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主はあなたを助ける盾 剣が襲うときのあなたの力

主はあなたを助ける盾 剣が襲うときのあなたの力
(申命記33章29節)
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『あなたに褒められたくて』(読書メモ)

高倉健『あなたに褒められたくて』集英社文庫

健さんのエッセイは、不思議である。

肩の力が抜けた自然体の文章で、ポツリポツリと語りかけてくる。インパクトがあるわけでもないが、何か心に響くものがある。

いろいろな話が沁みてくるのだが、やはり表題にもあるお母さんの思い出が印象に残った。

映画『八甲田山』を観にいったお母さんのコメント。

「あんたも、もうこんだけ長い間やってるんだから、もうちょっといい役をやらしてもらいなさいよ」(p.197)

しかし健さんは、撮影のために、お母さんの葬式に出られなかったという。

お母さん。僕はあなたに褒められたくて、ただ、それだけで、あなたがいやがっていた背中に刺青(ホリモノ)を描(い)れて、返り血浴びて、さいはての『網走番外地』、『幸福の黄色いハンカチ』の夕張炭鉱、雪の『八甲田山』。北極、南極、アラスカ、アフリカまで、三十数年駆け続けてこれました」(p.203-204)

お母さんの力って、すごいな、と思った。





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スタインベックの凋落

『ハツカネズミと人間』の訳者あとがきを読んでいたら、興味深いことが書いてあった。

作者のスタインベックは、『ハツカネズミと人間』を書いた後、『怒りのぶどう』が大ベストセラーとなりピューリッアー賞を受賞した。しかし、その後、急激に作品のクオリティが落ちてしまったらしい。

いったい何が起きたのか?

訳者の大浦氏によれば、スタインベックは離婚し、長年住んだカリフォルニアからニューヨークへの転居したという。

単に才能が枯渇した可能性もあるが、家庭や住居環境の影響も大きかったのではないか。

家族の支援や住んでいる土地との相性も、個人の成果を左右すると感じた。

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