まつたけ山復活させ隊運動ニュース

 松茸は奈良時代から珍重されてきたが、絶滅が心配される.松茸山づくりは里山復活の近道であり里山の再生は松茸復活に繋がる.

マツタケの食文化考-3

2005年07月02日 | マツタケの生理生態

図は、マツタケのトンネル栽培で、虫食いを防いだり生長の同期を取ったりできる.

 和歌では松茸を詠むことはご法度だった
松茸を歌に詠むことを許されるようになったのは、
「閑窓自語(1749年 )」によると、「この年の9月の歌会に柳原光綱が、あかずなほ茸狩くらし帰るさに木の実を拾う秋の山ぶみ」と詠んだところ、時の上皇桜町院が「内々の和歌にはこの後よみ入れてもも苦しかるまじく」と仰せられたとある.
  
平安の女流文学には、マツタケの形態から疎まれたのかまつたけは登場しないが、狂言にも「独りまつたけ」と言う番外編がある.また、江戸小咄にも小咄だけにエロチシズムが強いものあれば、「笑長者(安永9年)」に、きのこと宿主の樹種の関係を小話にしたものが見られる.

 俳句の季語としては、まつたけは秋である.
 茸狩一般を詠んだ句は非常に多い.
茸狩やあぶなき事に夕しぐれ(芭蕉)
茸狩や山よりわめく台所 (許六)
茸狩や頭を挙げれば峰の月 (蕪村)
枚挙に暇も無いほどである.初茸、椎茸、耳茸、舞茸、しめじ、栗茸、いぐち、こうたけ、ならたけ、ちちたけ、ねずみたけ、たまごたけ、さくらたけ、、なめこ、てんぐたけ、つきよたけ、べにたけ、さるのこしかけ、マッシュルームも題材になっている.

 茸狩というとまつたけ狩を意味する句も多い.
人多き松茸山の日和かな (杷栗)
茸狩やしばらく探る松林 (格堂)
松茸の山かきわくる匂かな (芭蕉)
松茸や知らぬ木の葉のへばりつき (芭蕉)
松茸や一つ見つけて闇の星 (曽堂)
松茸も笠ほす雨の晴間かな (宗因)
松茸や都に近き山の形 (惟然)
松茸や人にとらるる鼻の先 (去来)
茸狩や浅き山々女づれ (子規)
茸狩や女に勝ちをとられけり (一茶)
よき人や松茸山を狩りくらし (碧梧桐)
山でのむ酒は別なり木の子狩(打海枝鳳)
茸狩のから手で戻る騒ぎかな (一茶)
秋もはや松茸飯の名残かな (子規)

 俳句には、マツタケを読み込んだものがたくさんあるが、その全部は紹介しきれないので、このあたりで閉じることにしよう!どうでしょう、皆さん、クスリと来る句がありましたか?
では、続く.

コメント
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