まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

まつたけ山復活させ隊NEWSLETTER 658

2011年11月09日 |  マツタケの林地栽培 

まつたけ産業で地域おこしを! 京まつたけ復活・里山再生市民運動

11月12日(土)午前10時、第314回マツタケ山づくりを行います.京都市左京区岩倉香川山にお集まり下さい.
 活動報告は、池内正憲さんの担当です.

表は京都アメダス平年値.全て左クリックで拡大できます.

 11月8日の京都市場のまつたけ入荷は、中国とトルコ産のみで国産物はなくなっている.昨日、今日、明日とこのような気温が続くと、といっても平年並だが、マツタケのシロ表面もその影響を受けて12℃程度に下がってくる.子実体の成長も鈍り、今年のマツタケも、京都岩倉当たりでは終わりを迎える.最近の暖冬で、京都でも12月にとれたこともあるのだが.
 今年も、昨年同様に夏の気温が高く菌根の形成も良好であった.その後、生殖生長の準備を調えていたマツタケは、9月の終わり(図参照)、22日頃から気温がぐっと下がったため、本州では標高の高い地域や緯度の高いところは子実体原基形成の刺激を受けた.25日に最低気温が12.8℃(京都アメダス)にまで下がっている.
 これで、マツタケは、北海道では終わりに近づき、東北から中部で子実体原基形成の刺激を受けたであろう.その後の気温の戻りで、長野県では子実体成長の高温障害が顕著であった.京都岩倉は19℃ぎりぎりの温度で場所によって異なると思われる.9月終わりから10月24日頃まで最高気温と最低気温の差が大きい状態が続いている.
 最低温度で原基形成の刺激を受けその日の最高温度で刺激効果がなくなるという日が続いた.記憶にない気温の推移である.9~10月の降水量も、豊作年だった昨年より、かなり多いが多すぎることはなく、子実体成長に貢献しない降り方であったと思われる.
 
 マツタケの生活は、なぜそれほどまでに温度変化の影響を受けねばならないのか!生物には、どんな生理現象でもその刺激に閾値があって、その上限と下限がある.マツタケの場合、生殖生長への刺激が、西日本で19℃にある.シロ表面は、梅雨マツタケでは地温が上昇するとき、秋には地温が下がるとき、19℃に必ずさらされる.しかし、一つのシロでも、この部分は早く、あちらの部分は遅く子実体が見られる.このことは、シロが両親の異なる胞子群から生まれる菌糸体由来の菌根集合物であるためである.言い換えると、一つのシロであっても、遺伝的に温度刺激が高いものから低いものまで多様に存在する.しかしその刺激はある温度ラインにあって、上限と下限ラインが見られないのも不思議である.しかし、本当のところは、実験的に確かめてないのでわからない.
 マツタケの生活は、解明できていないところが多い.ホストであるマツ科植物も遷移林と言われ、人の干渉が無いと必ず他の植物に追い出される運命の木である.マツタケもそのような木にすがったため、たぐいまれな戦略を発揮する(お知らせ2をご覧下さい).
 
★お知らせ
1)11月12日(土):滋賀県高島市NPO「どろんこ」の皆さん(6名)がマツタケ山づくりを体験される.
                                     見学者の都合で延期となりました.

2)11月16日(水)19:30-20:00:NHKBSプレミアムで放映予定 いのちドラマティック『マツタケ 弱者の戦略』
 

☆カンパありがとう!
 

☆カンパお願い: 
運営は皆さんのカンパで成り立っています!
京都の文化・景観を守るために、里山林整備に 努力しています. 
カンパの振込先
 氏名:  まつたけ十字軍 代表 吉村文彦
 銀行名: 京都銀行 山科中央支店 口座No. 普通預金 3698173

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§開催予定日 2011年11月-2012年1月
回                報告
314    2011年11月12日    土    池内   
315    2011年11月18日    金    宮崎   
316    2011年11月26日    土    三輪     食当:男厨派 メインシェフ募集   

317    2011年12月02日    金    榎本   
318    2011年12月10日    土    宮崎   
319    2011年12月16日    金    榎本    忘年会

320    2012年01月07日    土    池内
321    2012年01月13日    金   宮崎       
322    2012年01月21日    土    三輪
323     2012年01月27日    金    榎本     食当:男厨派
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§活動拠点へのアクセスなど
(参加ご希望の方は事前に電話下さい、090-6227-4305.また2011年1月1日付ブログ565号を読んでおく必要があります.)
活動場所:京都市左京区岩倉村松町138-20 京都バス停留所「岩倉村松」から北東へ450m徒歩6分) 活動開始は,午前10時頃から終わりは午後4時頃.自由参加可能 ただしコアータイム昼食時は参加のこと.
アクセス:
京都バスの「岩倉 村松行き」に乗車.
このバスに乗車するには、
ア)JR京都駅七条口から(バス停「C6」番、所要時間約60分)
イ)阪急京都線四条河原町駅から(四条河原町交差点河原町通り北へ上ル東側(40分)
ウ)京阪本線出町柳駅から(加茂大橋東詰め北へ上ル西側、約30分)
エ)京都地下鉄烏丸線国際会館から(3番出口からバスターミナル1番)約15分
(地下鉄烏丸線はJR京都駅、烏丸四条、烏丸御池、国際会館などに停車)
§参加費は無料;ただし、消耗品費は皆さんの浄財カンパで成り立つ、或いは必要に応じて徴收.食材費(実費)+消耗品費として現在 400円を徴収.

参加や見学希望の方(見学するためには)、2011年3月8日付ブログをお読み下さい.
○まつたけ十字軍運動とは何をする?
○まつたけ山復活させ隊活動への参加方法は
○私達のマツタケ山造り(作業方法)の特徴
 作業内容と作業区の紹介
○今年の予定と目標?

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§主 催
まつたけ十字軍運動
代表 吉村 文彦(マツタケ生態学)
京都市山科区御陵岡ノ西町38-27
090-6227-4305 matsutake10@gmail.com

香川理化学研究所
代表 香川 晴男

§共 催
京都大学マツタケ研究会
代表 大石 高典

コメント
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