さい.19度ラインと12度ラインが見られます.マツタケの原基形成は、こちらでは19℃ラインをよぎったときにスイッチが入ります.刺激は瞬間で効果を持ちます.下の12度ラインは、この温度まではマツタケ子実体が発生するというラインです.当然、原基形成刺激はまだまだ先です.

 今年は、ラニーニャの影響で9月も暑く10月も残暑厳しいと予報が出ている.発生時期が大幅に遅れても、気温が下がってきた頃降水があり発生に繋がってくれることを期待したい.

 畑は、ナス科植物の実が美しい.赤いトマトに緑の唐辛子です(写真1-2).にっくきイノシシが現われ、我々も期待していた作物が食いつぶされ枯れた.乱暴である.


 
 一方生物には、たとえば、 マツタケは、昔、死んだ根を分解して炭素源を得ていた(腐生性).その関係性から寄生性に進化したという. この関係性では根を殺すため、炭素源を獲得するために再び根を探すコストが必要になる.そんな無駄を省くために、ホスト根を殺さずに炭素源を得ることができる片利共生に変わった.今は、ホスト根も不足するミネラルを集めるのが得意なマツタケからその栄養分を摂取する相利共生と進化した.
 
 このイノシシは、そこにある作物を全部食べて、エサ植物の全滅を招いている.共生とか共存を学習する遺伝子が欠けている.これじゃ、単なる敵と見なされるだろう.檻でも仕掛けてここは危険だと教える必要がありそうだ.

 香川山のアカマツも立派に育っている(写真3).裸地にも実生がでている(写真4).尾根筋も見違えるようなアカマツ幼林となってきている(写真5).一方で、アカマツの枯損や異常な枯損もある(写真6-7).今年は、ネムの葉が蛾の幼虫に食われて枯死している(写真8).

写真3 香川山のアカマツ林 11年目にして立派に健全に!

写真4 裸地に育ち始めている

写真5 みすぼらしかった尾根も見違えるようなアカマツ林

写真6  写真7 写真8 蛾の幼虫に食われたネムの葉


【お知らせ】

1)まつたけ山復活させ隊第550回を祝おう会
  8月19日(金)香川山
  食当班提案でささやかな宴を実施.会費500円 酒類は個人払い.午前中は山作業あるいは濱稔の碑に献杯(例年飲み方が足らないのでお聞き届け下さらないのかな!??!).昼から祝宴 乞差入美酒

2)大雅工房見学とマツタケ山診断、講演+意見交換会 参加者募集 榎本さんまで
  日時:8月30日(火) 11:00烏丸五条西南角集合 23:30烏丸五条解散   猫田車と他車で移動 参加者でガソリン代を負担(約2000円)
  場所:篠山市
       13:00 大雅工房、当主 市野雅彦氏 篠山市今田町 下小野原837
       15:15 マツタケ山 篠山市 東木之部農事センター
       17:30 意見交換・夕食
       19:30~21:30 講演  「マツタケを栽培する」 篠山市市民センター
      

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