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死の恐怖と生の欲望

森田療法の創始者である森田正馬によれば、人間は「死の恐怖」と「生の欲望」から逃れることはできない。

では、どうすればよいのか?

『はじめての森田療法』の著者、北西憲二先生は次のように言う。

「それは「死の恐怖」と「生の欲望」のダイナミックな調和をそのまま生活世界の中で体験することです。生活世界に関わりながら、そこで感じていく苦悩、すなわち死の恐怖をありのままに受け入れていくことと、生きる力(生の欲望)を実感しそれを行動的に発揮していくこととの、関係の中で私たちが生きていくことです。恐怖はそのまま恐怖になりきるしかなく、それと同時にわれわれの欲望はつきることなく、またそれをあきらめることはできないのです。この二つの事実が森田の治療論の中心的概念です」(p.204)

この考え方は「目から鱗」である。

どうしても、恐怖から逃れたいし、生の欲望を抑えたいと思ってしまい、その結果、悩んでしまうのだが、「恐怖と欲望はそのまま放っておきなさい」という考え方に感銘を受けた。

森田療法を通して、「ありのままを生きる」ことの大切さを学んだ。

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