名匠リドリー・スコット監督の『ロビン・フッド』
リドリー・スコットとラッセル・クロウの組み合わせは、アカデミー作品賞受賞作『グラディエーター』と同じ。
ならば、まず間違いないレベルには達しているはずと踏んで、観てみた。
その感想。
ふむ。
たしかに間違いないレベルに達している。
ただし、致命的に面白くない。
まったくと言っていいほど、面白くない。
なんなんだろう、これ。
とにかくつまらないのだ。
いやいや、リドリー・スコットはいつものようにいぶし銀の業を発揮しているし、ラッセル・クロウは渋いし、ケイト・ブランシェットも頑張っている。
それなのにまったく面白くないのは、おそらく『そもそも論』だろう。
伝説と事実、ファンタジーとリアリティ、その境目ギリギリを攻めた意欲的な脚本が、だから逆につまんないのだ。
リアルの中に突然出てくる「なんじゃそりゃ」が意趣を削ぐ。
たとえば、思い出したようにたまにしか出てこないロビンの弓。
弓の名手である理由や理屈はほとんど描かれていないのに、最後の最後でそのスゴ技が決め手となる。
それまでリアルにトンカチや剣で戦っていたのに、最後の最後で『だってロビン・フッドだもん、弓上手でしょ』というお約束を、突然持ち出されても……
お金もかかってるし、よく出来ているんだけど、面白くない。
星1つ半。★1/2
そりゃヒットしないわけだ。
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