そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの監督ピーター・ジャクソンが手がけたドキュメンタリー。
題材は第一次世界大戦のいわゆる“西部戦線”。
今映画館で上映されているのだが、実はソフトとしてもレンタルや購入が可能なので、自宅地下シアターで鑑賞。
その感想。

凄かった。
圧巻。
星3つ半。★★★1/2

このドキュメンタリー、なにが凄いかというと、
第一次大戦で実際に撮影された当時のモノクロフィルム映像を、最新の技術でカラー化し、さらに古いフィルム特有のカクカクした動きを滑らかに再生出来るよう最新技術で処理し、時代考証に基づいた効果音を付け、映っている兵士たちのセリフは読心術の専門家が唇を読んだものでアフレコして、とにかく「本物の西部戦線のイギリス軍VSドイツ軍の戦争映像を生々しく再現した」ドキュメントなのだ。
凄い昔の出来事のように思える第一次世界大戦で戦った兵士たちが、フィルムをきちんと今風に再現した結果、今生きている普通の若者たちと全く変わらない生々しい人間として、その戦闘の最中生きていたことが伝わってくると言うものだ。
大量殺戮兵器が登場し、ガス兵器が登場し、戦車が発明され、一度の戦闘で何万人も死ぬような近代戦が生み出された、第一次世界大戦。
その最前線だった西部戦線で戦った若者たちが、笑い、じゃれ合い、冗談を言い合う姿が蘇る。
もう、恐ろしいとしか言い様がない地獄。
その地獄映像を、当時戦った兵士たちのモノローグで見ていくという2時間になっている。
生々しい死体や、生々しい戦闘の様子、生々しい迫撃砲、射撃、爆弾、戦車。
とんでもない臨場感で、第一次世界大戦が、本当にそこで今と変わらない若者たちが戦っていたのだ、という事実があぶり出される。

戦争は恐ろしい。

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