そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない






昨夜の少女時代東京ドームライブは今までのツアーとはなにかが決定的に違っていた。
それは「欠落感」だった。
メンバー8人も、観客5万人も、ジェシカがいないという圧倒的な「欠落感」の前に、なすすべなく、その「欠落感」を全員が身にまとい、いつものライブのように100%楽しくはしゃぐわけにはいかない奇妙な雰囲気がドームを支配していた。
始まる前の観客のかけ声「レッツゴーソシ、レッツゴー」もまとまりがなかった。
アンコールの時の「ソーニョシデ!ソーニョシデ!」も大きなうねりにはならなかった。
ライブではいつもハチャメチャに騒いでメンバーの中で一番楽しそうにしているあのティファニーですら、いつもとは違って神妙な顔をしていることが多かった。
だからといってライブが盛り上がらなかったわけではない。
今までにない空気の中、ライブは進んでいった。
ジェシカの「欠落感」を皆がどこかに感じながら、その同じ「欠落感」を皆が共有し、むしろかつてのライブにはなかったある種の団結を果たしたのだ。

そして、7年前のデビュー曲「Into the new world(タシマンナンセゲ)」のバラードバージョンを歌い、8人がついに感極まって泣き出したとき、会場は本当に1つになった。
8人が歌った「タシマンナンセゲ」はジェシカに向かって歌われたものだった。
本来の歌詞にはない「サランへ(愛してる)」を何度も何度も連呼し始めたとき、5万人の涙腺が崩壊した。
8人は7年間の戦友であるジェシカに向かって「サランへ」を叫び続けた。

僕は少女時代のライブで曲が終わった瞬間「イエーイ」「ヒュー」と騒ぐのではなく、観客たちが思わず拍手をする光景を昨夜の「タシマンナンセゲ」で初めて見た。

この日の歌がジェシカに届くことを願う。





【バラード版「タシマンナンセゲ」歌詞対訳】

(テヨン)伝えたい 悲しい時間が 散った後になって 聞こえるけど
(ソヒョン)目を閉じて 感じてみる 動く心 君を見る 私の目つきは
(本来ジェシカのパートをユナ)特別な奇跡を待つけど 目の前に立つ 私達の 険しい道は
(ユリ)分からない 未来と壁 変わらない 捨てることができない
(ティファニー)変わらない愛で 守って 傷ついた 私の心まで
(サニー)視線の中で 言葉は必要ない 止められてしまった この時間
(全員)愛してる あなたを この この感じ このまま 描いてきた さまよいの終わり 
    この世界の 中で 繰り返される 悲しみは もう さよなら
    数多くの 分からない道の中で ぼんやりとした光を 私は追いかけていく
    いつまでも 君が 一緒にいてくれる また会う 私の世界
       ---間奏---
(スヨン)変わらない 愛で 守って 傷ついた 私の心まで
(ヒョヨン)視線の中で 言葉は必要ない 止められてしまった この時間
(ソヒョン)こんなに 黒い夜 一人で感じる
(本来ジェシカのパートをユリ)君の 柔らかい 息遣いが
(テヨン)この瞬間  暖かく 絡み付いてくる すべての 私の 震えを 伝えたい
        ---8人が輪になる---
(ソヒョン)愛してる 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる 愛してる
(サニー)愛してる 愛してる 愛してる
(ティファニー)愛してる 愛してる 愛してる
(全員)ラララララララ 愛してる ラララララララ 愛してる
    ラララララララ 愛してる ラララララララ 愛してる
    ラララララララ 愛してる ラララララララ 愛してる
    ラララララララ 愛してる
    いつまでも 君が 一緒にいてくれる また 会う 私達の


↓7年前の初々しいデビュー当時



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