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底辺を引き上げる

既存売上高が34カ月連続でプラスだった「餃子の王将」の快進撃が止まった。

店長に権限を委譲し、独自のメニューや「ジャンケンで勝てば餃子無料」「皿洗いすれば飲食が無料」など、店ごとで独自のサービスを打ち出すことで、顧客を増やしていた王将だが、さすがに前年割れとなる。

では、どうすればいいのか?

社長の大東さんは、次のように言う。

人材育成ですよ。接客、味、サービス、店の清潔さ。それをどう改善するかで全然違う。(中略)僕は王将に入って40年以上が経つけど、ずっと人を柱にやってきました。人、人、人。軸はずっとぶれてへんで。」

「僕は「1・2・3・4」と言っている。1はどの店に行っても売り上げをあげる店長、2はそれに次ぐ店長、3はある程度の水準まで行っている店長で、4はまだまだなてんちょうやね。足して10.これを「2・3・3・2」か「2・4・3・1」まで持っていきたい。底辺の4を引き上げないと、企業全体が強くならないからね。」

ふつうは2・6・2といって、中間の6を引き上げることを指摘する人が多いけれども、「底辺」を引き上げることが大事だと指摘する大東社長はちょっと違う。

たしかに、底辺の店長の下で働いている社員やアルバイトはつらい。底辺のレベルで、その企業の格が決まるのかもしれない、と思った。

出所:日経ビジネス2011年6月13日号、p.84-87.
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